闇の中の真実を探して~その第12話~
敢えて記載せず。次回投稿をお待ちください。
「この後の日本の政界は、民自党内の権力闘争に暫くは終始すると僕は考える。中田グループと反中田グループの骨肉の争い。中田が総理になった時の総裁選、本命は北野だったが…。中田は逆転して総理の座を射止めた。模様眺めの中間波の連中が、雪崩をうつ形で中田に投票した結果の大逆転劇。当然…。北野と中田は犬猿の仲になった。表面上中田は勝者として先輩の北野に一応の礼儀として副総理での入閣を打診はしたがね…。北野が拒否するのは折り込み済みで…。」「そうでしたね…。嫌みな打診でした。あれは…。負け犬に更に一撃したみたいな。」内田の相づちに、鎌田は言葉を続けた。「当然北野は、中田に復讐の機会を狙っていた。いつか奴に冷飯を食わせる機会を…。今日の中田逮捕を一番ほくそ笑みしているのは北野かも知れない。」「社主は北野が事件の発覚に関わったとお考えですか?…。」今度は上杉が尋ねる。「そうではない…。あくまでも、事件の発火点はアメリカ側であると僕は判断している。」鎌田は例の梅干し入りの昆布茶を一口啜った後、眼を輝かせ口を開いた。
「昼間君達と会った後、僕なりに色々調べて判った事がある。木村内閣成立の2週間後、一人の法務省幹部が休暇を取って渡米した。行き先はロサンゼルス…。同じ時期にアメリカ司法省の幹部もロサンゼルスに滞在。二人の宿泊先は同じホテル。目立たない小さなホテルに二人の日米司法幹部が同じ時期に滞在する。単なる偶然ではないと考えるのが自然だろう…。」「誰ですか?その法務省幹部とは…。」「現在の官房長だ。彼は中田とはそりが合わず、中田時代は本省から外されてはいたが、元々は将来の次官候補の本命視された人物…。彼を官房長に起用したのは木村総理本人のようだ。」「それが事実なら大変な事だと思います…。組閣10日後に既に中田逮捕は、木村総理の既定路線であったと社主はお考えなのですか?…。」「既定路線かどうかは判らんが…。間違いなく選択肢の1つとして、法務大臣&官房長の人事をしたはずだ木村総理は…。」そう言い切る鎌田の眼は辣腕の現役の記者そのものだった。
敢えて記載せず。次回投稿をお待ちください。