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その日は突然やってきた③

イラストは用意できてないけど、「ふええっ!?」って言ってる時の莉亜さんはきっと超かわいい。

なんてこった•••••• いやほんとなんてこった••••••


眼前でぽかんとしているマッキーと雅には悪いが、俺の覚えた衝撃は二人よりはるかに上のはずだ。


最近は3人で遊んだりすることも減ったし(それについては申し訳なく思ってるが)、いきなりうちに来ることはないと思っていた。油断してた••••••!


莉亜さんが来てから毎日ちゃんと警戒してたのに、なんでよりによって今日このタイミング••••••


もはや「詰み」の予感。この後に及んでバレずにやり過ごすことなどできるとは到底思えない。


「え、えっと柚くん...? ここは柚くんの家... だよね?」


「そこ疑う!?」


あんなに何回も遊びに来てたのに!?


「だ、だって••••••ねえ?」


「おう••••••」


二人が受けた衝撃もまた凄まじかったことが伺える。


「ここは正真正銘俺の家だよ。二人とも、とりあえず上がるか......?」



絶望すらにじませた俺の声を聞きつつ、二人は頷いた。


さて、こっからどうしようか••••••



「ほんとにごめんなさい•••••• やっぱり同じ学校のかたですよね••••••」


「莉亜さんが謝ることじゃないっすよ。そもそも、俺がインターホンに出られる状況じゃなかったのが人生最大の不運でした。 とりあえず次はお互い気をつけましょう••••••」



マッキーと雅をリビングに招き「10分時間をくれ」と頼み込んで、今は莉亜さんの部屋で反省会の真っ最中である。


「このあとどうしましょう•••?」


そう。今は過ぎたことの反省よりこのあとのことだ。あまり長い時間二人を待たせても不自然だし。


「莉亜さんも二人に思いっきり顔見られてますし、隠すのはほぼ無理っすね.... 話せる範囲で説明して、納得してくれるのを祈るしかないっす」


「どこまで話せそうですか?」


「莉亜さんが大富豪の娘で超お金持ちだったってことと、『3億円』の話以外、ですね。 あとは...」


「あとは....?」


不安そうな顔で復唱する莉亜さん。


「あいつら、俺たちをカップルと勘違いしてるんで、そこはキッチリ説明しましょう」


「ふえええっ!!?」


莉亜さんの素っ頓狂な声が部屋に響いた。



「よーし、じゃあ説明するぞよく聞け〜」



「ここテストに出すからな聞いとけよ〜」みたいなノリで切り出した俺に、マッキー•雅•そして莉亜さんの3人の視線が集中する。


「まず、俺の部屋に女の人がいるっていう今の状況。この人は•••」


俺が視線で軽く促すと、莉亜さんは意図を汲み取ってくれた。


「り、竜胆莉亜と申します。年は21です!」


••••••いやまた年暴露しちゃったよこの人は。 自己紹介のたびにこうなのか??


「私たちより3つ上!?」


「成人してんだな••••••」


二人からはそれぞれ驚きが漏れていた。

確かにまあ、なんだ•••••• 美人ではあるけど、年上に見えづらい部分はあるよな。うん。


「で、まず一つ。俺たちは別に付き合ったりとかはしてない。 ここまではいいな?二人とも」


「い、異議アリだそれは!!」


「異議を却下します」


「一緒に住んでるのに付き合ってないとか、そんなことあんのかー!」


勢いで話を進めてしまおうとした俺だが、マッキーに阻まれる。


却下っつってんじゃん••••••


やっぱりそこは話さなきゃダメか... 莉亜さんも顔真っ赤になってるし。耳まで真っ赤になってるし。


そんな状況で口を開いたのはなんと、真っ赤になった莉亜さんだった。


「いえあの、私は本当にそういうものではなくてですね..?その、拾われただけと言いますか••••••」



•••••• 莉亜さん、その言葉のチョイスはちょっとマズい!!

勇気を出して発言してくれたけど言葉のチョイスが!!


「ひ、拾われた...?」


案の定困惑した様子のマッキーは怪訝な目でこっちを見ている。


「えっと....どういうこと、柚くん? 私もそこが一番気にな

るかな」


心なしか雅の圧も強まってる気がするし。


「まあ•••••• アレだよ、その•••••• このままだと野宿だって状況で困ってたから家に招いたんだよ」


よし。いいぞ俺!一切嘘はない!!



「じゃあ、なんで最近は毎日二人で過ごしてんだ? 今日だけって話じゃないんだろ〜?」


マッキーは問い詰めるというよりかは純粋に疑問だ、という感じで聞いてきた。


そこで莉亜さんにバトンタッチ。これを言わせるのはちょっと心苦しいけど••••••


「そこはその、恥ずかしい話なんですけど、家を追い出されまして•••••• 」



「•••••• すんません。聞いちゃまずかったですね」


マッキーは心底申し訳なさそうに言う。



「あっ、いえ!原因作ったのは私ですし、気にしてないです。 ほんとです」



「•••••• と、とりあえず一番説明しときたかったことは説明できたと思うんだけど、二人とも納得してくれたか?」


二人は静かに頷いた。


良かった•••••• これ以上むやみに追求してきたらどうしようかと思ったぞほんとに。


まあ、二人がそれをしないだろうってことは、学校でのやり取りの時点で薄々気づいたけど。


初めてバレたのがこいつらなのって、まさに不幸中の幸いってやつだな••••••


「でだ。二人とも、莉亜さんがうちにいることはだな」


「分かってるよ。知られないほうがいいんだろ?」


先んじてマッキーが答えた。こいつのこういうとこがモテるんだな....!! 実感したよ......!


「さすがマッキー。そういうわけだ。二人とも頼む」


「りょーかい。 二人の幸せ空間を邪魔させたりしないから♪」



バッカ雅お前、莉亜さんがまた真っ赤になってるだろーが!!!









ここまで読んでくださった貴方に最大の感謝を。

ここで終わり!? って感じだと思いますが、次回もマッキーと雅は登場予定です。

ちなみに作者の推しは雅です。


今回は「期待してる!」と言ってくださった方がいまして、いつもよりだいぶ緊張しつつ書いたので(豆腐メンタル)

特に感想が欲しいです。辛辣な意見でも褒め言葉でも切実に欲しいです。今回はブクマより感想、よろしくお願い致します。

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