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エピローグ

 目が覚めると、現実世界。

 肋骨(あばらぼね)の辺りが、痛む。骨は折れていない、と思いたいが...。

 背中は打撲、だな。たぶん、花壇のレンガを粉砕した、のだと思う。

 ユーストン伯爵は立派な体格だったので何とかなった、のだろう。が、現実世界の私の軟弱な身体(からだ)であれば、もっと悲惨な状態になっていた、と思う。


 さて。

 気が付くと、現実世界。...という事で

 私の意識的には、久し振りの自分自身の肉体と現実世界だが、たぶん、此方(こちら)の世界ではそれ程の時間は経過していない筈、だ。娘に聞いた話だと。

 枕元に置いていたスマホの画面をオンにして、日付と時間を見る。

 えっと、ゲームにログインしたのは、いつだったっかなぁ...。


 記憶を探って、色々と確認して、その結果というか結論は、私が異世界に行っていた間に現実世界で経過した時間は、約三十三分、だった。たぶん。


 で、現実世界に戻ってきた、訳だが。

 あちらの世界が、気になる。あの後、どうなったのだろうか。

 まあ、たぶん、ユーストン伯爵家の人々は優秀なので、大丈夫だろう。

 敏腕執事のトマス氏には、きちんと(?)、私の事情は話してあるので問題ない、筈。

 というか、まずは、私のこの身体の不調(?)を解決しないと...。


 この後の、私の予定。

 まず、医者に行く。人とぶつかって塀に激突した、と言って診察を受ける。

 そして、自宅の自室で安静にしつつ、VRゲームへのログインを気が向くままに繰り返す。

 まあ、同じタイトルのVRゲームにログインする回数からすると「(まれ)に」と言える確率らしいのだが、何度か異世界で居候(いそうろう)として生活していると言う娘の話によると、現実世界での経過日数と再訪できた際のあちらの異世界での経過時間は、必ずしも同期しない、との事だったので(あせ)る必要はない、筈。

 いや、まあ、今回の事態が経験できた理屈というか原理や法則が不明なので、また異世界を訪れることが出来たとしても、同じ世界の続きの時間軸になるという保証もない訳だが...。


 など、など。

 現時点で考えても仕方がない事へと向かう思考を強制的に切り替えて、兎に角、まずは、行動する事とする。

 そおっと、ベットに横たわっていた自分の身体の、上半身を起こしてみる。

 うん。まあ、何とか歩けそうだ。

 肋骨(あばらぼね)やら背中の筋やら、痛みや違和感のある個所は多々あるが、(みずか)らの油断というかミスが招いた事態なので、致し方ない。

 頑張れ、私。というか、(おれ)。取り敢えずは、(しゃべ)り方を元に戻さないと、な。


 ここまで読んで下さり、ありがとうございました。

 また、ブックマークありがとうございます。もの凄く、励みになります。


 今回で「二.王都の伯爵家」は完結です。構想としては「三.伯爵領の北部」もあるのですが、一旦、ここで「完結」のフラグを立てさせて頂きました。

 再開するかどうかは、私の気力の問題もあって未定ではありますが、取り敢えずは、お話に区切りがついているので、ご容赦頂けると幸いです。

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