第二話 図書館へ行ってみよう!
翌日、今日も学校だから今は登校中だ。
因みに昨日、散歩中に再び時を止めることができた後、いろいろ分かったことがある。
・止めたいと何度でも思ったら止められる。
・止めた状態で寝て起きたら止めた時間が動き出す。
こんな感じでぼくは時を止められるようだ。このことが分かるようになるには2,3回は時を止めることが必要だった。だからその分筋トレや剣や魔法の練習をその都度した。・・・うん。この能力すごくない?だって強くなり放題じゃん。今日は魔法を覚えようかな。よし決定。今日は帰りに図書館に寄ろう。そんなことを考えていたら後ろから声をかけられた。
「おーっすアルト」
「おーっす。なあ今日の帰り図書館行かね?」
「いいよ。何か欲しい本でもあるのー?」
「ちょっと魔法の本が借りたくて。」
「そっかー。じゃあ俺も魔法についての本借りようかな。」
彼は僕の友達のケン=ドラゴ。燃えるような真っ赤な髪に真っ赤な目、背は僕と同じくらいで彼はなんというかわんぱく少年みたいやつだ。でもすごく良いやつデ僕の親友だ。彼の家は魔道具店を営んでいて彼も将来魔道具師になるのが夢だそうだ。だからセンスが良い。この前なんかは意味もなく光る剣を作ったり、魔法を閉じ込めて使いたいときに使う事ができる魔道具を思いついたり。それがものすごくかっこいい。
話していると学校に着いた。
この学校はそれなりに大きい学校で僕の学年は7クラスある。その中で僕とケンは3組で3組はなんというか普通のクラス。良くもなく、悪くもないって感じ。3組には40人くらいの生徒がいて、皆の仲は割と良い。
教室に入って席に座り、友達と話していると、始まりの金が鳴り先生が入ってきた。
「おはよう。今日も午前は座学で午後は模擬戦だ1週間後はテストだ。気を抜かずしっかりとやるように」
先生はそう言うと黒板に向かって文字を書き出した。
1限は数学か。苦手なんだよなあ。しかも1週間後はテストかあ。やだなー。
テストは筆記試験と実技試験の二つあり、両方あわせて成績をつける。
ん、待てよ。時止めたら良いじゃん!最高かよ!座学試験は問題なさそうだな。そんなことを考えていたらあっという間に午前が終わってしまった。
午後になって模擬戦の時間になった。今日の模擬戦は僕の番じゃなかったので僕はずっと素振りをしてい
た。皆は魔法の出し方を覚えているんだけど僕の魔力は小さいから剣を振っていた方が良いんだよね。因みに僕が覚えている魔法は、
身体強化魔法:体の性能を上げる。魔力の量によって持続時間が変わる。
ファイア:人の頭くらいの大きさの火を出すことができる。
ウォーターボール:人の頭くらいの大きさ水の玉を出すことができる。
サンダー:小さい雷を起こす。
こんな感じ。でも魔力が小さいから身体強化は3分くらいしか持たない。他の皆は六分くらい持つ。下三つの魔法なんかは2回打ってしまったら魔力は空だ。だからその分体を鍛え、剣術を身につける。今日は一度振れば二回の斬擊を与える<連擊>という技を練習した。習得までには至らなかったが新しい技を練習することは楽しかったからあっという間に時間が過ぎてしまった。楽しい時間てあっという間に過ぎるよね。
放課後、約束通りケンと一緒に図書館に行くとそれぞれ別行動することになった。
図書館なんて久しぶりに来たからどこに魔法の本があるのかわかんないな。でもこういう探すのってどこにどんな本があるのかワクワクするから好きなんだよな。
僕が魔法についての本を探しているとある一人の女性が声をかけてきた。
「君魔法の本探してる?だったらこれおすすめだよ。」
黒髪ポニーテール、目はぱっちりとしていて眼鏡をかけていて端正な顔立ちをしていた人だった。年上そうだけど若干の幼さを残している。すげーかわいい。・・・ちょっとまて、なんでそんなこと知ってんだ?普通に怖い。そんなことを思っていたら顔に出ていたのか
「ちがうよ、君が魔法についての本を探していそうだったからだよ。やましいことは決してないよ。」
うわー。怪しいなー。やましいことはないって言う人いるんだな。まあいいや。どうして魔法の本を探しているのかを知っているのは置いといて、とりあえず本を受け取った。
「『魔法について 著作森の魔女』ですか?」
「そう。その本はねー。君のほしい情報がね、載ってると思うよ」
「そうなんですか?・・・じゃあ借りますね」
別に断っても良かったがここであったのも何かの縁だと思って借りることにした。少々怪しいが。
「うん!そうしなさい!」
何かうれしそうだな。そんなに自分のおすすめを借りらせることができてうれしいのかな。
「ああ、それと。おねーさんは来週もここにいるから感想聞かせてね!」
「・・・?そんなんでいいなら良いですけど」
「やった!約束だよ!じゃあ一週間後にまたここで!」
そう言うと行ってしまった。約束しちゃったけど良かったのかな?まあきれいなおねーさんと知り合えたと思えば良いか。
その後、僕は数冊の本を借り、ケンと合流して帰路につくのであった。
因みにケンは魔法の本を借りてくると行っていたのに『世界のかっこいい剣大全』という本を借りていた。何に使うのか聞いてみたら、
「ふっ、俺の魔法具道にはこの本が必要不可欠。じゃあ聞くがお前は良く切れるがハート型の剣を使うのか?」
突然口調が変わり何だと思ったが彼は大事なことを僕に思い出させてくれた。
「ケン・・・それは立派な魔法の本だ」
「分かれば良いぜ。親友!」
ぐっじょぶしながら言ってきた。僕、こいつのこういうとこ好き。