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闇の中の~真実を探して ~第8話

敢えて記載せず。次回投稿をお楽しみに。









夕方のテレビ局のニュース番組は、当然ながら中田逮捕の事件一色になった。


政治評論家や政治学者果ては検察のOB弁護士などのコメンテーターが事件の分析やら、今後の政局更には裁判の見通しなど様々な視点から論じていた。


午後6時45分を過ぎた頃、アメリカから、中田逮捕に絡む衝撃的なニュースが飛び込んできた。


アメリカ下院にvictory社の疑惑調査特別委員会が設置され、victory社の最高幹部数名の下院召喚の動きがあると言うものだった。日米で時を合わせる形で中田問題の真相解明に動く、異例の展開になったのである。


アメリカには、司法取引と言う精度がある。検察官と疑惑を受けた者の言葉は悪いが談合であった。本来裁かれるべき罪が、事件解明の為に容疑のある者の罪を、検察に協力すれば、減免する制度である。



国家間の司法の独立、お互いの国家には、犯罪人引き渡し条約があり、容疑者の引き渡しは可能であるが、あくまでも自国の犯罪捜査が優先、その国の裁判で確定判決が出てから、相手国の要請に応ずるのが原則である。アメリカの検察と容疑者の間の司法取引の内容によっては、日本の検察の捜査が及ばない可能性が十分に考えられるのである。


上杉と内田は、そのニュースを見て蒼白になると同時に、加藤検事総長の自信満々の顔が浮かんだ。


「部長…。検事総長の自信満々の会見の裏にあったのは、アメリカの動きを事前に知っていた可能性がありますね。」「上杉。そう言う事になると思うが、これは極めて問題がある話だ。」「そうですね。罪を減免する若しくはその罪を問わないと言う日本では有り得ない形の、検察と容疑者の裏取引…。八百長に等しい訳で…。仮に何らかの捜査資料が提供されたとしても、日本の裁判所で果たして、証拠採用されるのが疑問ですし…。」「普通に考えれば、日本の裁判所は証拠採用しないだろう。日本の検察官が、直接victory社の幹部を司法取引前に事情聴取して入れば別だろが…。」「そうですね…。アメリカ側の提供した証拠では、証拠採用は不可能であるはずですが…。この時を会わせた形の日米の動きをみれば、日米司法当局の間で何らかの、事前接触取り決めがあると考えるのが、自然でしょうね。」


「しかし…。日本の世論の動向によっては、裁判所が証拠採用しないとも限らない…。もしやとは思うが…。」「部長…。しかしそれでは…。我が国が政治だけではなく、司法までもアメリカの軍門にくだる事を意味しませんか?」「上杉…。我が国は既に軍門に降っているだろう…。我が国は敗戦国だ。今でもさ。」「そうですね…。国連の敵国条項はいまだに存在し敗戦国の扱いですから…。」「戦後…。我々日本はアメリカ様のおかげで、餓死寸前&瀕死の状況から何とか立ち上がった。国民の努力で今や経済大国の1つに数えられるまでに…。しかしアメリカ様にとっては…。子分日本があまり力をつけてきたのは、生意気であり、お灸をすえるべきと考えているのだろう?…。」「生意気な日本の代表格が中田前総理だったとしたら…。中田追い落としをアメリカは画策して…。扱い易い木村総理実現に動き、日本政界に工作した結果が中田逮捕…。」「だとすれば、寒気がする様なおぞましい権力闘争だ…。」上杉は暗澹たる気持ちになった。


敢えて記載せず。次回投稿をお楽しみに。

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