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あるパーティーの備忘録-02

「人数合わせの駆け出しです。主力はあくまで僕たちですよ」

 魔術師であるバルナスがいるため、このパーティーの火力は非常に高いものとなっていた。

「そう言っては身も蓋もないのう。世の中、ハッタリも必要じゃろうが」

 後列左側のドワーフが答えた。一応後ろに気を使っているらしいが、けっこうな声量であった。地声が大きいので内緒話は苦手なタイプのようだ。


 ドワーフ族。この世界に生息する亜人の1種。かつては妖精族の一員であったが、物質界に完全に入り込んでいる。身長:120~130cm程度。丸々と太っている。肌の色は濃い肌色。あごには長いひげを蓄えており、だんご鼻。女性にはひげは生えない。

 暗闇の中でも昼間と同じように物を見ることができる。手先がたいへん器用で、細工を作ったり鍛冶などの技術に長けている。

 性格は頑強で、頑固。エルフを毛嫌いしており、会えばたいてい喧嘩がおきる。


 ドワーフの名前はガロン。酒が何よりも好きな気のいい親父である。身長:130cm。体重:80kg。ビア樽のような典型的なドワーフ体型である。妖精族の年齢は分かりにくいが、動作が機敏なのであまり年寄りではないらしい。肌の色は濃い肌色で、茶色のストレートヘアー。小さな赤茶色の眼は、いつもニコニコ笑っていた。

 金属鎧を身に付け、その上から七部袖の貫頭衣を着ていた。貫頭衣の左胸の所には、戦神・ノドレイの紋章があしらわれている。武装は、腰にバトルアックスを差していた。典型的なパワーファイターのようだ。

 彼は戦神・ノドレイの神官(プリースト)であり、教義に基づき、冒険者をしながら導くべき勇者を探している。目の前のレイブンは、さしずめ勇者候補といったところだ。


「ガロン様。いささか、声が大きいのではありませんか?」

 ガロンの隣の人間の女から、やんわりと否定の声がかかった。


 女の名前は、ジュール。大地母神・ニスシャ神殿内の、孤児院出身の女性である。身長:155cm。体重:50kg。癒し系のおっとり美人であり、年齢はバルナスより少し下のようだ。肌の色は白色で、茶色の髪は首の辺りで一つに括られていた。長さは背中の真ん中ぐらいまであるだろう。茶色の大きな瞳には慈愛の光が宿っていた。七部袖の白色の神官衣の胸には、大地母神・ニスシャの紋章が刺繍されており、神官であることを示していた。

 孤児だったジュールは、子供の頃のバルナスに一目ぼれされ、メイドとして引き取られたのだ。彼女がバルナスに引き取られた経緯は、ここでは割愛する。

 ジュールはもともと神の声を聞くことが出来たが、彼女に神官の資格があるということは彼女以外にはバルナスしか知らなかった故、バルナスのメイドに簡単になれたのだ。(神殿にとって重要な働き手である神官は、普通は神殿が手放さない)

 神官の資格はバルナスがフィールドワークに出るようになってから賜った。神聖魔法が使えることを神殿で示し、神官の証の神官衣と聖印を賜ったのだ。神殿からは当然のように神殿に戻ることを提示されたが、これを固辞。バルナスのメイド兼直衛として、常に隣に控えている。

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