空へ向けて
飛行機は順調に開発が進んでいる。
ただ心配なのが、小型飛行機はエンジンが1基だけだ。
エンジントラブルでいつ止まるか分からない。
そうなったら墜落しかなく、死ぬの待つだけだ。
2基付けてもいいが、脱出手段はどうしても必要。
その為のパラシュートを作ろうと考えた。
そして、パラシュートが作れるのなら、パラグライダーも一緒につくろうと思いたった。
石油から化学繊維はすでに出来ているので、キノコ型パラシュートと作らせてゆく。
これもテスト用小型パラシュートを作った。
火の見櫓から落とす実験の為に。
「いいか、今から落とすぞ」
「いつでもどうぞ。しっかり見ますから」
まあまあな結果だ。
しかし、落下中に思い出した。小さなパラシュートが先に開く風景・・・
一気にパラシュートが開くと裂ける恐れがあるかも・・・
小さなパラシュートが落下速度を減速させて、メインパラシュートを開かせる感じで作ってみよう。
まあまあな出来だ。後は家臣の五作に任せた。
五作な器用で、1を聞いて10を知る男だ。頼りになる奴だ。
パラグライダーは見たことはあるのだが、やったことなし実物など見るはずもない。
ハーネスを装備して、パラシュートの横長の傘を地面に広げて、駆け下りながらパラシュートを真上まで持ってゆく。
そして滑空状態にして離陸。
そのまま風に乗って、座り左右の紐を手で操作して滑空する。
たしか、こんな感じだ。テレビでは初心者が横長の傘を真上まで広げる練習を見たことがある。
それに、プロの指導者が後ろで操作して、空を飛んでいるのも見た。
今は、プロが居ないので無理だ。
それで、パラグライダー開発部も作って、あれこれさせている。
まず、パラグライダーとは・・・ああだこうだと説明。
分かったようにみえて、分かっていない場合があった。
最初から説明だ。見えない風に乗る観点がないのが致命傷だ。
今は、平地で巨大扇風機を使って擬似体験をしている。
俺は、それを見て笑っていた。
そんな俺に、静香が「頑張っているのです。笑ってはいけませんよ」と言ってきた。
「ああ~あ、風にあおられてひっくり返っているのに、笑ってはいけないのか?」
「笑っては、いけません」
つい最近に出来上がった、中型飛行機が空を飛行していた。
これには主翼に、2基のエンジンが搭載されて、高い高度まで飛べるようになった。
高い高度まで飛行機は飛んでいる。
「無理だぞ五作、死んだら無意味な死だぞ。止めておけ」
「いえいえ殿様、これは私の自信作です。後ろに背負ったパラシュートがからんだ場合は、すぐに切り離す仕掛けも出来てます。前に付けた2段目のパラシュートがありますので大丈夫です」
「人形ではダメなのか?」
「ダメです。では行ってきます」
ああ!青い空へ落下してしまった。
怖くないのか、俺は怖いぞ。俺の足が小刻みに震えているぞ。
風魔法で飛んだことはあるが、ここまで高いのは飛んだことがない。
俺がやろうかと言ったのに、それはダメだと猛反対された。
そうだよな、勇気を絞って言ったが、本音は飛びたくない。
しばらくして地上班から無線連絡が来た。
成功だった。
「田んぼに着地した、泥だらけの高橋五作が発見さらました。無傷だそうです」
「そうか、それはよかった」
なんて奴だ心配掛けやがって。
京から離れた位置に、飛行場が作られていた。
そこで田畑を耕していた者には、立ち退き料が支払われて、代わり土地も用意した。
喜んで立ち退いた後は、工事が始まった。
ブルドーザーがキャタピラーを「ガガガガァ」と地面を踏み締めて。
シャベルが地面をならしている。
作業者に誘導されて、ダンプカーが工事現場に入ってきた。
何処かの川底かれ持って来た砂利だった。
「止まれ、止まれといてんだろーー」
「すまん、聞き逃した」
「集中が足らんぞーー」
工事現場は活気にあふれていた。
ダンプカーもゴム輸入で、タイヤ製造ができてようやく実用化が出来た。
この3トンダンプカーは、ディーゼルエンジンを使用。
そして4ストロークサイクルのエンジンだ。
公害問題も考えて、取り組んだ。
排出ガスに含まれる有害物質も、俺が考案した触媒装置で取り除くことができる。
そして、未整備な道を走ることも考えて四輪駆動にしている。
そして、建築費用は自前で用意するなら飛行場を建てると、将軍は日本中に知らせた。
1番に手を上げたのが薩摩だった。
明貿易で利益を上げて、裕福になって更なる空の貿易に手を出し始めた。
次は北海道で、その後になる予定だ。
鉄道は、京から紀伊、伊勢に行き尾張から海沿いに走り常陸国まで伸びていた。
西は、安芸国まで伸びて、四国は土佐国まで伸びている。
そして、京から近江を通って越前国で止まっている。
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