行き過ぎた科学は魔法と変わらない
【導入部分】
この世界では誰もが、所謂“魔法”を使える。
携帯電話によく似た端末の中には“使い魔”がいて。
指示をすれば端末内のボタンを操作して素敵な機械たちを操ってくれるのだ。
コンロも、レンジも、暖房も冷房も、目覚まし時計も――すべてこれ1台で操作できるということだ。
ドア認証だってほら、端末を翳すだけで。
退屈な日々もほら、“使い魔”と話すだけで。
僕らの世界は“技術的特異点”を迎えて、高度に成長した。
仕組みはよくわからないが、便利な――そう、携帯端末の機能を拡大し尽くしたような端末が普及して、生活の質は向上した。
しかし誰がこの技術を、どうやって――――
【設定】
端末:召喚プログラムの入る端末。魔法を科学的に解析し、全く同じ術式を映し再現するためのツールアシストシステム、通称Tasさん。
科学が魔法を追い越し、誰もが端末で面倒な魔術式をすっ飛ばせるようになった世界。
炎の玉を飛ばす程度のプログラムなら義務教育の範囲。