母の信頼
【★おしらせ】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
ユートの母、ナナミは、村長宅にて。
村の子供達の面倒を見ていた。
「こわいよぉ……」「どうなっちゃうの……」
不安がる子供達、女達。
でも……ナナミはそんな彼女らを励ます。
「だいじょうぶ! だいじょうぶだよ! 強い人たちなんだから、あの人達!」
そうだ。
外で戦っているのは、みんな強い人たちなのだ。
【彼】も含めて。
「…………」
【息子】らしき人物が、外に意識を向けている。
たぶん、外に出たいのだろう。
息子がこっそり、外へ行こうとする。
「まってゆーくん! どこいくの!」
孤児のソフィが、ユートを止めようとする。
彼は困っていた。
「だめだよ! あぶないよ!」
……なるほど。外の人たちの加勢へ行きたいのか、【彼】は。
そっか……そうなんだ。
「ソフィちゃん」
「ななちゃん?」
ナナミはソフィを抱き留める。
「ゆーくんは、ちょっとおトイレだって」
「あ、なぁんだ~」
【ユート】が、目を剥いてる。
ナナミは理解してた。このユートが、ユートではないことに。
母だから、わかるのだ。
本物の息子かどうか、そして、息子が何を考えているのか。
違和感には気づいていた。でも、最近になってようやく確信に変わった。
でも。
息子は別に、自分たちに不利益となることをしてるわけじゃない。
自分たちのために、戦ってくれてるのだと気づいた。
……なら、母として送り出してあげる。信頼して。それが、最善手だ。
「いってらっしゃい、ゆーくん」
【ユート】……ユートの分身体は、村の外へ向かう。
その背中に、そして、ダンジョンにいるだろう、息子に向かって。
「がんばって!」
【★☆新連載スタート!】
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タイトルは――
『伝説の鍛冶師は無自覚に伝説を作りまくる~弟に婚約者と店を奪われた俺、技を磨く旅に出る。実は副業で勇者の聖剣や町の結界をメンテする仕事も楽々こなしてたと、今更気づいて土下座されても戻りません』
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