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草案  作者: 禄星命
第3章
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─第5話 夜伽の始まり─

螺旋階段をかけ上った先に、真紅の扉があった。描かれた蔦には色とりどりの宝石が散りばめられ、ドアノブには薔薇の模様が刻まれている。

「はあ、はあ...。本当に、この先に王様はいるのかしら」

「人の気配はある。...入ってみるしかなさそうだ」

扉に耳をあて、アルディは声を潜めながら言う。

「───よし、開けるよ。覚悟はいいかい?」

頷く二人を確認すると、サフィラスはドアノブを回す。するとそこには、ガウンに身を包んだ長髪の人物がソファに寝そべっていた。

「...あらぁ?アナタ達が“今日の相手”かしらぁ?」

「そうだね。けれど、その前にこちらからも質問させてほしい。貴女が王かい?」

「そうよぉ」

女は豊満な胸元をはだけさせ、裸足のまま歩み寄ってくる。

「う〜ん、一度に三人相手するのは初めてだわぁ。誰からにしようかしらん」

そして舌なめずりをすると、サフィラス達を品定めし始めた。

「逞しい殿方も素敵だし、女性的な殿方も新鮮味があっていいわぁ。けれど...。そうねぇ、最初は貴方がいいわぁ。一番“搾取”し甲斐がありそう...」

ピッ、と女に指を向けられた人物。それは、サフィラスだった。

「───いいとも」

「っ、サフィラスちゃん!」

「単独は危険だ!」

「大丈夫。私に任せて」

二人が制止する中、サフィラスは顔色一つ変えず女へと歩み寄る。

「アナタ達はぁ、終わるまでそこで待っててねん」

サフィラスに腕を絡ませると、女はそのままベッドへと向かう。

「───っ、我々は一旦ここを離れよう」

「そうね...」

酒気にあてられたような顔色のアルディとともに、ヴィオラは来た道を引き返していった。



──────────



「ふふ...。ねぇ、フードを外して?顔をよく見せてちょうだい?」

サフィラスをベッドにゆっくりと押し倒すと、女は彼の顔を隠す布を取る。

「あらぁ?貴方、その顔と耳───」

「そう。私は普通の人間ではないんだ」

女は目を丸くしたが、すぐに恍惚の表情へと変わる。

「素敵...。こんなに綺麗な瞳も髪も、初めて見たわぁ...」

髪に触れ、耳を撫で、そして頬を手でなぞる。

「透き通るような白い肌...。良いわぁ、今夜は眠れないくらい燃え上がれそう...」

「王よ。行為をする前に、こんな“飲み物”はどうだい?」

サフィラスは懐から赤い液体の入った小瓶を取り出す。

「これって...?」

「そう。ちょっとした“魔法の薬”さ。味は保証するよ」

暫し黙考した末、女は悪戯っぽく笑う。そして、中身を飲み干した。

「ふふ、とっても上品な味ねぇ」

「では、始めるとしようか」

サフィラスは自身の服に手をかけた。

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