南アメリカ
いよいよ南アメリカの開発が、本格化することになった。
所々に入植したスペイン人は、大西洋側に追いやった。
追いやったは、誤解を招く言い方だった。
スペイン国王のフェリペ2世とは、話は付いていた。
たび重なった戦争の戦費の借金を、半分まで下げると言うとすんなりと書面にサインした。
まだまだ未開だった土地だ。あまり執着はないみたいだ。
あのフェリペ2世は、勝てると思ったらとことん行くタイプだった。
今も何処かの国へ、戦争準備をする為に忙しく働いていた。
なので木下藤吉郎の話にまんまと乗ってしまったのだ。
藤吉郎の人の扱いのうまさには、天性のものがある。
今では、フェリペ2世のことを借金王と藤吉郎は呼ぶようになっていた。
操り人形のように操られていた。
さあ、頑張って開発をするぞーー。
ペルー・コロンビア・ボリビア・チリ・アルゼンチンと言われた土地を手に入れた。
しかし植民地にされた原住民は、スペイン人よって偉い目にあっていた。
1番有名なのがペルーだ。そのペルーはインカ文明が有名だ。
巨大な石の建築物、精密な石の加工などの技術、土器や織物などの遺物、インカ道路が国中に広がっている。
インカ帝国はすぐれた統治システムだと評価してもいいだろう。
そのインカ帝国にスペインが侵略した。
この時代の兵器の差は歴然としていた。
それに、インカ帝国内の内戦も原因だった。それは2人兄弟による内戦だった。
その内戦を上手く使われて、侵略は成功してしまった。
そしてインカ帝国の第13代皇帝アタワルパを捕まえて、絞首刑にしてしまった。
アンデスを支配していたインカ帝国が、瞬く間に崩壊した。
あまりにも一方的な戦いだったのだろう。
開発はペルーとコロンビアから始まった。
ペルーは、鉄、銅、鉛、亜鉛、銀、金などが豊富に埋まっていた。
コロンビアも、ニッケル鉱、鉄、銅、鉛、金、白金、銀、マグネシウムが豊富だ。
それに、石炭、石油、天然ガスも豊富に埋蔵されていた。
今は、あっちこっちで発掘して、資源を掘り出していた。
掘り出された資源は、港へと運び出された。
港の貨物船にその資源を積み込み中だ。港湾内は、人々が働いていた。
その港とは別に、沖合いに原油受入基地があった。
水深が深い海上には、石油タンカーが停泊している。
シーバースを使って、石油をタンカーに流し込んでいた。
海上で原油受入基地を使っている理由は、いろいろあった。
○引火性が極めて高く、陸地のちょっとした引火で大事故になるからだ。
○それに原油の流出に対応しやすい。
○タンカー自体が大型であるため海面下に深く沈むからだ。
○陸に接近する事が大型のために困難で、かつ着岸に高度な技量が必要で、また広大 な面積が必要。
「大変です」
「何事だ、五平」
「インカ帝国最後の「皇帝」だと名乗る男が現れました」
「なに!・・・そんな奴がいたのか・・・五平、お前に任せる。ちゃんと調べろ」
調べた結果は、残党がクスコ北方のウルバンバ川付近に立てこもってスペインに抵抗を続けていた。
そして総攻撃あって、そのまま行方知れずになっていたらしい。
そして男の親が殺されて、3人兄弟の長男サイリ・トゥパックが即位。
そして疲れたのだろう。スペインに下った。
次に次男ティトゥ・クシが即位。そして死んでしまった。
死の直前に、スペイン人の神父が彼に薬を与えていたため、これを毒殺と考えた源住民は神父を殺害した。
それに対してスペイン人がインカ帝国の残党の完全討伐に乗り出した。
そして姿をくらました。
そして俺たちの存在を知って名乗り出て来た。
「それで、原住民は支持しているのか?」
「そうですね・・・スペイン時代がひどかったので・・・しかし今は自由なので、分かりません」
「ヨシ、選挙をしよう。俺を支持するか、その皇帝を支持するか白黒はっきり決めてやる」
その皇帝の名は、トゥパク・アマルであった。
広く選挙が住民に知らされて、選挙活動が始まった。
「五平、公約を書いたポスターをはれ。拡声器を持って宣伝して来い」
やいのやいのとやって、選挙が始まった。
俺は職業の選択の自由を公約にかかげた。
ここのインカ帝国には、職業の自由がなかった。
そして、食うに困らないように、農地改革を打ち出した。
今も順調に農地も家畜も増えていた。
皇帝側の管理人とこっち側の管理人が、集計をしていた。
広い広場で、皆が見てる前で行なわれた。
俺の圧勝だった。
総数の80%が俺に入れていた。
俺がはれて皇帝になった。
「五平、お前は首相だ。頑張ってやってくれ」
「えーー、わたしが首相ですか? そんなバカな」
トゥパク・アマルは、文化大臣として任命してやった。
反乱でもやられたら大変だからだ。
文化大臣なら反乱も出来ないだろうと思うが・・・
そうだ、トゥパク・アマル側の誰かにスポーツ庁長官も任命しよう。
すると何かスポーツは、何がいいかな・・・
サッカーと卓球でも教えるか、それがいい。
ああ、サッカー場でサッカーの試合が行なわれている。
サッカー場は満員で、「オーレー、オレ、オレ、オレー」と騒いでいる。
こんなに人気が出るとは思いもしなかった。
ゴールが入った!観客が響き、サッカー場の外も響き一体感を共有している。
今あるサッカー場は、2つだ。
そして地方から勝ち上がったチームは、8チーム。
その8チームの総当たり戦で優勝チームが決まる。
そして、その優勝を掛けた両チームが激突したのだ。
両チーム6戦6勝のまま、試合が後半に入った。
今1対0だ。
時間が刻々と迫っている。審判の笛が鳴った。
優勝したのは、前評判が良かった『オーレ』だった。
サッカー場が、歓喜に沸いた。
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