『ブレイヴイマジン』第8章 ラストバトル②
* * *
少し進むと、小さな石の扉が目の前に現れた。十分に警戒し、ユリアがそれを押し開ける。と、同時に、あたかも待ち構えていたというように、久々に聞く声が俺たちを迎えた。
「やっぱり来ちまったんだな、お前ら」
「ギデル……」
立っていたのは、両手用大剣クライシスバスターを担いだギデルだった。怪力で、左手だけで魔物の死体を吊るし上げ、尖った歯を突き立てている。これもまた久々に目の当たりにする、彼の”魔物食い”だった。
「お前らの行動を一言で言い表すとな、『無意味』だよ。ガーディの奴がチャクラバルティンを使うまで待てば、まあ楽に死ねたのによ。ここで俺に見つかっちまったせいで、苦しんで死ぬ事になるんだからなあ」
ギデルは、腹を食い破られた魔物の死骸を脇に横たえ、左手の指を鉤爪の如く曲げて俺たちに突き出す。その手に、鬼火のような光が宿った。
「レーナは何処?」
ユリアが、鋭く問い詰めた。ギデルはやれやれというように頭を振る。
「おいおい、俺はどうでもいいのか? レーナの奴はこの次の部屋でスタンバってるけど、行かせはしねえぜ? 俺がここで、お前らを始末するからな。あいつの出番はナッシングだ」
「……いつ、俺たちが君に負ける事になったんだよ」
俺は言うと、デュアルブレードを抜く。予測していた事態とはいえ、この先でガーディさんと戦わねばならないのに、時間が削られる事に焦燥を覚えていた。
「あ?」
「まだ、俺たちが死ぬって決まった訳じゃない」
俺はちらりと振り返り、ユリアに囁いた。
「ユリアは、今のうちに先の部屋に進んでくれ。レーナとの決着は、どういう形であれ君が着けるんだ。そうじゃなきゃ、絶対に後悔する」
彼女を、かつての親友と二人きりで戦わせるなどという、惨い事を命じるのは辛かった。しかし、俺も一緒に戦う事になり、ユリアの目の前で俺がレーナを斬る事になったら、それはユリアにとってもっと残酷な事のように思えた。
ユリアは少しの間逡巡していたようだったが、すぐに「分かった」と肯いた。
「ケント君も、気を付けてね」
「ああ」
彼女は、何の前触れもなく床を蹴る。石室の奥、更に地下へと続く扉に駆けて行く彼女に、俺は心の中でそっと謝った。
(ごめん、ユリア)
「え、お前逃げんのかよ?」ギデルが、鬼火を纏った手を彼女に向けた。「そうはさせねえよ!」
「させないのは俺の方だよ! 灼炎界破刹!」
突き技の速度を生かし、俺は一気に距離を詰めた。ギデルは咄嗟に振り向き、俺の方に掌を向けて鬼火を発射する。俺はそれを貫いて散らすと、こちらに開かれた彼の手に突きを撃ち込む。が、先程ギデルが喰らっていた魔物のスキルに身体強化の効果でもあったのか、貫く事までは出来なかった。
「ひひっ! 滅龍壊王舞!」
ギデルは狂気じみた笑みを浮かべ、デュアルブレードの切っ先を強化された手で掴む。更に振られたクライシスバスターだったが、俺は剣の自由が奪われている為、防御は出来なかった。
一か八かだ、と思い、剣の柄を自分の方へと引く。ギデルの、空気を震わせるような斬撃はその鍔に当たり、持ち手を大きく損傷させて勢いを殺した。俺は更に体を開き、胸甲で威力の減殺されたそれを受ける。軽金属防具は木っ端微塵に砕け散ったものの、俺が傷を負う事はなかった。
ユリアが脱出するまでの時間は稼げた。俺はひとまず安堵しながら、ノックバックして再び彼と距離を取る。直後、唐突に嘔気が込み上げ、俺は激しく嘔吐いた。消化液と共に血液がぼたぼたと零れ落ち、衝撃で体内にダメージを喰らったのだ、と分かった。
「冥府猟!」
ギデルは、再び向かって来る。俺はそれを覇山焔龍昇で受け止め、至近距離で彼の顔を見た。その表情は、既に戦闘狂の陶酔となっていた。
「ギデル、もうこんな事はやめるんだ。ヴェンジャーズには色々考えている事があるんだろうけど、世界を滅ぼすなんて間違ってるよ」
「間違ってる? そんなのはよ」
ギデルは牙を剝き出し、唾を飛ばすようにがなった。
「てめえが決められる事じゃ、ねえだろうが!」
重量に押し切られ、俺は仰向けに倒れ込みそうになる。衝撃が損傷した臓腑を揺らし、俺は再び吐血した。先程のような防御の仕方は、胸甲がなくなった以上二度とは行えない。ギデルが更に技を繰り出してくるので、俺は崩れかかった姿勢のまま何とかガードした。
「俺の戦う理由が、てめえには分かんのかよ?」
「理由?」俺は、つい鸚鵡返しする。
「俺がヴェンジャーズに入ったのはな、魔物の自由の為なんだよ」
「えっ……?」
俺は声を出し、床に尻餅を突いたまま呆然と彼を見つめた。彼はまだ爛々と燃える目つきをしていたものの、浮かべている表情は先程までのような狂気に満ちたものではなく、何処までも真剣だった。
「魔物の、自由?」
ギデルの言葉は、あまりにも意外だった。傍に投げ出されている、食われかけた魔物の骸を見る。魔物食いを行う彼が、そのような事を口にするとは思わなかった、というのが正直な気持ちだったのだ。
彼は、俺の視線をなぞるように目を動かし、乱暴に息を吐いた。
「お前も、そういう顔をするんだな。別にこれは、俺の生まれつきの体質だよ。異常だ、突然変異だ。望んで手に入れた力でも何でもねえ。ケントよお、お前も結局、魔物と害悪をイコールで結ぶ、偏見的な固定観念に囚われた愚か者なのか? 誰が好きで、悪魔とまで罵られるか!」
「ギデル、話してくれ。どういう事だ? 君は……人間だよな?」
「魔物だよ、半分は。……俺が生まれたのは、ヴァレイの奴が住み着く前のスピナジアの村だった。ガキの頃から、俺は普通の食い物が食えなかった。口に入るあらゆるものが、吐瀉物のような臭いに感じられてな。それでも、二、三歳頃までは健康で生きられていたんだから、正確にそれが萌したのはもっと後の事なんだろうけどな。俺は拒食症でどんどん衰弱し、栄養不足で発達も遅かった。ただ、生存本能としての食欲と、食糧が食糧に見えない状態の間で苦しんでいた……らしい。
そうだ、”らしい”だけだ。それを始めてやった時の事を、俺はガキの記憶として忘れちまっているからな。当時、村の近くには吸血鬼を名乗る魔物が現れ、頻繁に人間を襲い、攫って食っていた。それに追従するように、村に下級の魔物も沢山現れていた。そして俺は……腹を空かせた俺は、村に入って来た魔物に襲われ、逆に噛み殺してその肉を喰らった。そして、体にその魔物の特徴が現れるようになった。そこで初めて、大人たちは俺が重度の魔物食いだという事に気付いた」
ギデルは、自虐的に唇を歪めた。
「そうだ、お前のその顔だよ。自覚がなくても、悍ましいと思うその気持ちだ。親も親戚も、その時も怖がったんだろうな。栄養失調から抜け出した事を喜んでは見せたが、畢竟本音は、俺が呪われた子供だっていう事だったんだよ。
村役場の人間は、何か理由を付けて俺を始末する機会を窺っていた。そして、俺はそうとも知らず魔物を喰らい続け、遂にそれをやった。例の吸血鬼の魔物──名前はニーオス・コルガイといった──の子供が、自警団の仕掛けた罠に掛かっていたのを助けた。幼心故にな。おかしいか、魔物を喰らう存在でありながら、傷ついた魔物に憐憫を持っちゃ? 人間だって、鳥の肉は食うよな。それでも、羽根の折れた鳥が地面で藻掻いてりゃ助ける奴も居る。それと同じだ。
そして俺は、村にニーオスの子を連れて帰り、悪魔憑きとして裁かれた。ニーオスなんて名前しか聞いた事のねえガキが、だぜ? 普通だったら有り得ない裁判だけどよ、俺の魔物食いがそれを起こさせたんだ。
俺は、精一杯主張した。自分は知らなかったし、魔物の子はまだ人間を襲った訳ではないんだ、と。そしたら村の連中、宣いやがった。『それでも、その魔物は親であるニーオスが狩った人間の肉を喰らっている』『種族としての危険度はSクラスであり、それを庇ったお前は魔物と心を通わせる悪魔だ』ってな。俺は、本性を現した連中に言ってやった。俺は魔物を食う事でしか生きられねえ、お前たちは人間が食われるからニーオスを殺そうとして、その逆は許さねえのか、って。この村は復讐されて当然だ、自分たちと違うものは全部嫌って、それこそ害虫だ、皆ニーオスに食われればいいんだ、って。
それで、墓穴を掘った。奴らは、全ては俺の魔物食いから始まった事だと断罪し、俺を防風林に捨てた。魔物に八つ裂きにさせるつもりだったんだ。悪魔が死ぬ穢れに立ち会えば、今度は自分たちが魅入られる、としてな。両親は、庇ってくれなかったよ。あいつらだって本当は、俺を気味悪がって早く厄介払いしたかったんだ。偏見は恐ろしい、そういう”悪魔”を生み出した家庭をも、呪われてるっていうからな。簡単に言えば、親父もおふくろも、保身が幾許かはあったんだ。
捨てられた俺は、夜の間中泣いた。こましゃくれて色々言ったけど、あの頃の俺はガキに違いないからな。獣や魔物がうろつく夜の野外に独りだけ、っていうのは、やっぱりおっかねえと思ったさ。そして……何と、ニーオス・コルガイが目の前に現れたんだ」
ギデルの話は続く。俺は黙ったまま、剣を握る手を下げていた。
「ニーオスの連れ子が、俺に助けられた事を覚えていたんだ。ニーオスは人語を解したから、俺の事を分かってくれた。俺はそれから、奴の子となった。その代わり人間の言葉を喋らなくなり、人間嫌いになり、自分が人間である事すらも忘れようとしたんだ。勿論、手続き記憶になった人語は忘れた訳じゃなかったが、出来るだけ魔物の言葉で話そうとした。
二年間──俺が追放されたのが四歳だから、六歳までだな、そういう生活が続いたんだ。その間、俺は人肉にも拒絶反応が出たから、自分でその辺に住んでいる魔物を捕まえて食っていた。セオリーは、ニーオスが人間狩りで教えてくれた。俺は、自分を人間よりも魔物に近い存在だと思っていたから、魔物を食いながらも心の中では感謝していた。命を貰っているんだからな。同時に魔物食いなんかじゃなく、人間を食えたらいいのに、とも思っていた。これも不思議な事じゃねえよ。物事に感動する心を持った人間でも、家畜は食う為に屠殺するだろ?
それを理解しねえ人間が、遂に不意討ちでニーオスを……そして、俺の兄貴だったその子供までを殺した。俺を放逐した連中の中枢は老害で、自警団の上の奴らも同じようなもんだったから、俺が捨てられる経緯を知る奴らもその頃は少なかった。布団の上で大往生を遂げた奴らばっかりでな。勿論、今の自警団長……グリムとかいったか、あいつらはまだ生きているけど、俺の事は口に出さない。数年前まで子供が少なくて、今の若い世代の多くは俺と同い歳かそれ以下で、俺の事なんてただ『悪魔に取り憑かれて処刑された忌み子』くらいにしか理解されてねえからな。それを口に出す事自体を禁忌にして、有耶無耶にしちまおうって魂胆だったんだろう。俺は、魔物に襲われた子供として保護されそうになった。
冗談じゃねえよ。勿論、俺は子供だが魔物と同じだ。戦闘力を持ち、しかも食った魔物の能力を自分のものにしている。襲って来た奴らを、皆殺しにしてやった。そして、死にゆくニーオスに『母さん、死なないで』と言った。
ニーオスは、俺に遺言を残した。自分の亡骸を食え、ってな。Sクラスの魔物は、マナ転換作用が強くてそれ以下とは比べ物にならない種族値を持つ。お前は半永久的に、強く居られるのだ、と。出来ない、と拒む俺を叱りつけて、ニーオスは残さず全部食えと言った。そうすれば、自分はお前の中で、お前の一部として生き続ける事が出来るからと」
彼の言葉に、熱が込もってきた。目は爛々と輝き、髪が逆立つ。彼の姿が、ゆっくりと変わり始めた。
「母さんの言う通りにして、正解だった。二十年以上が経った今でも、俺からその力は抜けていねえ。
俺が最初の頃からレーナと行動を共にしながら、ずっとあいつを好きになれない理由もそれだよ。あいつは、ビーストサモナーとして魔物を使い捨てる。ブレイヴフォースの為に、大量の魔物を生きたまま磨り潰して、霊血として錬成したりもした。きっと世界中の人間も魔物を、文明発展に必要なマナの発生源くらいにしか、思っていないんだろうよ。
俺は、母さんの遺志を継ぐぜ。間引かれる事なく、魔物が自由に生きられる世界を──魔神族の王国、ヘルヘイムを創るんだ。それまで……俺は戦う! 覚醒せよ、魔の化身!」
唐突に、彼は地面を蹴った。クライシスバスターを横薙ぎにしながら、俺に肉薄してくる。
彼の全身が揺らめき、変化していく。翩翻と翻るマントは蝙蝠の翼のようになり、裾が煙のようにぼやけた。目は赤く発光し、口は耳の付け根まで大きく避け、そこから鋭い牙と二又になった舌が覗いた。彼が封印していたニーオス・コルガイの力が解放され、その強大な力が彼を、ニーオスと同じ存在に変え始めたのだ。
「ブラッドサースティデーモン!」
「……っ!」
俺は咄嗟に、防御の姿勢を取る。しかし、『血に飢えし悪魔』という彼の本質を反映したその剣技は、彼に宿るニーオスの力が覚醒した今、防御など何の意味も持たない程にその威力を上げていた。
吹き飛ばされ、壁に激突するまでの間、俺はぼんやりと考えた。今まで何度か、ギデルが吸血鬼に見えた事があったが、それは服装に由来する印象からだけではなかったのだ。彼の内側で渦巻く、吸血鬼の魔物としての能力が、その片鱗を覗かせていたのだ──。
「ぐっ!」
「まだまだ! ノクターナル・ソルスティス!」
上段斬り。構えは特両断に似ているが、禍々しい闇の渦がその刀身から立ち昇っている。俺は背中の付いた壁を蹴るようにして跳躍し、威力が溜められる前にこちらから相殺を図った。
「覇山焔龍昇!」
幸いぎりぎりでブロックする事は出来たが、それは重かった。物凄い衝撃が骨の髄までを震わせ、腕が痛くなる。俺は、今度は自分から言葉を掛けた。
「ギデル、君の気持は分かるよ。俺も、理不尽に罪もない者が迫害されたり、一方的なものの見方で誰かが滅ぼされるのは嫌だ」
フロントワールドの学校で習った、第二次世界大戦の辺りを思い起こしながら言った。だから俺も、ガーディさんの背負った業を理解しようと、こうして先に進もうとしている。
「でも、今のままの世界でだって、君の目的は遂げられる。少しずつでも、皆が手を取り合えば、いつか……」
「そんな『いつか』なんか、絶対に来ねえ!」
ギデルは言い、俺を振り払った。幾度もの戦争を経、その惨劇を目の当たりにしてもまだ争いのなくならないフロントワールドの事を思い出し、俺は胸の内で微かな疼きが走るのを自覚した。
「第一、てめえは何なんだよ。部外者の癖に、英雄気取りは飽き飽きだ!」
また、胸郭の内側が疼く。
部外者。英雄気取り。確かに、そうなのかもしれない。俺は、ギデルの過去を今初めて知った。知らないうちから彼と戦い、排除しようとしてきたのだから。事実を知っても、彼の胸に抱えた闇の深さは計り知れないだろう。そう考えれば、自分を魔物と同じ存在として扱ったり、世界を滅ぼす為の集団に所属したりする気持ちも、同じ苦しみを味わえば分かってしまうのかもしれない。
(それでも……)
それでも、今はこのまま彼を放置する訳には、行かないと思った。
「自分が世界全てを救う、みてえな事も言ってやがったな。ここで諦めなければ、世界は全て変わるとでも言うつもりか?」
ギデルが言ってくる。俺は立ち上がると、デュアルブレードを構え直した。
魔王ディアボロスの招喚を阻止する。その為にせねばならない事は、まず目の前のギデルへの、速やかな勝利だ。
「それでも人は変われると信じている──なんて、言旧られた事は言わないよ。確かに君が言った通り、世界の変わる『いつか』なんて来ないのかもしれない。だけど少なくとも俺の仲間たちは……今ヴェンジャーズと戦っている皆は、決してそんな世界の荒波には負けないと思う。それを、世界の理が見定めてからでも遅くはないと思うよ。だからまだ……君の願いは、そういう形では叶えられない。君に世界を滅ぼさせるなんて、させられない。アグレッシヴブレイズ!」
言い終わると同時に、俺はダッシュした。
「ブラッドサースティデーモン!」
ギデルの必殺技が、迎撃しようとする。あれを喰らえば、今度こそ俺は命を落とすだろう。が、対処法は既に考えていた。
「廻鳶脚!」
俺はギデルに刀身がヒットする寸前で、剣技をキャンセルする。彼が躊躇したように腕を止めると、俺は足を振り、彼の体側を蹴り上げた。
「アロード!」
『おう!』
俺に宿ったアロードが、こちらの叫び声に呼応し、俺の身体操作を引き継ぐ。武器カテゴリの違う技なら技後硬直による縛りはないので、瞬発力さえ追い着けばそれは可能な事だった。
アロードに導かれるように、俺の剣が再びアグレッシヴブレイズを放った。ガードの崩れかけていたギデルの両手剣をうねるように避け、その刀身は彼の体を深々と切り裂いた。
変化していたギデルの姿が、元に戻った。彼は仰向けに倒れ、信じられない、というように呟く。
「最強の魔物である俺が……人間のお前に、負けるとはな……」
「ギデル」俺は剣を納め、彼の傍らに跪いた。「俺が人間なら、君も人間だ」
彼の驚愕の表情が、段々弛緩してくる。彼は、何処か満足げな笑みを浮かべ、瞼の痙攣を止めた。俺はその両目を、手ずからそっと閉じた。
「後の事は任せて。俺たちは君とは違う方法で、その道を行くから」
彼はもう、何も言わなかった。
復讐鬼としての人生は、幕を下ろしたのだ。
俺は黙祷すると、ユリアを助けに行く為に駆け出した。