村長として
【★おしらせ】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
ユートの住む村に、鋼鉄アリと、ボスである女王アリが襲撃してきた。
外では元勇者パーティのフィオナとえるるが抗戦してる。
その一方で、村長の屋敷には村人達が集められていた。
「…………」
村長キリコは周りを見渡す。村人達はみな、肩を寄せ合って怯えていた。
外からは戦闘音が鳴り響いている。
その都度……みなが怯えていた。
「ななみちゃん……こわいよぉう……」
近くで赤い髪の幼女が、ユートの母……ナナミに抱きついてそうつぶやいていた。
「大丈夫よ~。ソフィちゃん。きっとフィオナさん達がなんとかしてくれますよ」
ナナミは赤髪幼女……ソフィを抱きしめる。
安心させるように頭をなでるナナミ。
その隣には、黒髪の少年ユートが……いや。
ユートの残した人形が置いてある。
本物の人間に見えるが、人形でアリ、ユート本人では無いことを、キリコは知ってる。
彼女には特別な力があった。それゆえに、見破ることができたのだ。
では、ユートはどこに居るか?
……今、ダンジョンで敵と戦っている。
「……村は大丈夫かしら?」「……あんな化け物に襲われたもうおしまいだ」「……どうしよう」
不安がる面々。キリコは何も言えなかった。だが……。
「大丈夫ですよぉ!」
ナナミが笑顔で、周りを見渡し、村人達を元気つけるようにいう。
「冒険者さん達が、絶対にたおしてくれます。わたしたちは、彼らを信じて待ちましょう!」
……周りを励ます、その姿。
キリコはハッとさせられる。そして、かつての自分を思い出す。
……まだ、ユートの父が生きていた頃。
ユートの父の宿屋がうまくいっていないときがあった。
そのときに、キリコは何も言えなかった。
でも、ナナミは違った。彼女は辛いときでも、夫となる男を励ましていた。
「……最初から、負けてたんだ」
キリコはナナミの夫、つまりユートの父にずっと惚れていた。
でも横から突然やってきたナナミに、ずるい手でかっさらわれたと。
ずっとそのことがしこりになっていた。。……気づけば外部の人間を排除しようとしていた。ナナミを恨むが故に。
でも、違う。
ナナミを恨むのは、お門違いだ。
ユートの父を取られたのではない。
彼は、ナナミを選んだんだ。どんな辛い状況でも、励ませる……あの強い女性を。
「…………」
キリコは立ち上がる。ある、決意を胸に。
【★新作の短編、投稿しました!】
タイトルは――
『伝説の鍛冶師は無自覚に伝説を作りまくる~弟に婚約者と店を奪われた俺、技を磨く旅に出る。実は副業で勇者の聖剣や町の結界をメンテする仕事も楽々こなしてたと、今更気づいて土下座されても戻りません』
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