夜の遊園地
初投稿です。
至らない点も多々あると思いますが宜しくお願いいたします。
この世界には境界線があり、
現世と隠世の二つで分かれている。
現世の住人は死ぬまでそのことを知らない。
だが、隠世の住人は知っている。
いや、知らなければならない。
何故ならば
それがルール。ただそれだけ。
私は、霧島美咲。
ちょっと前まで普通にOLしていた。
だけど、会社の書類を家に忘れたので上司に怒られ取りに行こうとした。そう、しようとした。
会社を出てすぐの横断歩道を渡っていた時だった。キャーという誰かの悲鳴が聞こえたと思ったら私は宙に浮いていた。上から私は私を見ていた。
それからは、もうトントン拍子で何やらスーツを着た男性らに連れられ受付嬢らしき女性のもとで自分は死にましたと書いた。死ぬとこうなるんだと案外落ち着いてる自分に少し驚きつつも死んだんだという実感がないのも確かだった。
ぼうと上を見上げていたらいつの間にかスーツの男性も受付嬢と思われる女性もいなかった。
だけど、そんなことより目の前の景色に気を取られた。
空は夜の色をしていた。暗くどこまでも黒い色の下地に黄金色の粒が無数に散りばめられていた。
少し離れた所には装飾された屋根のしたでユニコーンや兎、馬、鳥が軽快な音楽とともに上下に揺れながら真ん中の棒に沿って回っている。
「メ、メリーゴーランド!?」
あまりの驚きについ口に出してしまった。
更にその横にはトロッコが速いスピードで動いている。私は、今度は一度心を落ち着かせて言ってみた。
「あれは、もしかしなくてもジェットコースターだよね?」
言葉に出すと現実と受け止められると考えたけどそうでもないことを私は学んだ。
だが、それほど幻想的でどこか色艶な雰囲気持っていた。
「っていうか、よくよく見るとソフトクリームが売っている車もあるし、あっ!オバケ屋敷もある!!」
現実でもこんなどこか現実離れした所は私も知っている。
「、、遊園地?、、、だよね?」