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桶狭間の戦い




日本全土を走りまわる鉄道が、『日本鉄道』と名称を改めた。


それは北海道の札幌駅から稚内駅までが、全面開通した記念に改名した。


北は北海道鉄道から始まり、東日本鉄道、東海鉄道、西日本鉄道、四国鉄道、九州鉄道。

この6つを統一的総称の『日本鉄道』と呼ぶようになった。


この鉄道作りには、色々と問題があった。

他の大名の領地取得の件だ。鉄道を通る土地を本郷家が取得する条件で通した。

そうしないと、後からクレームを言ってくると考えたからだ。


中には2年を費やして交渉もした。

鉄道を作り始めて26年が経過しただろう。


式典は、盛大に行なわれた。

大名も大勢が参加した式典だった。


松平元康「おめでとう。それにしても日本中を走らせるとは思いもしなかった」


「走らせろと要望が多いから、仕方ない事だったんだよ」


松平元康「島津からもよく頼まれたよ」


「わはははは・・・」


あそこで笑っているのは、島津じじいだ。

俺に最後まで苦を労掛けたじじいを見ると胸糞むなくそが悪くなる。





何故だろう。

毎晩同じ夢を見るようになった。


あの夢は、ここへ来た桶狭間の戦いの夢だ。

あまりにも気になったので、桶狭間へ行ってみた。




少しだけ風景が変わったが、間違いなくここだ。


この道を今川軍が歩いていた。


「あ!ここだ」俺は取り付かれたように走り出していた。




「ここだ!ここに俺は立っていた・・・あ!まぶしい」




眩しい光がやむと、周りの景色が変わっている。

空を仰ぎ見ても夜になっている。


え!もしかして・・・違う世界に飛ばされたのか・・・


周りには変わったビルが建ち並んでいる。

俺が立っている道には、誰1人も居なかった。


ビルの入り口は分厚いガラスによって閉じられていた。

中を覗き込むと、豪華な作りだとすぐに分かる。


2つ目のビルも3つ目のビルも、入口のドアは開かない。

3つ目のビルでは警告されてしまった。


『不審者は近づかないで下さい。これ以上居れば通報します』


俺は戸惑いながらもさまよっていた。

突然に前と後ろから変な車が表れて、ライトを眩しく俺を照らしている。


その車から出てきた男たちが、光る棒を俺に何度もかざしている。


「間違いなく御前様です。なにゆえに変わった服装でいらっしゃるのですか?」


それは俺の方が聞きたい。

こいつらの服装の方が変わって服装だった。

ボデーにピッタリ張り付いた、幾何学模様きかがくもようの布はなんなんだ。

それに頭の両サイドに浮かぶシルバーの球はなんなんだ。


「御前、御乗り下さい」


行く所もない俺は、あきらめたように乗った。


ああだこうだと質問されて、あの頭の球を付けられた。


「やっぱり記憶をなくされたようです。分からない事はその球に聞いて下さい。思い浮かべるだけで理解します」


俺は言われるまま、球に向かって疑問を投げかけた。


俺が戦国へ行った年で間違いなく、失踪して3日後だった。

まさに世界の問題としてニュースになっていたらしい。


俺の名前も本郷勇のままだった。

そして家族もいるらしい。


そしてこの世界は、本郷グループが支配していた。

戦争もない平和な世界らしい。


俺は、日本の過去を調べた・・・やはり桶狭間の戦いに本郷勇の名があった。

どんどんと出世して、50歳の時に失踪したまま行方不明になった。

そして、代々当主になると本郷勇と名を襲名するようになった。


時代も変わって、西の大国スペイン帝国と東の大国日本国が戦争に突入。

1年後に日本国が勝利を勝ち取った。


更に時代は変わってグローバル化が進み、本郷グループが伸し上がるのも早かったらしい。



車から降りたら目の前に、静香とそっくりな女が立っていた。

泣きながら俺に抱きついて来た。


「あなた、心配したのよ」


あの球体が、俺の妻だと教えてきた・・・

これはどうなっているんだ。


タイムパラドックスだ。

時間軸が俺を元に戻した結果なのか・・・

結果的には、俺は2度も人生を生きた事になるか・・・




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― 新着の感想 ―
[一言] 面白く読めた。 だが、綺麗な終わり方では無いなと思う。
[良い点] きちんと完結させた事 [気になる点] 今川義元は主人公に対してどう思っていたんだろう 一話だけでも良いので今川視点の話をできれば読んでみたいです [一言] 好きな作品だったので終わってしま…
[一言] 元々の冴えないおっさんの生に 戦国の世の生 戻ってきたら別人の生で 三度の人生じゃねえかな
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