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僕の片目は灰色  作者: 摩子猫
18/24

サイゴノオオシゴト

僕、もうどれくらいセドと会ってないんだろう?


そう思うくらい、ずっとセドにあってない気がした。


もしかしたら、このままセドに会うことできないのかな?


そんなことをきゃりーの中で考えてたら、

ママとパパの言うことが聞こえた。


「これでリオ、最後の大仕事が終わったね。」


「おとたま、おかたまに会わせること?」


「そう。」


それだけ言ったらママはぱったり静かになっちゃった。


パパもそう。


もうどれくらいクルマにユラレテるんだかわからなくなったとき、

なんとなく知ってるにおいがした。


これって、いつものにおいと同じだ!

もしかしてやっと帰ってきたの!?


よかった、だって僕、ママもパパもシンジテタから!

セドナがいて、明るいときはひなたぼっこして、

もぐりこめるバショがいくつもあって、セドとなめなめしあって、

そのうち取っ組み合いのケンカになるイエに帰れる、

って、シンジテタから!


「ただいまー!セド、遅くなってゴメンね!」

「今マンマあげるからね!」


どあを通ったところは、いつも僕がいた、あのバショだった。

そこにはあいかわらずの、セドナもいた。


「アンタ、ヘンなニオイがする!」


って言われて、セドに逃げられた。

僕のせいじゃないのに・・・


それでもここは、いつも僕がいたバショ。

僕がいつもひなたぼっこするためのオフトン。

横にはごはんとおみずが入ったイレモノ。


僕がいたバショに、帰ってきたんだ。


「疲れたねえ、ゆっくりおやすみ。」


ママがそういって、ナデナデしてくれたカオは、

さっきのいっぱいおみずがでてた、真っ赤なおめめじゃなくて、

いつもと同じやさしいかおだったんだ。



でも、ちょっとだけホントウノコトじゃないことが、あった。

ひとつだけ。


シンジテタ、っての。

僕、今まであんな長い間、ママとパパと離れてたこと、なかったから。


だから、ちょっとだけ。

ちょっとだけなんだけど。


僕は置いて行かれたのかな、って。


ちょっとだけだけどね。

ナイショだよ。


シンジテタのもずーーっとあったから!

ナイショだからね!






初めまして、読んでくださってありがとうございます。


好意的なご意見も、否定的なご意見も持たれやすいですが、

それでも読んだぜえええええ!!!とひとこと、お願いいたします。

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