表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
56/56

最終話

  ケイン達が幸福の絶頂にいる頃。インドを取り巻くアジア情勢は最悪のものになっていた。

  清国皇帝、宣宗が発令したアヘン輸入禁止策は、イギリスとの間に二年にも及ぶ戦争を引き起こした。いわゆるアヘン戦争である。イギリス軍の総指揮官エリオットは廣東港こうとうこうを起点に次々と清国軍を打破し、総指揮官、林則徐りんそくじょを追い込んだ。更に、戦に破れた皇帝から植民地としていくつかの領土を差し出させた。そのエリオットの指揮の下、獅子奮迅の活躍をしたのが副官のテルミドールという男だった。

  彼は人々からテリーという愛称で呼ばれイギリス軍からは尊敬されていたが、反面、清国軍からは鬼のように恐れられていた。ある時突然頭角を現し、副官にまで上り詰めた彼は前身を一切公表しない摩訶不思議な人物であった。それにも関わらずその統率力と戦術は素晴らしかった。彼はまた1人のインド人の部下を常に側においていた。2人は細かい作戦を練り、清国軍に壊滅的な打撃を与えた。それ以降皇帝は何故か戦意を喪失し、イギリス軍に領土を取られ続けていった。

  その人物こそ、芥子の谷から忽然と姿を消したリュー・テリーと前芥子の谷の大臣、ヤコブの姿であることは誰も知らない。しかしそれが明らかになったところで今のテリー、いやテルミドール達にとって何の損害があろう。それを知っているのは読者のあなたと作者の私だけなのであるから・・・


  

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ