北九州討伐
1ヶ月間で、九州の4つの国を討伐する為に、俺は近衛前久の伝手を使って南蛮の事を知らせた。
「それは、真か?」
「嘘では無い。真の事だ」
公家はてんやわんやと騒ぎ出すが、近衛前久の恫喝でシーンと静まり返った。
「この事は天子様にお伺いを立てるべし」
そして、その話を聞いた天皇は激怒した。
手に持った扇子をへし折った。
進言した公家も戸惑っている。あのように怒るとは思いもしなかったらしい。
普段から大人しい性格の天皇なのに・・・
「朕は国なのだ。このような事は見逃す事は、朕自身を貶めるにひとしい」
1日で天皇の勅命が下りた。
『北九州討伐と南蛮討伐』
その勅命が周辺諸国に行き渡ったのも早い。
周辺諸国は、南蛮の蛮行に驚きが隠せないでいた。
1ヶ月後に異国が攻めてくるのだ。南蛮の味方をするかも知れない北九州を残すことは出来ない。
その考えで一致していた。
周辺諸国は、ひしひしと危機感を感じ取っていた。
なので、周辺諸国は動き出した。
本気モードの薩摩は、城内の話し合いで説明を聞くとすぐにまとまった。
「南蛮討つべし、裏切り者を討つべし」のコールが城内に響き渡っていた。
そして、行動も早かった。
南九州を説き伏せて、北上していた。
四国勢も今川水軍を使って、豊後国へ上陸を開始。
大友義鎮は、南蛮人にだまされていた。
大友が喜ぶことだけを話していた。
日本を征服した後は、大友を将軍の職に就かせる約束したのだ。
なので勅命を無視したのだ。
「天皇は何も分かっていない。神の教えに逆らって天罰が来たらどうすのだ」
しかし伊賀忍者によって内部分裂が着々と進んでいた。
ある事ない事が噂されるようになっていた。
嘘が大半だが、事実も交えて噂が広がった。
大友義鎮は策略にまんまとハマった。
裏切りの密書を読みながら、わなわなと震えながら命令を下した。
「こやつを殺せ」
「殿、あの者は信義に厚い者です。裏切るはずはありませぬ」
「ばか者、ここに密書があるではないか?」
「しかし、弁明の機会を・・・」
かばっていた初老家臣の額に、扇子が投げつけられた。
そこに居た他の家臣も、目を伏せるしかなかった。
そして、その日に弁明もないまま背後から切られて、止めに心臓を突き刺された。
刺した者の表情は、暗かった。
「三郎、すまぬ」
そして大友氏の早馬の伝達も、伊賀忍者によって麻酔の吹き矢で眠らされた。
倒れ込む寸前に素早く馬に乗り込み、大事に仕舞った書状も盗み見する。
その後に、気付け薬を嗅がせて素早く去っている。
男は馬上で気がついたが、まやかしにあった気分であったが、書状を確認して馬を走らせた。
大友の内情が筒抜けであった。
なので城が攻められていても、誰も助けに来る者もなかった。
そして立花山城の一室で、大友義鎮は祈っていた。
急に後ろに気配がして振り返った。
するとわき腹に、槍が突き刺さった。
「なぜ、お前が・・・」
「殿、御免!」
新たな槍が、右脇に突き刺ささった。
「ああ、ぐふっ」
槍が抜かれた途端に、前に倒れた。
そして馬乗りになって、脇差で首を切り落とされた。
家臣によって討ち取られた。
無残な最後だった。
立花道雪は、連敗続きだった。
軍勢の中からも裏切り者が現れていた。
折角送った食料が、その裏切り者によって奪われていた。
立花道雪がろう城している大手門が吹飛んだ。
石垣も崩れ落ちていた。
「ドン・ドン」と大砲が撃ち出されていた。
その度に、城が崩壊してゆく。
もう誰も助けに来る者は居なかった。
立花道雪は城の一室で自害して果てた。
残っていた兵は、数百人だ。
そして砲撃が終わった時に、瓦礫から道雪を探すのに苦労する羽目になった。
しかし、探し出した者には褒美が出る話なった途端に、大勢が宝探しのように探し出した。
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