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この同棲がバレたら(社会的に)死ぬ  作者: 平光翠
お坊ちゃまとの邂逅編
51/58

【5万人記念】チャンネル登録者5万人超えたイケボ【記念配信/新立ち絵】

「めっちゃ可愛かったよ~。また無人島行こうね」

『あ、いや、それは嫌かな』


スレイマンの星:フラれてて草

カルボナーラ:途中までホストみたいだったけど、やっぱ、マコくんはマコくんだった


マコくん最強卍:また出た。キッモ


ビスケット:地雷系アイドル風メイクってどんな……?

阿新目鳥:今度別なゲームやってほしい~


『無人島は嫌だけど、コラボしようね~』

「そんなこと言いつつも、コラボ誘ってくれるってことは、そう言うことでしょ~?」

『いや、マジでもうあのゲームはイヤ。面白かったけど、めちゃくちゃ理不尽に死んでばっかりだったもん』


「次は守ってあげるからさ」

『かっこいい声で言っても誤魔化されないし!!』


スレイマンの星:また、罰ゲーム付きでやってほしい~

豚の餌:ギャルの叫び声も楽しみですぞ


「ちなみに、次コラボするとしたら、何がいい?」

『えーなんだろ? でも、またなんかゲームやりたいかも』


「じゃあ、また何か良さそうなの見つけておかないとね」

『難しくないやつにしてね』

「前向きに検討させていただきます」


『しないやつだ!! ……改めて、マコトくん5万人おめでとうね。じゃ、リスナーの皆もバイバイ。お邪魔しました~!!』

「レナちゃん、来てくれてありがとう~!! バイバーイ」


カルボナーラ:嵐のようなギャルだった

スレイマンの星:レナちゃんとファンクエやってほしい

ステップステップ:また、S&Fのコラボ配信見たい


「あー、ファンクエか~。RPGだったら、レナちゃんでも出来るか」


『おっすおっす、マコトくん久しぶり~』

「わ、ヴォイドさん!! 久しぶりって言っても一昨日の夜ぐらいにゲームやりましたよね」


ステップステップ:ヴォイドきた~!!

トリスカイデカフォビア:大会のチケット抽選落ちたんだよな~


『マコトくん、5万人だって? すごいね~』

「いやぁ、僕なんてまだまだですよ。ヴォイドさんは大会もうすぐですよね。どうですか?」

『順調ってか、絶好調だね。パートナーも調子いいみたいだし』


「優勝狙えますか?」

『狙うって言うか、まぁ、勝つよね』


スレイマンの星:え、カッコいい!!

ステップステップ:さすがヴォイドさん。プロゲーマーとしての格が違う


『ちなみに、コレ、もう少し喋っててもいいの?』

「あ、全然いいですよ。リスナーも喜ぶと思います」


『あの話してもいい?』

「え、怖い。どれですか? 昨日、僕が昼間S&Fやってたらチーターにボコボコにされた話ですか?」

『いや、昨日一緒にやってないから、それは知らないけど……』


『ほら、プロゲーマーの話』

「あ、ああ!! え、別に話してもいいですけど、面白いですかね?」


『あ、いいのね? リスナーの皆さん聞いてくださいよ~。マコトくんってゲーム上手いでしょ?』

「そこまででもないですけどね。普通ぐらいです」


ステップステップ:エイムはたまにガバるけど、駆け引き上手いよね

トリスカイデカフォビア:S&Fのランク、基本マスター維持してるよね

ビスケット:分からんけど、上手いの?


『一応言っておくと、俺の知り合いの中で上から数えた方が早いぐらいには上手い』


カルボナーラ:ヴォイドさんの知り合いってプロが多いでしょ? その中で上位勢ってことは

スレイマンの星:あんまりわかってなかったけど、マコくんめちゃくちゃ上手い!?


「いや、ゲームはずっとやってたってだけだから……」

『だから、プロに誘ったんですけど、断られちゃったんですよ。プロゲーマーも魅力的だけど、皆と一緒に配信してる方が楽しいって』


ステップステップ:勿体ないけど、ちょっと嬉しいな

豚の餌:口角上がりすぎて天井に刺さったwww


『よし、仕返しがわりに言いたいこと言えたから、退散しよ。マコトくん5万人おめでとうね~!!』

「え、本当に通話抜けた!? 最悪な爆弾落として逃げて行ったんだけど!?」


 祝いの言葉を残し暴れ散らかしたプロゲーマーは突発的に生まれたハリケーンのように消えていった。この後、らんさんも来てくれる予定になっているのだが、メッセージを送っても返事が無い。

 コメント欄と雑談を続けているが、もうすぐ23時。


「2時間か~。さすがに、そろそろ……」

『ご、ごめんなさい!! 遅れちゃいました~!!』


 いつもより、数段落ちた音質で現れたのは、カワボVtuberのらんさんだ。メッセージで『もう少しだけ待ってください~!!』と来ていたが、まさかここまでギリギリになるとは……。


『ごめんなさい、今、実家に帰ってて。スマホから掛けてるので、音が……』

「あ、帰省中!? わざわざ来てくれてありがとうございます!!」


『ギリギリになっちゃってごめんね!! マコトくん5万人おめでとう~!!」

「ありがと!! 最近、配信なかったのって、そういうことかー」

『帰るつもりなかったんだけど、親がどうしても帰って来いってうるさくて』


スレイマンの星:マコくんは帰省とかしないの?


【豚の餌さんが500円スパチャしました】

豚の餌:マコくんのご両親にあげてください。マコくんを生んでくれてありがとう代です


「えー、今貰ったスパチャは僕の懐に入ります」

『いや、親孝行してあげなよ!!』


『あ、ごめん。そろそろ切らなきゃだから、また今度ね!!』

「あ、実家だと忙しいよね。ごめんね~」

『全然お話しできなくてごめん!! また今度コラボしよね。っていうか、レナちゃんとコラボする企画考えてるから、一緒においでよ」

「その2人の間割り込んだら燃えそうだからやめておくね」


 最後にらんさんが『じゃあね~』と言葉を残して通話を切る。

 23時を少し過ぎており、今までに比べたら配信時間が長い方だ。このあとほのかとの約束もあるし、今日はこの辺りで配信を閉じておこう……。


「皆、あらためて応援ありがとう。5万人で止まるつもりはないから、これからも応援よろしくね」

「今夜、君と夢で会えますように。SeeYouAgain」


 PCをシャットダウンして、部屋を出るとほのかが抱き着いてくる。珍しく直球な愛情表現に驚いていると、さらに強く抱きしめられた。


「マコ、配信お疲れ様」

「あ、ありがとう……? どうしたのほのか?」

「真琴が配信者として活躍するのは嬉しいんだけど、どこか遠くに行っちゃいそうで」


 今までは、同接1000人も超えない底辺配信者だった。平均再生回数だって2万行くかどうかという程度で、なんとか生活できるぐらいには稼いでいるが、不安も多かった。

 それが半年で伸びていき、コラボ配信や案件まで受けるようになった。

 5万人という大台の数字を超えたことで、私たちの意識も変わったのだ。私はより、配信を頑張ってマコトとして活躍したいと望み、ほのかは私が離れていくことに不安を感じ。


「私が配信をやってる理由は、ほのかなんだよ? どこにも行くわけないじゃん」

「それは、分かってるけど……」


 そう。彼女も分かってるのだ。自分が抱いている不安は、ただの杞憂であると。


「私がどれだけほのかのことを愛してるか、教えてあげようか?」

「……真琴のすけべ。でも、いっぱい教えてほしい」


 甘ったるい声で鳴く彼女に夢中になって、ほのかと抱き合ったまま寝室まで向かう。……先ほど電源を落としたPCに届いていた、レウスからのメールには気づかずに。


【マコト様へ コラボ配信のご提案】

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