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C':ハーレムエンド

 二人から好意を寄せられて、どちらかを選ぶなんて出来るわけない。


 二人への好感度はマックスだ。


 僕はこの気持ちを正直に話そうとして、躊躇した。


 何故か、二人に嫌われることになるという想像が脳裏によぎる。


 ならば片方か? と思ったが何故かイマイチ上手くいく想像が浮かばなかった。


 どちらかと言いうと上手くいっていない想像が脳裏に映っていた。


 言葉に詰まってしまう。


 どうしてそんな想像をしてしまったのかは分からないのだが、二人はもちろんどちらか片方とも上手くいかないという確信にも似たイメージが告白に応えるという意志を阻害した。


 僕は仕方なく最終手段に訴えた。



「ごめん。二人の気持ちは嬉しいけど、その気持ちには応えられない」



と、二人とも断るという手段。苦肉の策というやつだ。



「どうしてですかッ?」


「誰か好きな子でもいるのッ?」



 二人からの訊問のような勢いに驚く。



「いやいや。二人から好意を持ってもらいすごく嬉しかったというのは本当なんだッ」



 一つ呼吸を置いて続ける。



「二人の事が同じくらい好きなんだ。だから、片方を選んでしまうと、どうしてももう一方の事が気になってしまって選ぶことが出来ないんだよッ」



 そう言った僕の言葉を受け、二人は顔を見合わせていた。



「じゃあ片方が無理というなら二人一緒ではどうでしょう?」


「同じくらい好きというなら同時に付き合いなさいよッ」



 驚きの提案がなされる。



「それって二股になるんじゃ……? いいのそれで?」



『構いませんッ』



 こうして二人と付き合うことになった。





 杉井さんは付き合ったときのイメージとは違い、二人きりになっても束縛したりして自由を奪ったりはしなかった。



 松本も家族に恥ずかしいからと消極的ではなく、積極的に家でもイチャイチャしてくれる。



 あのイメージが悪かったから尚更良く見えるのだろうか。


 二股だからと周りの当りが強かったが、その所為で怪我をしたら、イチャイチャ看護で密着度も増えたせいか下手に怪我させようとかのイジメも減っていった。



 人目が二人分もあるせいか、嫌がらせの類もほとんどなかった。


 脳裏に浮かんだイメージでは結構酷かったんだが。



 二股の方が上手くいくなんて信じられないが、これこそハーレムハッピーエンドだぜ。









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