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駄菓子屋さん解説コーナー【オモチャの宝箱】

【オモチャの宝箱】


琴音「さて、今回はオモチャの宝箱について簡単な補足をします」


翼「それはいいんだけどな、琴音」


琴音「?、なんでしょー?店長」


翼「これは駄菓子なのか?コンビニでよく見かけるし、普通にメジャーだろ」


琴音「確かに…、チョコ玉は駄菓子というより普通にチョコレート菓子と言えます、ですが…私が求めているのはなによりも懐かしさにあります!!」


翼「お、おう…、懐かしさですか」


琴音「子供の頃のチョコ玉とオモチャの宝箱の葛藤は誰もがした事があるでしょう?」


翼「…あるのだろうか?」


琴音「あります!それほどまでにこのオモチャの宝箱には夢が詰まっているのですから!!」


翼「いや…、だって中身が」


琴音「中身の問題じゃありません、夢ですよ、金の女神、銀の女神を追い求める子供達の夢です」


翼「やけにテンションが高いな…」


琴音「ちょっと思い出しちゃったんですよ、私も昔は集めてたな~って」


翼「そうなのか?当たったこと無いって言ってたが」


琴音「子供のお小遣いで五枚全部集めるなんて相当大変ですよ…、たいていは途中で無くしちゃうか出なくなって諦めちゃいますし」


翼「金の女神当てれば良いんだろ?あれなら一枚でいいんだし」


琴音「何言ってるんですか店長、金なんて早々出ませんよ」


翼「え?そうなの?」


琴音「昔、あるテレビ番組でチョコ玉を1000箱買って女神様が何枚出るか調べた企画があったんですが」


翼「なにその神企画、レギュラー番組にして毎回ウチの店でやろうぜ」


琴音「その結果、銀の女神様の当たる確率はおよそ30箱に一枚、金の女神様にいたっては一枚しか出なかったみたいです」


翼「一枚!?1000箱ん中で一枚だけ?」


琴音「女神様はランダムのはずですから下手すれば一枚も出なかったかもしれません」


翼「逆に銀の方はわりかし出てんだな…」


琴音「それでも30箱に一枚ですよ?それを五枚集めようと思ったら…どうです?」


翼「すまん、俺が悪かった…」


琴音「オモチャの宝箱をゲットするのは子供にはそれだけ厳しいのですよ」


翼「しかし…、この一枚が下手すりゃ1/1000以上とはねぇ、ん?んん?」


琴音「?、どうしました、店長?」


翼「よし、パチンコ行ってくる、今ならなんか勝てそうな気がする」


琴音「…店長?」


翼「い、いや…、ほら、あれにはさ、大人達の夢と希望が詰まってるっていうか…」


琴音「て ん ち ょ う?」


翼「…はい、すんません」



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