13_ラミスと愉快な仲間たち
ナベちゃん邸で一泊した僕らは次の日の朝またパレット衣料防具屋へ向かうことになった
途中大きな時計塔が朝の定刻の鐘を王国に響かせる
「お兄ちゃん あの時計塔すごいね」
「ああ どんな歴史があるんだろうね」
僕と梨花は竜車の窓からそびえる時計塔を眺めその荘厳さに感想を言い合っていた
祖母はなぜだかそっぽを向いて歌を小声で歌っていた
「さあ みなさん つきましたわよ」
ナベちゃんが御者台から客車側の小さな窓をあけ僕らに伝えた
「あっらぁ みなさん 待ってましたのよ できてるわー できてるのー ささ 梨花ちゃんリストちゃん早く着替えてみて うふふ」
小指を立てて内股で走ってきたパレットさんが僕らを店の中へと案内した
僕らは着替えを済ませ祖母の前へ出ていく
「梨花 お前 その格好・・・・・・」
「こっちみんな バカ兄貴」
梨花の格好はいわゆるビキニだ
あろうことかおしりの部分には外の看板の触鬼フライパンダのイラストが入っている
「この世界の防具は水着」
梨花はもじもじしながら小声でそんなことを言っている
僕の水着 もとい 防具も同じようなものだがトランクスタイプになっているぶん梨花のものより露出度は少ない
「あとは これね」
パレットさんは僕らに装備品である太めのベルトとマントを手渡してくれた
梨花はパレットさんからマントを奪い取るように受け取るとそそくさとそれを身にまとった
「ラスト 梨花 少しテストをさせておくれ ちょっと動かないでじっとしておるのじゃ」
祖母はそういうと僕らに薄い魔力の魔法を纏わせた
少しピリピリとする感覚があったが痛いと言うほどではなかった
しばらくすると僕らの着ている防具は美しい紫色の光につつまれ祖母の魔法は霧散した
「うむ 上出来じゃ これであれば大抵の弱い攻撃魔法は防げようて カッカッカ 」
祖母は上機嫌で腕をくんでいる
「パレット また世話になることもあるじゃろこの子達が来たときにはよろしく頼むのじゃ」
「まぁ ラミス様もったいないお言葉ですわ ラストちゃんや梨花ちゃんの防具のことならお任せください うふふ」
僕たちはパレット衣料防具屋をあとにしてナベちゃんの家まで帰った
ついたのは夕方頃だった
僕たちはナベちゃんの竜車小屋まで客車に乗っていて動きが止まるのを待って客車をおりた
その時 目線の隅の方から魔力の青い光を感じたかと思うとそれは大きく広がりゲートが出現した
「にゃんにゃにゃーん にゃっはっは 一番のりにゃー」
「タマちゃん」
妹はまるで100メートル走を一番でゴールした走者のように両手を大きくあげて走り出てきた猫耳のついた?美少女をそう呼んだ
「ずるいぞ タマ いっしょにゲートにはいるといっていたじゃないか」
「もう いっつも タマちゃんはずるいことするけー うちが最後になるだがー」
その後に続いたのは背中に大きな剣をかついだ額にもう一つの目がある短髪の少女とうさぎの耳をつけた?女の子だ
ドタバタとした雰囲気の中次にゲートに現れたのはうちのじいさんだ
じいさんはなんだかひどく大人の雰囲気の女性に腕をつかまれている
「サキちゃん リストをエスコートしてくれているのじゃろうが ちょっとひっつきすぎではないかの」
「ふう リストちゃん 素敵なおじさまになってるでしょ ラミス様ぁ 少しくらい 味見させてくれても いいじゃない ねぇ」
「ええい はなれい はなれい リストもデレデレしおってからに 油断もスキもないのじゃ」
サキちゃんと呼ばれた女性とじいさんの間に割って入る祖母
「らみす様ー ひっさしぶりー リストちゃんー 老けててー 超びっくりなんですけどー」
「おお カンナ 元気であったか」
「カンナさんは今ー お尋ね者なんでー ちょっと やばい感じかもー」
カンナさんが出てきたあとゲートは閉じた
「みんな そろっているのでございますわね 本日はパーテーナイトでございますわよ おーほっほほ ラストちゃん 梨花ちゃんお手伝いお願いしますわよ おーっほっほっほ」
ナベちゃんは眼鏡を直しながらそう言うと台所へ僕たちをひっぱっていった
ナベちゃんの家はなんだか一気ににぎやかになった感じだ




