第26話 オーク族の商人
ユウマたちと別れ 引き続き魔王城を目指す一行
その道中 ケンタウロス族が運ぶ荷車が何者かによって足止めをくらっていた
盗賊A「オメーたちが商人の馬車っては分かってんだ!
さっさと荷台を置いて失せやがれ!」
オーク商人「頼む!見逃してくれ! 大切な商品でこの先の村で大事な商売があるんだ! 金なら払うだから 商品には手を出さないでくれ!」
商人らしきオーク族の男性は金を払うから見逃して欲しいと訴えるが・・・
盗賊B「そんなに大切な物ならさぞ高値の物だな!
オークが商人なんぞ 似合わねーんだよ!」
刃物を取り出し 脅しにかかる魔族の盗賊
そこへ ベルクスが歩み寄る
アロード「おいおい 白昼堂々 こんな所で盗みをするなよ! 道の邪魔だぞ」
ベルクス「ああ 道を開けろ 邪魔だ」
スラミン「じゃま だよ~」
セレスティア「もう大丈夫ですわよ」
荷車を運ぶ 同族に声をかける
盗賊A「なんだ てめーら! やんのか?」
盗賊B「お前らからも 身ぐるみ剥ぎ取るぞ!」
数人の盗賊が迫る
ベルクス「やれるものならな」
アロード「手 貸すか?」
ベルクス「いらん 俺1人で十分だ」
【斬鬼丸】と背中の魔剣を取り出し 二刀流で構える
盗賊A「舐めやがて! やっちまえ!!」
盗賊たち「うおおおおおおおお!」
一斉に襲いかかるが ズババババババ!! 身体を回転させながら まるで 進撃の巨○のリヴァ○兵長みたいに2本の魔剣による高速連撃で盗賊たちを斬り刻む
盗賊たち「うわあああああ!!」
盗賊たちは一瞬の内に倒れる
シャキン! カチャ! 魔剣を納める
ベルクス「手加減はした 死にたくなければさっさと失せろ」
全員 血だらけだけが死者はいない だが 手加減されて全員が次は死ぬと確信し 負け犬のように「逃げろー!」と吠えながら 盗賊たちは消え失せる
アロード「無事か?オークの旦那?」
オークの商人「あなたたちは一体?」
アマネ「ただの旅人じゃよ
それより この先に村があるのかえ?」
オークの商人「そうだ・・・私の故郷だ
商売の大切だが 物を故郷に届けたくてね ありがとう 助かったよ」
アマネ「妾たちもその村に向かうとしよう
歩き疲れたわい」
スラミン「アマネは よわいから~」
アマネ「なんじゃい! 妾が本気を出せば 一番強いわ!」
スラミン「いつ ほんき だすの~?」
アマネ「まだ その時ではないからのお」
スラミン「いま でしょ!」
アマネ「誰の真似をしてるんじゃ」
オークの商人「面白い方々だ 村まで一緒に行こう
案内するよ」
ベルクスたちはオーク族の商人と共に商人の故郷へ
移動する
1時間後・・・
オーク族の村に着いた一行と馬車
商人「みんなー! 待たせたな! 新しい商品や食べ物を持って来たぞ! 安くするから買って来てくれ!」
村人A「おお! 商人が帰って来た」
村人B「どれ 新しい品でも見てみよう」
商人の馬車に次々と集まるオーク族の人々
アロード「なるほど 荷台の中身が大切な訳だ」
スラミン「どういうこと~?」
セレスティア「村人の皆さんの表情を見れば 分かりますわ 皆さん とても楽しみにしていたみたいですわね」
ベルクス「・・・・・・」
アマネ「素直に喜んだら どうじゃ? おぬしがあの者たちの笑顔を守ったようなもんじゃ」
ニヤニヤしながら 茶化す
商人が村人と商売をしていると
スゥゥと民家の陰から覗きこむ 小さいオークの子供が現れる
アマネはそれに気づき 見ていると 子供と目が合う
オークの子供はすぐに隠れる
だが また ちょこんと顔と身体の半身を出して 見つめる
アマネは目を細めて凝視する
また 隠れる 覗きこむ またまた 隠れる の繰り返し
アマネは気になり 近づき 問い出す
「なんじゃ? オークの子供よ 妾に用か?」
ちょこんと 今度は姿を出して答える
?「きみも子供だよね? パパを見てたんだ」
アマネ「妾は子供ではないわ! それにパパ?」
?「うん 今 帰ってきた 商売をしている人がパパ」
アマネ「あの商人の子じゃったのか・・・」
ピョーン ピョーンとスライムが跳ねて アマネに近づく
スラミン「どうしたの? アマネ~」
?「うわー! しゃべった! しゃべるの?このスライム!」
スラミン「そうだよ~♪ ぼく スラミン わるいスライムじゃないよ~」
?「すごい! すごい! しゃべれるんだ! きみ!」
スラミン「よろしくね~ こっちのロリババアはアマネ」
アマネ「スラミン! 誰に教わったその言葉?」
スラミン「アロードがいってた~」
アマネ「あんの アホ海賊 あとで妖術札の連携で叩きのめしてやる!!」
?「スラミンにアマネ! はじめまして 僕は『ポルル』」
スラミン「はじめまして ポルル~」
ポルル「えへへー スラミン やわらかい~」
スラミンを両手で もみもみと触る
アマネ「ポルルとやら おぬしは父の帰りを待っていたのだな?」
ポルル「そうだけど 夜にならないと家に帰って来ないの
今は忙しいから かまってもらえないんだ・・・」
せっかく 父が帰ってきたが 遊んでもらえない 悲しみが伝わってくる
スラミン「じゃあ ぼくたちとあそぼう!」
アマネ「ス、スラミン!妾まで巻き込むでない!」
ポルル「いいのー!?」
目をキラキラ輝かせ 聞いてくる子供に
アマネ「わ、分かったのじゃ・・・相手をしてやる」
断れなかった・・・
ポルルは隠れていた民家の陰からボールを持って来た
ポルル「これで 遊ぼう!」
アマネ「なんじゃ 球遊びか 楽勝じゃわい」
スラミン「それをどうあそぶの~?」
ポルル「足か頭で跳ばして 次の人に渡すんだ!」
アマネ「スラミン 見ておけ! 手本を見せてやる!
ポルルよ 来るがいい!」
ポルル「いっくよー! えい!」
ポルルが足でボールを蹴って空中に浮かす
アマネに落ちてくると 目をピカーン!と光らせ
アマネ「バカめ! そんなヘナヘナのパスを渡すなどポルル! おぬしは死んだぞ!
くらえ! 熱血!魂!閃き!必中!集中!が かかった妾の蹴りじゃ!!」
凄まじいオーラを纏って 蹴ろうとするが・・・
スカッ と外す ボールだけが地面にトンと落ちる
必中がかかったはずだが 命中率0%だった
スラミン「アマネ?」
顔を真っ赤になり 恥ずかしがるアマネ
アマネ「今のは無しじゃ・・・」
スラミン「つぎは ぼくにちょうだい~」
アマネ「分かったのじゃ ゆくぞ!」
ポ~ンと今度はちゃんと蹴る
スラミン「それ~♪」
スライムの身体でボールをポヨ~ンとポルルに跳ばす
ポルル「えい!」
頭でボールをポヨヨ~ンと跳ばす
アマネ「どうじゃ!」
足でボールを蹴って スラミンに渡す
スラミン「ポンポコポ~ン♪」
また ボールを跳ばす
ポルル「ポン ポコ ポ~ン!」
嬉しそうに キャキャ 言いながら ポルルはボールを蹴る
ポルルとアマネとスラミンの3人でボール遊びを続けていた
夕方になり 商売は終わりを迎える
村人C「いやー! 今回もいいもの揃えたねー!」
商人「ありがとうございます 皆さんに喜んでもらえて嬉しい限りです!
それに道中 盗賊から救ってくれただけでなく お店の手伝いをしてくれた あなた方にも感謝いたします!」
ベルクスたちは商人の手伝いをしていた
アロード「まあ 暇だったし これも何かの縁だ」
ウインクする海賊
ベルクス「日頃 買う側だからな 売る側に回るのも面白い」
セレスティア「アマネとスラミンは商人さんのご子息の相手をしてくれたので良かったですわね」
商人「ええ いつも夜にしか相手出来ないから助かりました
あなた方には本当に支えてもらいました!
今宵は我が家へお越しください! 礼を少しでも受け取ってください」
ベルクス「・・・分かった」
その夜 商人の家でご馳走を頂いた ベルクスたち
商人と奥さん 2人の話ではまだ徴兵の件はまだ来ていないとのこと
しかし オーク族も百獣騎士団の戦力になる可能性があることからいつ徴兵が来てもおかしくない状況だった
ベルクスたちは徴兵問題を早く解決しなければ と考えていた
一方 ポルルはまた アマネとスラミンと話したり 遊んだりできて笑顔で笑っていた
しかし 笑顔の裏で夜に溶け込む黒い毛並みの獣人が村を遠くから眺めていた
それは夜になる前から ポルルたちがボール遊びをしていた時から偵察されていた
村にとっての重要人はオーク族の商人と聞いていたが 周りには手練れの剣士と海賊 ケンタウロス族がいた
クロヒョウ型の獣人はポルルの純粋な笑いと反対の悪い笑みを浮かべる・・・




