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The second story:「日常 II」

 氷室神無は携帯が普及した今では珍しい電話ボックスに体を傾けて、タバコを吸っていた。

「ふ〜〜〜」

 神無は久しぶりのタバコを噛み締めるよう吸っていた。琴乃も水無、タバコの煙が嫌いらしくなかなか吸えないのである。

 ドン、ドン、ドン。

 電話ボックスに半ば無理やり入れたので、琴乃は恨めしそうに睨み、抵抗している。

 神無の目の前には高校生くらいの餓鬼が4人。気が狂った目で琴乃を見ていたり、舌なめずりをしていたり、と神無をボコッテ琴乃にイケナイ事をしようとしているようである。

 そんな事を察知したのか、琴乃は不安そうにこっちを見ている。

「大丈夫だよ」

 と神無が微笑むと。

「逃げたほうがいいよ」

 と琴乃は叫んだ。その様子にご満悦なようで4人の餓鬼共は多様多種の反応を示していた。

「お前、その女を置いてどっか行けや」

 餓鬼の中のリーダ格の気持ち悪い金髪の男は言った。釣られて周りの奴らも帰れやとか騒いでた。

 琴乃も金髪だが、あの餓鬼とは別物だろう。琴乃の金髪は綺麗である。

 神無はそんな事を思いながら、タバコをまた吸った。

「あの野郎をぶっ潰せ」

 そんな声が聞こえて、神無は前を向くと。

 腐った男共が3人、こっちに向かってきていた。

 神無は溜息を吐いた後、タバコを口に咥えて、一番最初に来たワックスを塗りたくって光っている男に上段回し蹴りをした。

 グフとか言いながら、倒れた。

 突撃していた2人の餓鬼は一瞬戸惑った表情をしたが腹を括り、突撃をやめないようである。

 神無は再びタバコを吸った後、地面に捨て足で潰した。

 突撃してきた2人の片方は鉄パイプをもう片方は金属バットを持っているようである。

 鉄パイプの男は「メン」と言いながら、神無に振り下ろしてきた。

 神無は一歩横に逸れる事で回避。そこに、金属バットが野球部も吃驚の速度で向かってきた。

 神無の左腕に当たったように見えた。

「くぅ…」

「神無―――」

 と琴乃の叫び声。

「「クスクス」」

 と餓鬼の声。

 餓鬼がこっちを見て笑っているうちに、神無は残り2人の餓鬼の頭を掴んでいた。

「「!!」」

 餓鬼連中には何が起こったかわかってないようである。鉄パイプの男が神無の代わりにバットに当たった事も。 

「お前、何で此処に?」

「さあね」

 神無は餓鬼の頭を握る手を強める。そして、持ち上げる。

「「アァ―――」」

 と餓鬼達の悲鳴。こんな音を長時間聞いてると耳が腐るなと思い。地面に叩きつけた。

 グシャ、べチャっと音がしたが神無は無視して琴乃の方に向かった。

 琴乃は電話ボックスから飛び出て、神無に抱きついてきた。

「おい、琴乃。泣くな…」

「………」

「このまま、抱っこして運ぶぞ?」

「………」

「家に帰る?それとも俺んち来る?」

 琴乃は神無にギュッと抱きついた。

「わかった」

 神無は通りすがりの人に奇異な目で見られたが気にしなかった。








×―×







「琴乃、大丈夫?」

「………」

「風呂でも入ってきたら?」

「………」

「一緒に入る?」

「………」

 琴乃の顔は少し赤くなった。

 可愛い。

 もの凄く可愛い。

 頬は少し赤くなり、目は猫のようにじゃれる事を望んでいるようである。いつもの強気な琴乃とは別人のようである。

 頭をゴシゴシと撫でると。

 琴乃は上目遣いに見てきた。

 可愛すぎである。

 俺の理性は吹っ飛んだ。








×―×









「眠い。今、何時だ?」

 琴乃は俺の上半身に抱きついたまま寝ている。

 まあ、理性が吹っ飛んで、行為を行って愛情を深め合って、眠りに落ちた所である。

 付き合い始めて2年。当然だろ。

「まだ、3時か…。もう1回、寝よ」

 琴乃はスーピ、スーピと規則的に寝息をたてていた。

 神無は琴乃の顔を見ながら、眠りに落ちた。

 5話くらいまで、日常の話です。6話から物語は急変する予定です。

 後、この題名ってダサい気がするので、いい題名がありましたら・教えてくださると嬉しいです。

 駄作を読んでくださり、感謝します。

 次回も読んでくれると幸いです。

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