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転生魔王は異世界人!?  作者: ふうたん
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001 プロローグ

 ここは魔王国の首都要塞都市。都市の中では多種多様な種族によって賑わっている。その中心にある魔王城で、王座に座っている男がいた…

 その男は絶世の美女、美少女を6人もはべらせて


「世界征服したら暇になったなぁ…」


 とてもだらけていた。


「王様はそんなものですよ」

「まぁ、世界征服しちゃったからね」

「暇ってあんたねぇ…半年ぐらい前に左手と右足吹き飛ばされて治んなくなったじゃないの」


 よく見ると、男の左手と右足は鋼鉄の義肢でできている。


「うむ。あれには正直肝が冷えたのう」

「どうしようかと思ったよ」

「私が全力を出しても解呪出来ませんでしたからねぇ」


 などと会話をしていると、男がふとなにか思いついたような顔をした。


「そうだ、転生しよう!」

「「「「「「え?」」」」」」


 その後この世界を2年ほどで征服した最強の魔王は不本意な形で姿を消したのだった…





 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー






「早く行くわよ!」

「分かったから手を引っ張らないで〜」

「本当に行って良いのかなぁ?」


 ここは、王国の辺境にある村。そこで3人の12、3歳ほどの子どもが森に向かっているところだった。

 この森は、魔物も出ず比較的安全な場所の為よく村人達が出入りする森である。ただし、森では何があるのか分からない為、子どもだけでは行ってはならないのだが…


「ねぇサナ、本当に魔物は出ないの?」


 そう話すのは、艶のある黒髪をまとめてポニーテールにした黒い瞳の美少女、名前をミサキと言う。


「大丈夫よ。村の人が最近は特に安全だって言ってたもの!ねっクロード?」


 サナと呼ばれた少女は自信満々に言う。この少女は美しい金髪を腰のあたりまで伸ばした蒼い眼のこれまた美少女である。


「そうそう、何かあっても僕達なら大丈夫だよ」


 クロードと呼ばれる少年はこげ茶の髪色、瞳をしたやっぱり美少年だ。

 3人は、そんなことを話しながらどんどん森の奥に進んで行った…










 森に入って数時間後、少し日が傾いてきた為3人は帰路に着いていた。


「楽しかったね!」

「そうね!やっぱり魔物なんて出ないじゃない!」


 だがしかし、散々フラグを立てたのに何も無いはずが無く…

 少しするとミサキが、


「ね、ねぇ。あそこに何かいる…」

「「え?」」


 見つけてしまった。

 漆黒の毛並みに赤い目をした狼がたむろしていた。その数数十頭。子どもの3人では到底敵う相手ではない。

 3人はこっそり迂回して逃げることにした。

 だが、


『パキッ』


「「「あっ」」」


 サナが木の枝を踏んでしまった。

 その音で狼達が3人に気づきあっという間に囲まれてしまった。


「どうしよう…」

「私達食べられちゃうのかな…」

「そ、そんなこと言わないでよ!」


 話している間にも狼達は近づいて来ている。

 すでに、彼らの目には諦めの色が浮かび初めていた。


「ガルルルル…」

「グルルァ!」


 狼のうちの一匹がサナに飛びかかった。


「きゃああああ!」


 彼女の首筋に狼の顎が食らいつこうとしたその時…


()の女に手ぇ出すな。」


 狼の首が飛んだ。


「クロー…ド?」


 クロードから黒鋼の靄が吹き出し、その右手には漆黒の刀身をした刀が握られている。すると次は靄が左手に集まり、一瞬で黒光りする大型の拳銃が現れた。


「死ね」


『パンッパンッパンッパンッ』


 乾いた銃声が森に響いた。

 銃弾は狼達の額に吸い寄せられるように当たっていく。ものの10秒程で半数近くがどれも額を撃ち抜かれ、絶命していた。

 ほとんどの狼は拳銃で倒されているが、銃弾をよけ近づいて来た狼も右手の刀で両断される。


 そうして数十頭いた狼達は3分も経たず全て倒されていた。


 その頃にはクロードから吹き出していた靄も収まり、刀と拳銃も消えていた。


「………っ」


『ドサッ』


「「クロード!!」」


 2人は倒れたクロードに駆け寄った。

 2人共目に涙を浮かべ、クロードの名前を呼んでいる。


「まもれ…たんだ…」


 そう言うとクロードはギリギリで保っていた意識を手放した。










 クロードが倒れた日の翌日。3人は正座をさせられていた。

 倒れた後、2人で村まで運び彼を休ませた。身体に異常は無かったようで、次の日の朝には目を覚ましていた。

 俺TUEEEE中の記憶は無いらしい。

 そして勝手に森に行き、危険な目にあった3人は…こっぴどく叱られた。それはもう何時間も何時間も叱られた。怒られ始めたのが昼過ぎだったのに若干太陽が傾いている。


「「「長かった…」」」


 3人ともぐったりしている。しかし、彼らの目はキラキラと輝いていた。


「ミサキ、サナ」

「どうしたの?」「何?」

「僕、冒険者になりたい」

「ふふ、私も思っていたわ」「そうね!面白そう!」


 3人とも命の危険に晒され恐怖も感じたが、興奮がおさまらないようだ。


「その為にももっと強くなろう!」

「ええ!」「もちろんよ!」





 その後3人は日々強くなるために努力を惜しまなかった。そして、遂に憧れていたその日が来た…

皆さん初めまして!ふうたんと申します!最後まで読んでくださってありがとうございます。初めての投稿なので至らない点もあると思いますが、今後ともよろしくお願いいたします。

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