我、汚れにつき……
異世界恋愛を見て思ふ。
あの作家様、心が奇麗だと。
流石にPV貰えるだけあると……。
嫉妬、欺瞞、侮り。
全てが己の構成要素。
おおよそ奇麗な恋愛など書けぬ……。
ああ、もっと恵まれた身体なら。
ああ、もっと人に恵まれたなら。
あの奇麗な文体は己のものに……。
だが、我は汚れ。
美しい文章とは無縁。
ただ、ぐつぐつと煮られる業とともに、
宿業とならん……。
努力、情熱……、
それらは生まれに起因する。
貴方が、もし、足らぬ体なら、
もし、足らぬ環境なら、
得てはいまい、その栄華!
得てはいまい、その社会的地位。
我は思う、その怨嗟の渦の中に、
惑いまどどわれ、その地底の底に……。