第五十五話「最終決戦」②
「……くっくっく! いいぞ、押しているぞ! シルバーサイズ……役立たずの貴様も少しは使えるじゃないか! あと一歩だ! エスクロンのバカどもめ……まんまと出し抜いてやったぞ! 今度こそ、あの女をこの手で仕留められると思うと笑いが止まらん……ハァーッハッハッ!」
シルバーサイズの艦橋。
艦長席でその男は勝ち誇っていた。
「ありがとうございます。ですが、よろしかったので? もうこちらの攻性デコイは今ので打ち止めです。敵の無人護衛艦は撃破しましたが、スターシスターズの二隻が思ったよりの手練のようで、なかなかしぶといです。現時点ですでにデコイの1/3が潰され、攻性デコイの魚雷も残りは多くありません……そろそろ、攻勢限界が近いかと……」
ツインテールにそばかす顔のメイド服の少女が淡々と告げる。
彼女こそが、ロストナンバーズ艦シルバーサイズの頭脳体だった。
「構うものかっ! とにかく押し切れっ! あの空母を沈めれば、あのクソ女もまとめて始末できるのだからな! ……いったい何なのだ! あの女は……崇高なる僕の計画を尽く邪魔しやがって……。シュバルツの高度ステルス技術が、あの女には全く通用しないのは何故だ! おまけに、今回もあの女のせいで僕の計画がメチャクチャだ。天風遥や永友……それにフォルゼのヤツもクソだが、あの女だけは許さんっ! この手でバラバラに引き裂いて、確実に殺さないと絶対に気がすまないっ!」
今回のカイオスの計画は、カイオスにとっては起死回生の勝たねば後がない……そう言う戦いだった。
にも関わらず、何もかもが上手く行っていなかった。
まず、必勝を期して先鋒として送り込んだ300匹の黒船が軽く全滅。
銀河連合軍は、100隻を超える大戦力を揃えた万全の構えで待ち伏せしており、前代未聞の大群を容易く粉砕してせしめた。
この時点で、カイオスの目論見は崩壊していたようなものだった。
300匹の黒船は、本来ならば50匹ほどのグループであちこちに四散し、辺境流域各地を荒らし回る算段だったのだ。
仮に辺境艦隊の迎撃にあったとしても、50匹もの黒船ともなると一個艦隊程度ではとても太刀打ちできない。
それが6グループもいるとなると、迎撃は極めて困難なものとなる。
広く広範囲に散った黒船の掃討には、辺境艦隊と言えども相当な労力と戦力を消耗する。
その間に同時多発的に手のものを動かし、出来る限り多くの目的を達成し、多くの物を得る。
いわば、壮大な陽動作戦……それが300匹の黒船の襲来の正体だった。
予告なしの奇襲攻撃となる以上、銀河連合軍も対応しきれず、多大なる被害を出すに違いない。
どさくさに紛れて、守り切れない星系をかすめ取り、銀河連合軍の代わりに自らが放った黒船を追い払う。
以前、この手を繰り返すことで、大幅に支配領域を拡大することに成功しており、今回も同じ様に、きっと上手く行く。
……シュバルツの誰もがそう思っていたのだった。
実際は、転移直後の集結やグループ編成などに、予想以上の時間がかかってしまい、その間に100余隻もの辺境艦隊の電撃速攻の奇襲を受け、為すすべなく壊乱。
300匹の大群と言えど、無秩序に一箇所に集結しているところを奇襲されてしまってはひとたまりもなかった。
その上で潰走する先に次々と回り込まれ、300匹のもの大群が半日も持たずわずか数時間で全滅してしまったのだ。
これがほんの一割、二割でも生き残り、逃げ延びていたら、まだ違ったのだが、文字通りの全滅。
一匹残らず掃討された事で、緒戦は完封負けに終わったのだった。
何故、ここまで完璧に負けたのか……300匹と言っても戦力的には雑魚ばかりだったと言うのが主要な要因ではあるのだが……。
シュバルツの黒船を意図的に操ろうとした試みも明らかに問題だった。
ウラル由来の特殊技術……マリオネットハンドラーと呼ばれるその技術は、10匹、20匹程度の数であれば、黒船を支配下に置いた上で、自在に操ることが出来た。
しかしながら、このシステムで300匹もの大群を操ろうとしたのは、些か無謀だった。
結果的に、統制が全く効かなかった上に、その行動に中途半端な統一性を与えることになり……奇襲を食らって、いざ四散させようとしたら、全個体が一箇所に向けて集中すると言うパニック連鎖をおこしてしまった。
……なんともお粗末な状況に陥っていたと言うのが、実情だったのだ……。
対して、銀河連合軍辺境艦隊は、入念な事前シミュレーションと指揮官同士の打ち合わせを重ね、潤沢な装備、有り余るほどの燃料、弾薬を整えた上での迎撃戦だった。
事前情報による想定を敵が超えてくる……もしくは、味方が致命的なミスを起こさない限り、確実に勝てる。
そう言う自信の元に挑んでいたのだ。
いずれにせよ、陽動作戦だったはずの黒船の奇襲攻撃は、大失敗に終わったのだった。
これと同じくして、カイオス率いるシュバルツ艦隊は、黒船の大群の転移先の最寄り星系であり、交通の要所の一つであるスタージョン星系防衛の助太刀と言う形で、恩を着せつつ強引に進駐するつもりだったのだが。
スタージョンを攻めるはずだった黒船の一隊どころか、本隊までもが軽く消し飛んでしまい、カイオス達が動いた時点でスタージョンには、すでに辺境艦隊の二個艦隊が先回りで駐留しており、更にカイオス達シュバルツ艦隊を追撃するように、黒船を殲滅した辺境艦隊がプレッシャーをかけていたのだ。
この時点で、建前上はシュバルツは敵対国扱いもされておらず、平和裏に進駐する事も出来たのだが。
先行し、スタージョンに進駐していた辺境艦隊の提督はどちらも武闘派で、近づく素振りを見せただけで臨戦態勢になるような有様で、そんな状況で20隻程度のシュバルツ艦隊が何か出来るはずもなく、カイオス達も為すすべなく撤退を余儀なくされたのだった。
カイオス達の計画……その情報が漏れていた可能性。
その可能性に行きつけていて、もう少し柔軟に考えていれば、違う未来もあったのだろうが、結局カイオスはその可能性を気付くに至らなかったのだった。
根拠のない自信……机上のプラン通りに行くと信じて疑わない……まさに慢心。
情報が漏れるはずがない思っていても、綻びと言うものはどんなところにでも出来るものなのだ。
ましてや、カイオスはかつての権勢など微塵も無く、追い詰められつつある立場だった。
シュバルツで顕著になってきていた反総統派の台頭。
……カイオスは当初この現実をあまりに甘く見ており、最高権力者の座を追われることになったのだ。
ネオナチス総統のカイオスは、本来シュバルツにおける絶対権力者だったはずだった。
しかしながら、近年その権力も権威も急速に衰えていた。
これは、カイオスの失態や敗戦が続き、カイオス本人が国民や軍部から見限られつつあったのもあるが、カイオスの権威を脅かす新たなる英雄が台頭してきたからに他ならなかった。
その人物の名は、フォルゼ・クラウト・フォン・バンクツアート准将。
フォルゼ准将は、クオンからの帰還後、異例の二階級特進により、大佐に任ぜられ、その翌日に准将と……まさに異例中の異例といえる三階級特進により、将官へと任ぜられた。
その上で、シュバルツハーケン首都星系ニューベルン軌道防衛艦隊司令と言う要職に就き、ニューベルン星系にて長年シュバルツ宇宙軍や輸送、旅客関係者を悩ませてきた宇宙海賊を就任後一月もしない間に殲滅し、首都星系外縁部に拠点を構え、反ネオナチスを掲げ反抗を繰り返していた反政府軍を懐柔し恭順せしめ、首都星系に安全をもたらした事で、若き英雄として、一気に民衆にもその名を知られるようになったのだ。
彼女は、シュバルツ最高評議会の過半数を占める旧守派の一大勢力、救国貴族連合の盟主でもあり、目下のところ、カイオスにとっては不倶戴天の政敵となっていた。
本来は、カイオス自ら考案したクスノキ・ユリコ捕縛暗殺任務に失敗し、無様に逃げ帰ってきた失敗者。
カイオスはそう彼女のことを糾弾し、処刑命令すら出したにも関わらず、軍部も評議会も、むしろフォルゼを持ち上げ、不相応なまでの昇進と宇宙軍の要職に就けると言う行動に出た。
これは彼女のクオンでの行動が結果的に、エスクロンによるシュバルツ殲滅をギリギリで止めた上に、エスクロンの重要人物との個人的な信頼関係を作って戻ってきたと言う……シュバルツの安全保障にとって、極めて大きい功績を立てたことと、軍部も評議会も共通して、総統カイオスの排斥を念頭に入れていた為だった。
要するに、カイオスが使えない上に屑だから、誰もがいい加減捨てたいと思っていたのだが、権力を与えすぎてしまって、手に負えない存在となってしまっていた……。
ならば、誰からも称賛される英雄を仕立て上げた上で、カイオスの権力や存在意義を消し去って、いずれどこかで公式に消えてもらう。
予てより、水面下にて企てられていたそんな計画が実行に移されることとなり、フォルゼはカイオスの独裁に終止符を打つ救国の英雄と言う役目を担う事となったのだった。
……かくして、彼女はそのカイオス排斥計画に基づき、誰はばかること無く、シュバルツハーケン首都惑星ニューベルンの軌道防衛艦隊司令の席に収まり、最初の仕事として、宇宙海賊の殲滅と言う誰にとっても解りやすい功績を打ち立てた。
次に、反政府軍の拠点に、自ら単身乗り込み反政府軍の指導者と話し合い、彼らを恭順させることにも成功したのだ。
これは……フォルゼ自身、敵地に単独で乗り込むという胆力を見せつけたことと、お互い敵は同じと言うことで、意気投合したのが大きかったのだが。
この時点でニューベルンの治安は、一気に改善された。
その上で、ニューベルン上空で大規模演習を行い、カイオスの居城総督府をその気になれば、いつでも消し飛ばせると言う立場を誇示する事でカイオスに強烈なプレッシャーを与えた。
更に、私財を惜しみなく投資した上で、それまで滞っていたニューベルンの環境改善を実施。
そして、シュバルツ各地にて、ゲリラ戦で反抗を繰り返していた反政府軍についても、秘密裏に接触を図り、目的は同じと言うことで迎合させ、事実上鎮圧してしまった。
このあたりについては、エスクロンから秘密裏に行われた膨大な額の資金提供があったのが大きかった。
フォルゼは、金の出所がどうあれ、使いみちを間違わなければ、それでいいと言う実務的な考えの持ち主であり、エスクロンとはカイオスの排除という点で、利害が一致しており、その秘密資金をありがたく活用することにしたのだった。
実のところこの秘密資金は、ユリコの件で穏便に済ませてくれたフォルゼへのゼロCEOからの個人的な礼金と言う意味と、シュヴァルツをマトモな国にしてくれと言うエールだったのだが、貧困国となりつつあったシュバルツに於いて、その国家予算に匹敵する莫大な資金は得難いもので、幾人かの工作員と言うおまけ付きとは言え、フォルゼにとっても大いなる力となったのだ。
なにより、民衆にとっては、お世辞にも暮らし易いとは言い難いニューベルンの環境改善と言うものは、非常に解りやすく、かつ大勢にもれなく与えられる恩恵であり……その効果は絶大だった。
露骨な人気取りと非難する者も、もちろん居たのだが……。
フォルゼは民衆からの圧倒的な支持を取り付けることに成功し、それはこの国に深く根付いていたネオナチスの思想と勢力を首都星系から追い出すことに繋がっていった。
結果的に、カイオス本人はそんな周囲全てが敵だらけと言う針のムシロに長居することを止めて、腹心たるネオナチスの幹部とロストナンバースを率いて、エーテル空間へと逃走したのだ。
これがカイオス失墜の概要ではあるのだが。
曲がりなりにも独裁国家の最高権力者が、そこまで落ちぶれたのも相応の理由があった。
カイオスもフォルゼの台頭を傍観していたはずがなく、任務に失敗したフォルゼを処刑すると息巻いていて、その処刑も実行されることになったのだ。
もっとも、その処刑方法が、平民が貴族を処刑する場合は自ら剣を取り決闘の上で相手を殺す……そんな本来ならば、とっくに廃れた風習を持ち出すことで為されることになったのだが……これがカイオス失墜の直接的な原因になった。
カイオス自身は総統でありながら、シュバルツでの正式な身分はただの平民……得体のしれない外国人と言うのが本来の立場である上に、シュバルツでは、身分というものは正当な理由がない限り決して覆らないものとされていたのだ。
そして、それがカイオスの国家元首としての弱点でもあったのだ。
シュバルツは、一星系一領主の封建制度に近いような国家形態で、その領主達……貴族の力が圧倒的に強い……そんなお国柄だったのだ。
そんな彼らにとって、貴族でもなんでも無い人物が大きな顔をして国家元首となっていると言うのは、潜在的に大きな反感となっていた。
シュヴァルツでは、半ば伝説の人物となっている第三帝国総統の血筋に当たると言えども、結局、その身分は単なる平民に過ぎないと言うのは、本来はかなりマズい状態だったのだ。
しかしながら、カイオス本人は元々21世紀初頭を生きた人物。
その当時は、身分制度など過去の遺物であり、爵位など誰も気にしない……そう言うものであり、カイオス自身も自分が平民扱いされていることを微塵にも気にしていなかった上に、貴族というものを頭から馬鹿にして、軽視していたのだった。
カイオスの支持者……ネオナチスの者達は、旧守派の貴族の血統よりも第三帝国総統の血筋の方が尊いと喧伝してはばからなかったが……。
シュバルツ自体はネオナチス思想がはびこる前は、長年帝政だった事で、貴族主義の伝統が深く根付いており、貴族の権威と言うものは彼らが思っていた以上に堅牢なものだったのだ。
その平民が貴族……それも筆頭伯爵家の当主でもあるフォルゼを処刑すると言っても簡単なことではなかったのだ。
もちろん、フォルゼ自身は女性であり、この国では貴族と言えど二級市民扱いであり、カイオスもその点も激しく糾弾したのだが。
建前上は、フォルゼは男性扱いされており、軍籍も持ち、筆頭伯爵の称号を与えられた惑星一つを領地として持つ上級貴族だったのだ。
実際のところ、すでに似たような事例はいくらでもあり、要するに本人が男性だと主張すれば、生物学的に女性だろうが、見た目がどうだろうが関係ない……そう言う風潮が定着していたのだ。
なにせ、そう言う建前で、すでに階位を持った多くの女性貴族が軍や議会など公式の場に進出しており、カイオスの主張を受け入れてしまうと軍の将校や評議会議員、統治者達がごっそり居なくなり、社会基盤が崩壊する……。
シュバルツの疲弊はそうせざるを得ないほどには、深刻なレベルに達しており、女性が二級市民扱いされていたのは、とっくに過去の話になりつつあったのだ。
彼女自身も公式の場では男装をするなど、ちゃんと弁えていたので、そこはなんら問題にならず、カイオスの主張は黙殺されることとなった。
そこで、大人しく引き下がっていれば、まだよかったのだが。
カイオスは、その伝統を逆手に取って、正式な決闘の上でフォルゼを処刑する……そんな行動に出たのだ。
そして、迎えた決闘の日……。
カイオスの手回しで、フォルゼは片手を失い非武装と言う大きなハンデを背負って、臨むことになったのだが。
結果、カイオスは五体バラバラにされて、素っ首を叩き落されるという言う文字通りの惨死を遂げることとなった。
シュバルツの強化人間でも最高グレードの強化人間でもあるフォルゼにとって、武器すらも持たされず、本来一方的な処刑の場となるはずだった決闘は、むしろ公式の場でカイオスを抹殺する絶好の機会のようなものだったのだ。
正当な手続きと公正なる決闘の末の事ながらも、最高指導者が衆人環視の中で一方的に素手どころか、片腕をもがれ大幅に戦闘力を落とされたフォルゼにあっけなく敗死した……それも必死の命乞いと言った無様な姿を晒した上での最期……。
フォルゼも一応は、手加減をしてカイオスの手足を切り飛ばすに留め、敗北を認め、総統の地位を返上するように迫るつもりだったのだが。
あまりに見苦しく命乞いをした上に、決闘の最中に腹心のトーン達が乱入してきた為、これ以上見苦しい真似をさせぬ為の情け……慈悲の一撃と言うことで黙らせた……と言うのが実情だった。
結果的に、その時点でカイオスのシュバルツ総統としての権威は、軽く消し飛んでしまった。
当然だろう……。
本来、処刑するはずの立場で圧倒的有利だったにも関わらず、無様に負けて惨めな命乞いの挙げ句、手下に助けを求める……総統あるまじき恥ずべく行為と言うことで、誰もがこんなくだらない奴を崇めていたのかと失望したのだ。
そして、カイオスは疲弊したシュバルツの救世主という触れ込みで総統に就任したも関わらず、シュバルツに何一つ恩恵をもたらさなかったのも事実だった。
第二世界の新領土獲得やら、貴族主義の打倒よりも、疲弊した国をなんとかしてくれと言うのが民衆の本音であり、願いだったのだ。
それらに背を向けたカイオスが公の場で、新たなる英雄として名を馳せつつあった大貴族に決闘を挑み、返り討ちにあったのだ。
この出来事は、フォルゼの名を救国の英雄として不動のものとし、新たなる時代の幕開けとして喧伝されることとなった。
カイオスについては……いくら死んでも復活するとはいえ、多くの民衆にその無様な最期を晒したのは、致命的だった。
これも当たり前の話……普通の人間は死んだらそこまでなのだから。
もっとも本人は、復活後……それでもまだ総統の地位に固執し続け、自分が不死身であり、国家元首として、引き続き統治を続けるとアピールしたのだが。
シュバルツの人々は、ただの人格コピーアンドロイドの影武者だと断定し、カイオスとネオナチスの存在を完全に否定したのだった。
そして、追い打ちをかけるようにシュバルツの評議会と宇宙軍は、正式に総統の死亡とその地位の消滅を宣言……。
かくして、ネオナチス総統カイオスは、失脚したのだった。
もっとも、エーテル空間のシュバルツ艦隊とロストナンバーズと言った面々は引き続きカイオスを支持し、ニューベルン以外の各星系の領主達もカイオス配下のエーテル空間戦力が健在の状況では、うかつに動けず様子見を続け……完全にその権力が消失した訳ではなかったのだが。
もはや四面楚歌の中、カイオスは銀河連合相手に軍事的勝利をもたらした上での権威の回復を図る……そんな意図のもと、逆襲計画を立案した。
もっとも、その逆襲計画はフォルゼ達、反総統派に漏れており、虜囚でありながら、スパイ活動を行っていたクスノキ・タイゾウにフォルゼ自らが秘密裏に接触の上で、極めて詳細な情報が伝えられることになった。
その情報は、クスノキ・タイゾウより、エリコへと伝わり、更にエスクロン経由で銀河連合軍辺境艦隊にももたらされ、結果的に完璧な迎撃戦へと繋がった。
かくして、壮大なカイオスの逆襲計画の緒戦は、彼自身何も出来ないまま、一敗地に塗れたのだった。
フォルゼさんのシュバルツ平定の軌跡。
これやっても良かったんですが、とりあえずダイジェストでお届けします。
ちなみに、本編宇宙駆けの内容とこっちの内容で齟齬出てると思いますが。
新しい方で優先でよくね? とか思ってるんで、あっちは放置します。




