表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
58/63

第7節 帰り道

「おい、ドミニク--辛くなったら言えよ?」

「ははは・・・・・・ありがと。本当に面目ないよ」

 ドミニクはダンテに肩を借りて山道を下っていた。隣にはロックと、栗色の髪をした少女--ユリア・ゴルチエが歩いている。

「ごめんなさい・・・・・・ジェイのせいで・・・・・・」

 ユリアは目にうっすらと涙を溜めていた。

「ユリアさんは、ジェイとはどういう関係なんだ?」

 ロックがユリアに顔を向ける。

「ジェイは--一年ほど前から家に来て、執事の方と一緒に私を支えてくれた人です・・・・・・彼がどう思ってたか分かりませんが、私は家族みたいに思ってました・・・・・・」

「ジェイがどこから来たとか、その--執事の奴とどういう関係なのか、そう言ったことは何も知らないんだな?」

「はい・・・・・・私から色々聞くこともありましたが、ジェイが不機嫌になってしまうので、あまり聞けませんでした」

「ふん・・・・・・では、この場にいる者の中では、ダンテが一番ジェイについて詳しそうだな」

 ロックがダンテを振り向く。

「俺だってほとんど知らねえよ。ミルドだってことと、三年前からレッドグリフォンにいた。そんでドミニクがレッドグリフォンの奴から聞いた話によると、一年前にレッドグリフォンもやめてる」

「では、レッドグリフォンをやめてからゴルチエ邸に来たとして・・・・・・三年以上前、レッドグリフォンに来る前は何をしていたんだ?」

「それこそ知らねえよ。付き合いの悪い奴だったし、仕事以外では滅多に話もしてねぇからな。・・・・・・でも、ボスなら何か知ってるかもしれねぇ」

「ボスとは?」

 ロックが首を傾げる。

「あ! そういや、お前! ボスと知り合いだったんだろう!? 何で言わねぇんだよ!」

「はぁ? だからボスって誰だ?」

「レッドグリフォンのボス、コジモ・アルベルティーニだよ!」

「コジモ? あぁ! あのコジモか!? え、レッドグリフォンのボスって、今コジモなのか?」

 ロックは目をパチパチと瞬かせる。

「何だ、知らなかったのかよ・・・・・・どういう関係なんだよ」

「ものすごーく昔に、一緒に冒険した仲だ。まだ元気なんだなぁ」

 そう言うと、ロックは目を細めて懐かしそうな表情をした。

「まぁ・・・・・・今から行くんだし、思い出話でもしてやってくれ」

「レッドグリフォンにエステルを置いてきたと言っていたな? コジモに任せて来たということか?」

「そうだよ。ボスに任しとけば安心だ。俺より強いしな」

「俺よりは弱かったぞ」

「・・・・・・大抵の奴はそうだろうよ」

 ダンテは大きく溜息を吐くと、ドミニクに声をかけて体制を整え直した。


「そう言えば、ダンテ! さっきは助かったぞ! お前を調査官にして本当によかった!」

 ロックは思い出したように言うと、ニコニコとダンテに笑いかけた。

「え・・・・・・あ、あれくらい、大したことねぇよ。調査官なんだしな・・・・・・」

「ドミニクもよくやってくれた! お前が『極楽鳥』に『強制送還』させてくれていなかったら、俺達は逃げ切れたかどうか分からん。流石、ヴァレリー家の召喚士なだけあるな! お前の父さんを思い出したぞ!」

「・・・・・・恐れ入ります」

 ロックはそれからも二人を褒めちぎりながら上機嫌だった。

 二人は人生で初めてというくらい手放しで褒められ、嬉しさを通り越して、かなり恥ずかしかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ