現在
あの事件から十二年が経ち、俺は17歳、妹は15歳になった。
俺達は事件以降東京に住み止まった。東京には叔母の家があったのでそこに住まわせてもらった。
父と母がいなくなってしまった俺達にとっては救いだった。
父と母が死んだ時の情景は今でも脳裏に焼き付いている。
「お兄ちゃん朝ご飯できたよ〜!」
一階から俺の妹、柊 雛の声が聞こえる。俺は軽く分かったと言って、制服に着替える。
五月なのに何故か外が蒸し暑い。真夏の様だ。
この日の制服は無駄に暑いから来て行きたくないんだけどなぁ…。
俺はそう思いつつ、制服を着て二階から降りた。
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「いつも悪いな 雛」
「お兄ちゃんも夜作ってくれるんだからお互い様でしょー」
「そ、そうだな」
と言って、窓の外を見た。
今日はいつになく快晴だ。
ここ、柊家は面白い構造をしている
外観は和風の家なのに中が洋風と和風に別れている。
昔、柊家は古い家系らしいので、この家もかなりの古さだそうだ。
現在の所有者は父の妹の和葉が所有者となっているが、ほとんど家に帰って来ないので俺と妹ととで、朝食と、夕食を交代交代で作っている。
「雛、今日の飯何がいい?」
「んんー…お兄ちゃんの作るものなら何でもいいんだけどなぁー。」
「それじゃあ…カエルの唐揚げでもいいのか?」
「ふぇ!?やだよ!絶対やだー反対です!はんたーい!」
と言って、にひっと笑う妹。
俺的に雛はかなりハイスペックな妹だと思う。料理もできて、勉強もある程度できて、表情豊かで、何より顔が可愛い。
自慢の妹である。
「じゃあお前何食べた…」
「カレー!」
即答しやがった…
「…分かったよ材料頼むわ俺部活だから」
「了解しました!」
と言って敬礼している。
こうゆうあざといとこも可愛い一面の一つだと思う…ハッ!思わずシスコンに目覚めてしまうところだった…!
そうこうしているうちに俺も学校に行かなければならない時間だ。
俺の学校は自転車で一時間ぐらいかかるのでかなり早く出ないと間に合わないのである。
なぜか俺の行く学校へのバスがないため仕方なく自転車に乗るわけである
「じゃあ、後片付けと、鍵閉めよろしくな」
「分かったよ〜いってらっそい」
「そいって何だよ…行ってきます」
俺は鞄を持ち玄関に向かう。
その時握ったドアはいつもより重く感じた。