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─第11話 作り直す未来─
その後の顛末はというと。国を分断していた壁は全て取り壊され、民は今まで禁じられていた娯楽や、異国との交流も行えるようになった。初めは挨拶や簡単な会話が精々だったが、やがて見聞きした文化に彼らの独自性を織り交ぜ、新たな文化を築き上げられる水準にまで達した。
ダリアとクローザは冠を捨て、民と肩を並べて生きる道を選んだ。産まれてくる小さな生命のために、学び舎にて日々教鞭を取っている。
空の玉座を継承したのは、強い意志を持った坊主と引っ込み思案な少女だった。坊主が打診し、状況に応じて少女がそれを制するといった連携政策により、外交も内政も円滑に事が運んでいるようだ。
そして5人の来訪者は、その全てを見届けることなく国を離れた。いつか再び、この地に訪れる時を信じて。




