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第60話 ゼオンVSヴァイスハルト ③



折れた剣は氷が覆って氷刃となり 背中には氷の翼が生え 神々しい姿へと変貌したヴァイスハルト



ゼオン「勇者なのに それじゃあ まるで天使だな」


ヴァイスハルト「勇者の本にはいないのかい?

翼を持つ者は?」


ゼオン「残念ながらいないね!」


ヴァイスハルト「ならば 私が最初の翼持ちだね・・・」


ゼオン「お前は本に載らねーよ!」

の掛け声で両手の炎を噴射して 近づき 蹴りを入れようとするが避けられる



バサッ!と翼を広げて空に飛ぶ


ゼオン「こんにゃろー!」

再び 炎を噴射して追撃する



ガキン!ガキン!ガキン!


空中での乱戦となるが ヴァイスハルトは余裕で攻撃を捌き ゼオンには疲労が見え始める


ゼオン「くっ!ぬーー!」

自身を奮い立たせて攻撃のラッシュを続ける


右ストレートを放つが ガーン!と翼でガードされ 翼でブン!と払われ城壁にぶつかる ドーン!



地面に降りるとヴァイスハルトの翼からパキパキ!と音が鳴り始める 見ると羽の部分から氷が多くなっていた



ゼオン「マジか!?」


ゼオンの予想通り 氷の羽が氷柱のように発射される


「くっ!」急いで走り 氷の羽を避ける

幸いにも十字架にされている人たちから離れた位置にいたため全速力で走り回ることができた


シュン!シュン!シュン!シュン!と氷の羽を飛ばしてくる


ゼオンは直角のはずの城壁を走り出す 斜めに壁走りをして 城壁の上に駆け上がり宮殿内に逃げ込む



「ニンジャみたい!」孤児院の子供が大喜びする



宮殿の入り口にゆっくり近づくヴァイスハルト

宮殿の入り口には庭があり 中央に銅像がある

サッと銅像の横に現れたゼオン


ニィと笑う なにか悪いことを思いついた顔だった

すると 銅像に一発 パンチを喰らわす ドーン!と

それは銅像全体にミシミシ!とひびが入り バコーン!と砕け散った

砕け散った銅像の破片をサッカーボールを蹴るように次々と蹴り飛ばすゼオン


ドン!ドン!ドン!ドン! と蹴り続け

ヒュー!ヒュー!ヒュー!ヒュー!と飛び散る破片


それを両翼でガードの態勢でドガッ!ドドド!ドガッ!と耐える


銅像の頭が落ち 最後の一撃とばかりに回し蹴りで飛ばし

ドガーン!と翼にぶつかる

しかし ヴァイスハルトには傷一つ入らなかった


翼を開いた時にゼオンは接近しており 対空技のサマーソルトを蹴っていたが、氷刃で弾かれてしまう



ゼオン「これもダメか」

とっさに思いついたコンボを見切られてしまう



地面に降り 空中に浮かぶヴァイスハルトを見つめる

「空は快適かもしれないけど、降りて来いよ!」挑発してみるが 返事は無い



バサッ!と翼を広げ ヒューン!と急降下してくる

急降下と同時に氷刃も振り下ろしてくる

サッと横に回避して攻撃しようと挑むが


「アイスフィスト」

ヴァイスハルトの左手がパキパキ!と氷で硬められた拳となりゼオンに不意打ちのパンチが顔に当たる ドガッ!



ゼオン「ぶはっ!」口から血を吐く


不意打ちを喰らい 視界がぼやける


「ま、まずい!」ふらふらになりながらも立つが氷の拳が効き 狙いが定まらない



ヴァイスハルト「さっきのお返しだ アイスフィスト」

氷刃を地面に突き刺して置き


両手を氷で硬くコーティングしてゼオンを殴る


ドン! ドガッ! バキッ!


ゼオン「ぐっ!・・・ぐは!・・・ぐふ!」


腹に 顔に浴びせられる氷の鉄拳


ヴァイスハルト「ふん!」


バキッ! 「ぶふっ!」


ヴァイスハルト「・・・ふん!」


メリメリ!と腹にめり込む 「ぐ、ぐは!」


その場に膝をつくゼオン



トドメとばかりに氷の翼でブン!と払い 壁に飛ばされる

ドーン!



ゼオン「・・・ぅ・・・ぅ・・・」意識が朦朧として立ち上がることができずにいた



トットットッと歩き 氷刃を手にする 動くことができないゼオンにゆっくり近づく




だが そこにズドーーン!と誰かが降りてきた


振り向くヴァイスハルト 「ん?」



?「やはり 加勢来て 正解だった・・・」




「おや?これは・・・これは・・・元 皇帝陛下」



降りてきたのはリエナだった



ヴァイスハルト「あなたがここにいるということは・・・」



リエナ「ああ 教皇は我が討ち取った!」



十字架にされたみんなが喜ぶ

やられてしまったゼオンを見て 沈みかけていた望みが再び光り出した

歴代最強の皇帝 剣帝リエナの登場によって



ヴァイスハルト「そうですか・・・やはり使えぬ捨て駒でしたか・・・」


リエナ「その言い方 まるで仲間でないようだな」


ヴァイスハルト「ええ 最初から口だけは達者な奴という印象でした」


リエナ「貴様もそうかもしれぬな!」



クラウンキャリバーを構えるリエナ


ヴァイスハルトも氷刃を構える



ザッと踏み出すリエナ

先に剣を振ったのはヴァイスハルトだった

しかし 玉座剣の弐『流桜円舞』で氷刃を受け流し カウンター技を放つ


ガキン! だが 氷の翼でガードされ 止められ 弾き飛ばされる



ズザザザザ!と後ずさりする


その隙にパキパキ!と氷の羽を生み出し リエナ目掛けて発射する シュン!シュン!シュン!シュン!



リエナ「玉座剣の()『一文字斬り』!!」


前方の空間を切り裂く 発射された氷の羽 全弾が吸い込まれるように 一という一閃に集まり ズバー!と斬られる



今度は高速移動による回転斬り

リエナ「玉座剣の(しち)朧真月(おぼろしんげつ)』!!」


ズバーーーーン!と斬り裂く 音が鳴るが

またしても氷の翼でガードされる


リエナ「ちぃ!邪魔だな!」



瞬間凍結をさせないために距離を詰めて果敢に剣を振るうリエナ



ガキン! ガキン! ガキン!



左手を見つめ いつでも瞬間凍結の狙いがきてもいいように注意をはらって戦闘を続ける



キン!キン!キン!キン!


クラウンキャリバーと氷刃がぶつかり 火花を散らす



「くそ! 強い! なんだこいつの魔力は!?」

頭の中で考えつつ 剣撃を止めずに振るう



リエナ「玉座剣の参『七天抜刀(しちてんばっとう)』!!」


高速連斬も氷刃と翼でうまくガードされる


リエナ「玉座剣の壱『帝天衝(みかどてんしょう)』!!」

突きの衝撃波で一点突破型

またも両翼でガードしてなんとか耐える


しかし いつの間にか頭上にリエナが現れ


リエナ「玉座剣の(ろく)滅龍閃(めつりゅうせん)』!!」

空中の連続斬りをガードするもメキメキ!と氷にひびが入る玉座剣を何度も受けていたからついに氷が脆くなり始めたのだ


ズババババ!ズババババ!と切り裂き パリーン!と片翼を破壊することに成功する



リエナ「トドメ! 玉座剣の伍『業魔断骨』!!」

大振りの大技を出そうと振り上げた その時・・・




ザシュ!ザシュ! と両腕に氷柱が突き刺さる



「くっ!」玉座剣の連発による疲労と氷柱の痛みで振り下ろすことができないリエナ



ヴァイスハルトはガードしながらも大気中の水分を使い 密かに氷柱を作り出し 狙っていたのだ



そして脚を氷で硬くコーティングしてリエナの腹を蹴る


「ぐは!」さらなる痛みでクラウンキャリバーを手放し 地面に転がり落ちるリエナ



カラン カラン とクラウンキャリバーが地面に落ちる



パキパキ!パキパキ!と破壊された片翼が復活する



スタッと降りて 左手でクラウンキャリバーを拾う



リエナ「う・・・か、返せ!・・・それは・・・」



ヴァイスハルト「代々 皇帝になる者が手にする 王冠代わりの宝剣・・・魔族に対する抵抗の証なのか 神聖なる魔力を秘めた(つるぎ)



リエナ「貴様!・・・なにを! 」



シャキン!と天に剣を上げる


ヴァイスハルト「集え!」

その一言で倒れている聖騎士やまだ戦っている聖騎士の身体から魔力が放出され クラウンキャリバーに吸い込まれる



「ぅ・・・・」と力が抜けて倒れ出す聖騎士たち



ユウマとグラディスも無人機を全滅させ 聖騎士と戦っていたが、突然 相手が倒れ 困惑する


ユウマ「え?」


グラディス「なんだ?」



倒れている聖騎士の身体から魔力が吸い取られているのが見えた



ユウマ「!? ゼオンさん?」



急いで宮殿前の方角を見ると クラウンキャリバーに聖騎士たちの魔力が集まっていた



ホワーン!ホワーン!と集まる神聖魔力

そこにヴァイスハルトの神聖魔力が上乗せされ さらに輝きを増す

キュイーン! キュイーン!と聖なる力が凝縮されて

黄色に光る剣となるクラウンキャリバー




ヴァイスハルト「ドクターの研究で見たが、魔族にとって神聖な魔力は毒だそうだが 200名の神聖魔力と私の神聖魔力を足したこの聖なる(つるぎ)はきっと猛毒だろうね」



リエナ「!? やめろ! よせ!!」



ゆっくりと意識が朦朧としているゼオンに近づく・・・



ゼオン「・・・リ、リエ・・・ナ」



リエナが叫んでいる 「やめてくれ! やめろ!」と



見上げるとヴァイスハルトが光る剣を握っている



ガルベド「立て! 坊主!!」


シリウス「起きろ! 立ち上がれ!!」


シルヴィア「立って!!」


ミウ「ゼオ()ぃーー!!」



イングリット「ゼオン!!」


リザ「後輩くーん!!」


ヴィヴィアン「ゼオンちゃーん!!」


レティシア「起きなさいよ!!」


ステラ「・・・やめて!!」


フィーネ「ゼオン!!」



ルピス「やめなさい!!」


ペティ「お兄ちゃん!!」



テオ「ゼオンさん がんばれ!!」


ラティア「お願い!」



「ゼオン! 起きて! やられちゃうよ!」など子供たちも大声をあげて 彼に叫び続ける




ヴァイスハルト「ここにいる者たちの希望だね 君は・・・ でもその希望が絶望に変わったらみんなはどんな反応をすると思う?」



「ぅ・・・ぅ・・・」ヴァイスハルトを睨むゼオン




ヴァイスハルト「最期に言うことは?・・・」




再び聞く言葉に

「く、くた・・・ばれ・・・クソ・・・天使・・・」

最期まで抵抗の一言を言うゼオン































ヴァイスハルト「そうか・・・さよならだ!!」



ゼオンの腹に聖なる光の剣が突き刺さる ザシュ!




ゼオン「ぐぶはっ!」口から吐血する



ズシュ!ズシュ! さらに剣が貫いていく



ゼオン「ぐふ! ぐっ! っ!?」



すると クラウンキャリバーの光がゼオンの身体の中に入っていく



ドックン! ドックン! 大きな鼓動をあげるゼオンの身体



ゼオン「ぐっ! ぐあああああああ!!」と苦しみ始める



ヴァイスハルト「ふふふ・・・ふはははははははは!」

もうじきに死ぬと分かり 笑い出す




ゼオン「うあああああああああああああああ!!」

彼のもがき苦しむ叫び声が響く





やがて 身体中に光のひびが入る ピキ!ピキピキ!と




それは神聖なる魔力によって内側から破壊される音だった・・・





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