記憶-3-
いい調子かな~
「悪かったって言ったのに……。」
彼は顔を青くしたまま、つぶやいた。
フフフ、少し楽しかった。彼には、悪いことをしたかな?
「まぁ、お前の機嫌がなおったのならいいんだけどさ…。じゃ、征きますか!!」
私は彼の言葉に応えるようにエンジンをフルに回した。
「さて、どうすっか…。ん?あれは…」
ドラゴン型の中央付近に友軍の撃った弾が着弾、黒い皮膚がはがれた後に、オレンジ色のクリスタルのようなものが一瞬現れすぐに、新しい皮膚に覆われた。そして、ドラゴン型は黒いブレスをその撃った艦艇にむけ放った。友軍の艦艇は、あたった瞬間、爆発炎上しすぐに海中に消えていった。
「あれが核みたいだな…、友軍に火力を……無理だったな……。」
私の通信機器は役割を果たしておらず連絡などの機能はできないでいた……。
「レイのせいじゃないさ…。となると…、いくしかねぇな…耐えてくれよレイ!!これから、突っ込むぜ!!」
タタタタタタタタタ……
機首の7.7mm機銃の銃弾が龍型の中央の核のあった場所に吸い込まれていく。しかし、火力が足りないのとサメ型が間に入ってくるため、核が露出しない。
「クソッ!!どうすればいいんだ!?」
突撃はいったんあきらめ元の位置に戻ってくる。もう一度、突撃をかけようとしたとき。
友軍の弾がまた、着弾した…いや、着弾しはじめた。どうやら、私たちが突撃した姿を見て、弱点かなにかだと思い、攻撃してくれているようだ。龍型とサメ型も先ほどまでとはうってかわって激しく暴れ始めた。この戦闘で最大の火力が集中する。どちらとも、被害が増えていく。
「これは……。いくぜレイ!!最後の突撃だ、これで決めてやる!!」
私はエンジンをフル稼働させ、速度を最高までに上げる。友軍の集中した攻撃により核はみえかくれするほどになっている。
「これでも喰らえ!!」
ダタダタダタダタダタダタダ……
今回は機首の7.7mm機銃に加え、両翼の20mm機銃も攻撃を加えた。
友軍の支援砲撃と私の持っている武装の全てが集中する。さすがに、これには対抗できないのか皮膚はボロボロと崩れ落ち、オレンジ色の核が見えはじめる…。
「これで終わりだ!!」カチッ!
私の最後の武装である30kg爆弾を2発とも核めがけて投下する。核はほとんど目の前。ここまで懐に入り込めばよけようもないし、はずれようもない。2発の爆弾は核に吸い込まれるように落ちていった……。
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