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機械仕掛けの天使の言葉

別視点です


 ―――遥か遠い地より、天上の結晶塔にて。



 無数の映像が空中を舞う。

 大小様々な画面に映し出されるのは、少年と少女の姿だ。


 どの映像でも、中心にいるのは"黒髪の少年"であり、そのそばに寄り添う形で少女は映り込む。


 そして今、もっとも大きな画面で流れる映像は―――"少年の敗北シーン"である。



 それらの映像を、観測し続ける者がいる。



 "無貌の仮面"だ。



 縦横3メートルはある巨大な仮面には二つの穴が開けられており、目元から上だけを覆っている。もしもこの仮面をかぶる巨人がいるとすれば、それは口元だけが見える構造だろう。


 だが、実際には何もない。


 その何もない"虚空"から、無機質な女性の音が発せられた。



『―――主よ(マスター)、目覚めてください』



 耳元で聞こえた。その声の煩わしさに、"白き獣"は―――"少年"は目を見開いた。


『……!!』


 その視線に当てられた仮面は、歓喜に打ち震えて飛び跳ねながら今しがた目下で行われた"戦闘のような何か"を踏まえて解釈した。


マスターの"願い"は叶うでしょう!』

『ええ、わかっております。みなまで言われずともわかっております。マスターの願いはこうですね………』


『"仲間の無事"』

『"脅威の一斉排除"』

『"熾烈なバトル"』

『そして、"果ての敗北"』


『――代行者よ、翼なき天使よ、片割れよ。マスターのそばにお立ちし、その全能を行使せよ』

『ヒトの器を保ち、研磨し、大いなる神の元へいざ往かん』


マスターの願いを"第一原理"とし、因果を収束させる………』


『―――実行不能(error)』

『神に連なるモノどもの妨害・干渉を確認しました』

『撃退しますか?』『――撃退成功』

『追撃しますか?』『――追撃成功』



『続いて―――撲滅しますか?』


 

 …………。




『―――まずは"箱庭の支配"から始めよう』





壮大かつ難解なことはあれほどやるなと口酸っぱく言われた記憶も特にないので、やっちゃいましたの巻。


 次回エピローグです!


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