#一話
六年生が書いた恋愛系小説。初投稿ですが、楽しんでもらえると幸いです!
僕は、天才だ。いや、正確に言えば、天才と謳われている。
名前は、茄子 慘。変な名前だ。みんなからは、一人の少年ではなく、天才として扱われていた。
……だから、家を出た。
あれは、寒い夜だった。なんというか、嫌な予感がしたんだ。寒気がした。ずっと…ずっと……怖かった。
だから、家を出たんだ。そして、持ってたお金で高校に受かって、今日。入学する。
今日からは、一人の少年を演じるんだ。絶対に。
「あ!君は同じ学校の子かな?」
後ろから声がしたので振り向く。そこには……
「こんにちは。山本 心愛って言うよ。」
美少女が立っていた。
「君は?」
「僕の名前は、茄子 慘。なっさんでいいよ。」
「変な名前だね。」
身長は、160cmといったところか、髪の毛は朱色で短く、顔は整っておりまさに美少女だ。
「どうした?ぼくに何か用か?」
「いや、同じ学年かなぁって。私一年生だけど、貴方は?」
「貴方じゃなくて、なっさんでいいってば。」
「ごめんごめん。じゃあ、なっさんは、何年生なの?」
「君と同じ、一年生だよ。」
「へぇ。絶対もてるじゃん。」
「へっ?」
予想だにしない言葉が出てくる。
「ももももももモテる!?なななななななんで!?」
「ちょとぉ!?落ち着いて!目立つでしょ!?一回一から十まで数えて!」
「3.14159265359...」
「それ円周率!てかなんでそんなに覚えれるのよ!」
「はわわわわわわわわ」
「にしても大変ね。なっさん絶対男子にもてるよ?」
「へっ?だだだだだだだ男子!?」
「え?私なにか変なこと...まさか…」
「僕は男だよ!」
「…ごめん。ついつい、容姿も可愛いし、声も高かったから。」
「かかかかか可愛い!?」
(尊すぎるでしょ。恋する乙女じゃん)
「はわわわわわわわ」
「落ち着きなさいよ!男子でしょ!」
「そそそそうだな!」
それから、僕は落ち着くまで、ずっと焦っていたのだった。
「へぇ、なっさんって、男子なのね。女子として生活してもいいと思うけど?」
「いいいいいいいやだ! 絶対に!」
「ごめんごめん。ついつい面白くて」
「もう!」
「ねぇねぇお嬢さんたち一緒に遊んでいかない?」
!?ナンパ!?初日から!?
「丁重に断る。お前らのような猿と一緒にいると吐き気がするからな」
なっさんが構える。
「は?調子に乗るなよ嬢ちゃん」
男の後ろから数人の男が出てくる。
「たったそれだけか?」
なっさんが構えるのを辞める。
「は?こっちは七人もいるんだぞ!?」
「たったの七人だろ?」
「!調子に乗りおって!お前らやれ!」
後ろの男の人たちが出てくる。そして、走って近づいてくる。
「感情に任せた攻撃。弱すぎる。もっと程度というものを知れ。」
瞬間。なっさんが一瞬消えたと思うと、すぐに戻った。
……刹那。周りの男達が次々に倒れる。
「弱いな。もっと修行するべきだ。」
「な、何者だお前!」
「なぁに。どこにでもいる凡人だよ。」
そして、最後に立っていた男も倒れる。
「よし。手、洗わないと。怪我してない?心愛」
「してないよ。それより、かっこよかったよ!で、何したの!」
「かかかかかかかっこいい!?あわわわわわ」
(あ、そういえばなっさんこういう性格だったな)
「まぁ、とりあえず警察を呼ぼう!」
「あ、うん!」
「やっぱり女子だねぇ。喋り方が。」
「じゃあ、変えたら良い?」
「え?」
「変えたら良いって、聞いてるの」
「いや、別にいいんだけど。」
「よっしゃあ。じゃあ関西弁で行くわ。こっちのほうが楽やねん。」
「ちょっと違和感ありすぎかな……」
「ホンマに!?え〜嘘〜絶対ええと思ったのに!なんでやねんよぉぉ」
初日から、大変なものだなと思う。
これからも、小学校生活を送りながら、小説を書いていこうと思います!
twitterは、 https://twitter.com/nasutorathebest です!
支援絵等は、#なっさんの支援絵 でよろしくおねがいします!