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プロローグ

新連載です。一話かけたら投稿していくスタイルでいきます。

「う〜ん、これ、どうしようかな〜」


 名も無き場所。存在無き場所。知る人無き場所。ただただ、暗い暗い・・・いや、何も存在しない筈の場所に、ソレはいた。ただ、意思のみが存在した。


 名前は無い。ソレ以外は何も存在しない。ソレ以外は誰も知らない。その場所にはソレしか居なかった。だが・・・。


「な〜んでこの子はまたこんなところにきちゃったのかな〜?」


 そこにはソレ以外に何かが存在した。してしまった。


 自分以外が存在する異質感。それに伴う違和感。そして、それから生まれた自我。それをソレは喜んで受け入れた。だが、同時に扱いに困った。


「・・・だって、もう消えちゃいそうだしね〜」


 ソレがそれに意識を向けると、それにも確かに意識が存在した。だが、もう、薄弱。消える寸前であった。


「・・・へ〜、こんな風に命って動くのか〜」


 だから、消える寸前にソレはそれを飲み込んで、それの記憶を盗み見て全て理解した。それの人生、それの生きた世界を。


「いや〜、世界委員会からは放置されてたけど、これはようやく僕の仕事が始まるのかな」


 そして、ソレは世界を作った。


「ん〜?まだ、これみたいなのはいないな〜?やっぱり『進化』を待たないとダメなのかな〜?」


 そして時が流れた。


「おおー。やっとか〜」


 そこは外の流れと隔絶した空間。故に時間の流れなどないが、外と繋がっているときだけは時が流れる。そして、その時、ソレは考えた。


「ん〜、ま〜、僕も楽しませてもらってるからこの子にも恩返ししなきゃね〜」


 そして、ソレは自分という存在から、『この子』と呼ぶ自分の一部となった存在を切り離した。そして

、それは世界へと落ちて行った。


「ん〜ふ〜ふ〜、じゃあ、君は二度目の人生を楽しんでね〜。僕はここから見守ってるよ〜」


 そして、『この子』と呼ばれた存在は、とある村のとある夫婦のうちの、妻の方のお腹に宿り、生命活動を開始した。これは、ケインジス・ラーデンスという人間が誕生する十ヶ月ほど前の出来事であった。

第一話は誤字脱字確認をしてから更新します。

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