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第27話 百獣騎士団 三獣士 ホムラ



翌朝・・・



オーク族の商人の家は なにやら 大騒ぎになっていた



アマネ「むにゃむにゃ・・・何事じゃ?」



アロード「起きたか? 一大事だ!」



アマネ「何じゃ?」



ベルクス「商人の息子が行方不明だ!」



アマネ「なんじゃっと!?」



スラミン「ポルルが・・・ポルルがいないよ~」



アマネ「部屋から妖術札を取ってくるのじゃ」



何者かの痕跡を辿れると思い 一度部屋に戻る



スラミンもついていく



ガチャと扉を開け 荷物を漁っていると・・・



シュン!ザクッ! と窓に弓矢が刺さる



弓矢を見ると先に手紙が付けられていた



弓矢から手紙を取り外し 中身を見る



「商人の息子は預かった・・・取り戻したいなら

貴様とスライムだけで来い 来ない場合は息子を殺す

それ以外が来た場合も殺す

場所は村の先にある崖の上だ」



アマネ「・・・スラミン」



スラミン「なに~?」



アマネ「(わらわ)たちだけでやらねばならい・・・」





アマネの肩にスラミンを乗っけて さっさっと商人の家から抜け出す



指定された場所に向かう2匹の魔物



そして 村の先にある崖の上に辿り着く



そこには 縄で体を縛られ 口を布で押さえられたポルルが地面に横になり 近くにはクロヒョウ型の獣人の男性が立っていた・・・



アマネ「約束通り来てやったのじゃ・・・

おぬしは三獣士じゃな」



?「いかにも 俺は百獣騎士団 三獣士の1人 ホムラだ」



相手が三獣士と分かり 汗を出すアマネ



それが自分が相手をするとは思っていなかった



アマネ「三獣士様が相手とはこちらは勝ってないわ

自分より弱者を痛めつけるのが 趣味かえ?」



ホムラ「お前が来るは分かっていた・・・ 商人の息子とボール遊びをしていてそれはそれは仲良しに見えたからな」



話題を変えたが ホムラはそんな時から見ていたのかと焦る



スラミン「ポルルをかえせ!」



スラミンは怒っていた クロヒョウの獣人は友達を誘拐した悪党にしか見えなかった



アマネ「スラミン 落ち着くのじゃ!

ここは(わらわ)が話をつける」



スラミンを制止して 交渉を図ろうとするアマネ



アマネ「確かに遊んでいたのは事実じゃ

だが (わらわ)もスラミンもポルルもまだ子供じゃ

狙うなら商人やベルクスたちではないかえ?

(わらわ)たちを狙って なんの得があるのじゃ?」



ホムラ「おっと・・・勘違いしてもらっちゃいけないな

俺は初めからお前たちから消すつもりだったんだよ」



交渉しようと思ったが 相手は初めから自分たちをターゲットにしていたのだ



それにこの獣人の男の目は完全に獲物を仕留める狩りの目をしていた



アマネ「(わらわ)たちだけで来いと書いてあった それにポルルはもう解放せよ 巻き込むでない」



ホムラ「狩りを分かっていないな 餌を貼るのは当然だろ

俺を倒さなきゃ いけないくらい分かれよ」



シャキーン!と腰から曲刀型の片刃剣 サーベルを取り出すホムラ



地面に剣を突き立て 横に斬り払い 地面と摩擦による火花が出ると ボウ!とサーベル全体が火で燃え上がる



ホムラ「さあ・・・狩りの時間だ!」



そう言うと 火の剣をポルルに近づけ 顔に当てようとする



アマネ「やめよ!! 分かった (わらわ)たちが相手になる! ポルルには何もするでない!」



ホムラ「・・・分かればいい」



火の剣を止めて アマネたちに剣を向ける



アマネ「スラミンは回復と防御じゃ」



スラミン「わかった~」



ホムラ「ゆくぞ!!」



ザッと飛び出すホムラ



シュッ!と札を地面に貼り付け



アマネ「『地雷岩』!」



ドガッ!と地面から岩が隆起する ホムラを狙った攻撃だったが トン!と飛び跳ねて 避ける



空中にいるホムラに対して さらに妖術札を投げて



アマネ「『鎌鼬』!」



風の刃を放つ



ホムラ「ふん! ふん!」



しかし 火の剣で斬られ 風を吸収したことによりさらに火の剣が燃え上がる



ホムラ「終わりだ!」



燃え上がる剣を振るう



アマネ「どうかのお」



地面に妖術札を貼り 発動させる



アマネ「『滝登り』!」



ブシャー!と水が出る



アマネ「いくら火の剣でもこの水ならば鎮火する・・・」




ズバー!と滝登りを切り裂く ホムラの剣



しかも 火を纏いながら水を切り裂く



アマネ「な、なんじゃと!?」



ホムラ「甘いな・・・」



スパー!と斬り払いをされ 左腕に切り傷をつけられる



ホムラ「この剣の火は俺の魔力によって発生したものだ

普通の火よりも消えにくい ただの水も効かねーよ!」



スラミン「アマネ! きず!」



アマネ「大丈夫じゃ まだポーションは よい」



ホムラ「さあ・・・もっと逃げ惑え! 絶望しろ!」



走り出す ホムラ



アマネ「趣味が悪いのじゃ! 『常闇』!」



滝登りを発生させた際に地面にセットしていた札



闇の引力で地面に動きを封じる



そして 上空にも札をセットして発動させる



アマネ「『氷山』!」



氷の塊を落とす



ホムラ「ふんぬ!!」



無理矢理 身体を動かし ズバズバ! 氷を切り裂く



アマネを見ると 目の前に札が飛んできて



「『罰光』!」を放つ



ホムラ「く!」



怯んだ隙に10枚くらいの札がホムラの身体に貼り付き



「『狐火』!」を唱え クロヒョウのホムラ全身に青い炎が燃え上がる




アマネ「悪いが おぬしには火葬が似合いじゃ」



ホムラを丸焼きにして終わったと思ったが




ホムラの赤い火の剣が振るい アマネを斬る



ズバー!



アマネ「ぐっ!?」



膝をつくアマネ



スラミン「えー? なんでー?」



スラミンも驚いていた 全身 燃えているはずのホムラがピンピンしていた



やがて 狐火は消え ホムラが姿を現すが 火傷さえしていなかった



アマネ「どういうことじゃ・・・! まさか」



ホムラ「気づいたみたいだな 火の使い手が火に弱いはずないだろ?」



そう ホムラは火の耐性を持っているため 火属性に対して強い性質だった



腹を斬られ 動けない アマネ



それに近づくホムラ



ホムラ「この世は弱肉強食なんだよ だから弱いやつから殺すそれが俺のやり方だ」



アマネ「ふふふ・・・おぬしがしておるのは弱い者イジメだな・・・」



ホムラ「そうだ 楽しいぜ♪

弱いやつが頭を下げて『助けてー!』って言うんだ

笑えるぜ!」



アマネ「なにが面白いのじゃ? なにが楽しいのじゃ?

おぬしは性根が腐っておるわ!!」



ホムラ「お前も懇願するようになるぜ!」



剣を振り下ろそうとすると



アマネ「『滝登り』!」



ブシャー!と滝登りを発生させる それはホムラを浮かさずとも全身をびしょ濡れにする 火の剣はまだ燃えている



ホムラ「ちぃ! またか・・・」



そこに『紫電』が加わり バチバチ!と滝登りを通して電撃がホムラにも感電する



ホムラ「くぅ!・・・ライコ程じゃねーが ビリビリするぜ」




スラミン「スラミンポーション!」



バシャッ!とアマネにかけて 回復させる



麻痺しているホムラを隙にスラミンは滝登りの水を吸い込む




ホムラ「よし! 麻痺が解けた あのスライムも斬り刻んでや・・・」



ホムラが目の前を見た時 そこには水を大量に吸って

ぶくぶくに太ったスライムがいた



ホムラ「がっはははははは! なんだスライム そのマヌケ面は!」



スラミンは限界まで吸って 顔がちょっとブサイクになっていた



スラミン「お、おまえみたいなやつは・・・こうだ!」



ブシュー!と口から大量の水を吐き出すスラミン



それは横バージョンの滝登りの勢いだった



ホムラ「なっ!? こ、この!!」



すかさず 火の剣を振るい スラミンの水を斬ろうとするが あまりにも高圧洗浄機並みの水圧に押され 水に のまれて飛ばされる



飛ばされた先には木があり 木に背中をぶつける



回復したアマネはスラミンの高圧水鉄砲の中に妖術札を6枚流し込む



そして 札はホムラに貼り付く



スラミン水鉄砲が終わると 瞬時に『紫電』と唱え



バチバチ! バチーン! 通常の倍以上の電撃が発生してホムラは「あがががが!」と痺れる




アマネ「ナイスじゃ! スラミン!」



元に戻ったスラミン



スラミン「えへへ♪ でしょ~♪」



アマネ「おっと 今の内にポルルを助けるのじゃ!」



スラミン「のじゃ~♪」



2匹はポルルに向かうが ポルルは「ううう!」と何か訴えていた



まさかと思い 後ろを振り向くとホムラが剣を振り下ろしてきていた



スラミン「スラミンクッション!!」



アマネの前で防御形態になるが ズバー!と一刀両断される



スラミン「あれ?」



不思議に思っていると ズババババババ!



斬り刻まれ スラミンはバラバラにされてしまう



アマネ「スラミン!」



ホムラの火の剣は魔力を含んでおり 物理攻撃とはまた違う魔力を帯びた攻撃となっていた



ホムラ「よくも やってくれたな! 下級魔物の分際で!」



アマネ「く! 妖じゅ・・・」



ザン!と札ごと 斬り裂かれるアマネ



バタッ!倒れる



ホムラ「おっと! まだ死ぬなよ

お前には頭を下げてもらうからな・・・」



ホムラはポルルに近づき 火の剣を出す



アマネ「よ、よせ! やめよ!」



痛みに耐えてホムラを静めようとする



ホムラ「だから! 頭を下げろって言ってんだよ!!

コイツがどうなってもいいのか!?」



アマネ「おぬしに言っておくぞ・・・ポルルを傷つけたら(わらわ)はおぬしを許さぬぞ! 慈悲も与えん!」



ホムラ「自分の立場が分かっていないみたいだな・・・」



ザッシュッ! とポルルの足に剣が刺さる



ポルル「んんんんん!!」



口は布で押さえ込まれ 痛みの叫びを上げるが 村には届かない



だが アマネには聞こえていた 痛くて痛くて 助けてー!と呼ぶ意思が・・・



ホムラ「はははは! ガキでも豚肉になるんじゃねーのか」






「許さぬ・・・」



ホムラ「あん? なんだって?」



「おぬしだけは・・・ 許さぬ!!」




本来ならベルクスに復讐するために買った貴重なマジックポーションを2つ飲み切るアマネ



ホムラ「なんだよ! 魔力切れだから 飲んだだけか?」



アマネ「いや・・・違う これは力を取り戻すための手段だったが 今 使うことにしたのじゃ」




ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!と魔力があふれる



ホムラ「なんだ? お前 狐の獣人じゃねーのかよ?」



アマネ「残念じゃ (わらわ)は大和で大妖怪として君臨していた九尾の妖狐じゃわい!!」




キュドーン!!と とてつもない魔力のオーラを纏い



キュイーン!!と アマネは子供から大人の姿へと変身する

九尾化である




ホムラ「なんだよ お前? なんだよ!その魔力?」



レオゴルドを超える魔力に驚き 焦るホムラ



ホムラ「わ、悪かった・・・謝るよ 頭を下げるから・・・」




アマネ「許さぬと言ったはずじゃ」



大人の声になり 威圧感も増した一言を言う



アマネ「それにこの姿はすぐに終わるだから・・・

すぐに片付ける」



九本の尻尾の先に青い炎の火玉を出す ボウ!と



シャキーン! ポルルに刃を向けて抵抗を図ろうとする

ホムラ



ホムラ「来るな! 来れば 今度は首をはねるぞ!」




シュッ!とアマネは瞬間移動して 元の場所に背を向けて戻っていた



アマネ「もう大丈夫じゃ ポルルよ」



人質にされていたポルルはアマネの手の中にいた



ホムラは足下を見ると 人質が消えていた 代わりに9つの火玉が周りに浮かんでいた



ホムラ「なっ!」




アマネ「終いじゃ・・・」



ホムラ「ま、待ってく・・・」





アマネ「『業火絢爛(ごうかけんらん)』!!」




ボウ! ボウ! ボウ! ボウ! ボウ! ボウ! ボウ! ボウ! ボウ!



と9つの火玉から青い火柱が上がり ホムラは喰らう




ホムラ「ぐああああああああ!!

ば、ばかな! 俺は火の耐性があるんだぞ! なのに熱い!

身体が焼ける!!」



九尾化したアマネの炎は火の耐性があるホムラを軽く超える高熱で燃やしていた




ボン! と九尾化が解けて 元の子供のアマネに戻る



アマネ「たったの1分しか持たぬか・・・

それでも久々に本気を出せてすっきりじゃわい・・・」




ドサッ! 気絶して倒れるアマネ




ホムラは全身 火傷を負って重症





スラミンはバラバラになった 身体を1つ1つ取り込み

再生していった




スラミン「ぼく ふっか~つ!!」




けど すでに戦いは終わっていた




スラミン「え? ぼくのでばんは?」




※終わりです 作者より




スラミン「ええええ!!」・・・





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