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喜田君ち  作者: 水藍
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般若

「あれ? 喜田君。腕どうしたの?」


 赤く腫れている。


「うん…」


 と、応えた喜田君は浮かない顔。何かあったのかな? と思った俺に喜田君はこんな事を話し始めた。


「昨日、大変だったんだ。部屋中白い煙が充満して、おとんもおかんも血走った目をしてさ」


「…」


 喜田君は物事を大げさに言うことはあまりない。だからその言葉の通りなんだろう。一体何があったんだろう。ぶたれたのかな。え? あの喜田君のおとんとおかんに?


「二人とも『殺してやる』『許すまじ』ってぶつぶつ言いながらうろうろしてて」


「え…?」


 おとんとおかん、気が触れたのか? 言うことが物騒過ぎる。これは先生案件かも知れない。


「おかん、急におとんのほっぺたひっぱたいた」


「ええ…?」


「その手に血が付いてて」


「おとん、怪我したの?」


「ううん。それを見た二人は狂喜乱舞」


「…」


「流石に引いたよね。俺が腫れやすいのが悪いのかもしれないけど、あんなに般若になることないのに」


「もしかしてそれ、蚊に刺されたの?」


「うん」

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― 新着の感想 ―
[一言] ニヤニヤしながらほっこり読み終えました。 喜田くんち、平和……! やっぱりおかんは強しですね。 一番最初のお話が一番好きです(´ω`*) 水藍さん、ありがとうございました。
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