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プロローグ

 ある日、魂の神が死んだ。

彼女は眷属に殺されたのだ。

ある者は彼女の転生を待ち、またある者は彼女の転生者を探しに旅に出た。

だが、誰一人として彼女を見つけられなかった。

それは当たり前だ。

この世界すべての魂の管理者たる彼女が死んだのだ。

それはすなわち、魂の循環が行われないことを意味する。

死した生物の魂を回収し、浄化し、次の肉体へと定着させるーーーそれができる唯一無二の存在が彼女だったのだ。


では、彼女の死後の世界はどうなるか?


 無残だった。

新たに生まれてくる生命たちは魂をもたず、さながら抜け殻のようだった。

呼吸はしている。心臓も動いている。

ただ、彼らには意識がなかった。


 人々は嘆いた。

自分たちに滅びをもたらすものが地震でも津波でも台風でもなくーーー新たな生命がこれ以降生まれないことだと知ってしまったからだ。

しかし一時は滅亡も免れないと思われたこの世界は、3人の天才の作り出した装置によって一時の救いを見ることとなる。


 それが人工魂魄循環装置ーーー『クレイドル』である。

魂の回収、浄化、分配を人為的に行う装置。つまり魂の神を機械として再現したのだ。

彼らによって滅亡は免れた。しかし、3人がその後も続けた魂の研究が、世界を新たな混沌へと導くこととなるとは誰一人として知る由もなかったのであるーーーーー。


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