追憶.........的な
月曜日に更新投稿出来そうにないので、今日投稿しました。
別に、間違って投稿した訳ではありません。
.........ありませんよ?
「それじゃあ、約束ね」
夕日に染まる教室の一角。
そこで少女はそう言った。
夕日が逆光になっているからだろうか。
制服はかろうじて見えるが、顔は影が差していて輪郭しか見えない。
「あぁ。約束だ」
俺は何の約束か分からないが、そう答えてしまう。
その答えを聞いて、少女は微笑む。
表情は見えないはずなのに、何故か俺には彼女が微笑んだのだと分かった。
夕日が沈んでいく。
真っ赤に染まっていた教室がだんだんと黒に染まっていく。
「それじゃあ、帰ろっか」
そして少女は教室から出ていく。
あれ......?
俺は............?
俺も彼女のあとをついて行こうとするが、椅子に座ったままで体が動かない。
黒い影に体が沈んでいく。
教室の外はまだ明るいのに、俺の周りだけが暗い。
待ってくれ.........。
約束を守れなかった俺には、明るく、暖かい世界に居る資格はないっていうのか.........?
約束を......守れなかった......?
思い出せ...!
彼女とした約束は何だったんだ.........?
俺はあの時何を約束した...................!
黒い影はどんどん俺を飲み込んでいく。
.......いや、待て。
そもそも彼女は誰なんだ?
...............というか、これはいつの記憶だ?
俺の体が黒い影に沈んでいくほど、意識がはっきりしてくる。
体も動くようになった。
だが、時すでに遅し。
俺の体は、完全に沈んでしまった。
必死に手を伸ばすが、目の前にあるはずの光には届かない。
だが、それでも.........!
光が弱くなっても俺は諦めず、もがき続けた。
光が弱まっていくと同時に意識が遠のいていく。
体は動くのに、自分の体ではないように感じた。
だが、諦めない!
いつだって俺は、そうしてきたはずだ!
思い出せ!彼女のことを............!
絶対に、絶対に.........!
消えかける意識の中で、俺は1つの言葉を口にした。
「忘れるなっ!」
俺が何故、思い出せではなく忘れるなといったのか、分からない。
それの分からないまま、俺の意識は途絶えた。
................................。
ここで出てくる少女は今後、登場しないと思います。
一応、燈花という名前だったのですが.........。
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