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僕の片目は灰色  作者: 摩子猫
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りお と せどな

「ぼくは、りお、なんだって。」


「あたしは、せどな?」


「なんだろうね?」

「なんだろうね?」


まだその名前、っていうものがなんなのか、よくわかってなかった。

でもね、ぼくとおんなのこに、そのひとたちは必ず、りお、せど、って言ってくる。


これってちょっとだけ、なんだか心地よくなってきちゃってね。


ぼくはかまってもらうのが大好きになっちゃった。


だっこっていうのもだいすき!

いつも決まっておくちのへんが、へんなおとを出しちゃう。


せど、は、出さないのに。


なでなでも好きなんだ。

そのときも、へんなおと出しちゃうけど。

ぐるぐるぐる、って。


ぼくが、りお。

おんなのこが、せど。


今までなかった、ぼくたちにつけられたおなまえ、っていうもの。


ぼくはだんだん、その響きが気に入った。


ぼくたちとおなじように、おおきなひとたちにもおなまえ、

っていうのがあるらしい。


それが、「ぱぱ」と「まま」。

ぼく、覚えたよ!

せども、覚えたんだって!


「ぱぱ」はね、いつもおはよう、っていうときがあって、

いってきますって言ったら、ずーーーっと帰ってこないの。


でも「まま」はね、おはようーって起きて来たら、いつもいるの。

だからね、ままにおはよう!って言いたかったんだけど、

ぼくのお話は、なんだか伝わらなくて、それであたまをごちんごちん!、

ってやったら、たいへんだったの。


「かぁいいよぅ!どーしてリオはそんなにかぁいいんだよう!」

って、もみくちゃにされて。


けどね、もみくちゃってのも、ぼくのからだが痛くないように、

そーっとそーっと、っていうのが、これもだんだんわかってきたんだ。


あれ?

これって、いいことなのかな?

食べるものがいつでもあるし、眠くなったら寝ちゃっていいし、

ぼくとせどのおいかけっこも怒られないし。


いっこだけ気になってることって言ったら、

ぼくたちの周りに、透明なカベみたいのがあって、

ぼくたちはカベのこっちがわにいるけど、

向こう側にしかいない、空を飛んでくるのとかみると、

ぼくいつも不思議なんだ。


こっちにくればいいのに、って。

一緒に遊ぼうよ!って。

時々そういってるんだけど、あいてには伝わってないみたい・・・


まあいいや、だってぼくにはおともだちいるんだからね!

せどな、っていう、おともだちが!


ただいまーのぱぱがかえってきたから、またごちんごちん。


「リオか、挨拶ご苦労さん!」


そういって、ぼくをかるがるだっこして、

ほっぺをぐりぐりされた!


それからなんだかかけっこしたくなっちゃって、

あちこち駆けずり回ってたら、せども一緒に駆けずり回ってた。


「ぬこって突然スイッチ入って、運動会始めるよね・・・。」


「でもひとりじゃなくて良かったんじゃない?

ふたりみてるとトムジェリ思い浮かんで・・・

なかよくケンカしな♪、っての。」


「ふふ、まあね。」


そのあときょとん、ってしてる顔を見て、ままとぱぱは、

またにっこり、にんまり笑ってたんだ。



初めまして、読んでくださってありがとうございます。


好意的なご意見も、否定的なご意見も持たれやすいですが、

それでも読んだぜえええええ!!!とひとこと、お願いいたします。



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