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ジャスミンの危機

  ジャスミンの部屋では気の早いプレーナムがケインとジャスミンの婚礼の準備に大わらわで、衣装はあれがいいとか部屋も変えたほうがいいとか、1人で何やら忙しそうにしている。

「姫さま!そんなにのんびりやさんじゃケイン様に嫌われますよ!」

「プレーナムが早すぎるのよ。そうなると決まったわけじゃないのに。」

「あ〜〜〜ら、宜しいんですかぁ?そんなこと仰って。ケイン様がいらしてからというもの言葉に出さなくったってみ〜〜〜んな知ってますのよ。姫さまがケイン様のことをどう思ってらっしゃるのか。それにケイン様だって満更でもないご様子ですしィ。」

「だってまだはっきり仰っていただいてないし・・・」

ジャスミンの顔が真っ赤になり言葉もしどろもどろになっている。

「はっきり?はっきりって何の事です?」

プレーナムはジャスミンが何を言いたいのか解っていたが、ちょっとしたいたずら心が顔をもたげてきた。

「あ・あの・・結婚して・・欲しいって・・」

ジャスミンの声にならない声にプレーナムはニコッと笑った。

「あ〜〜〜ら、な〜〜〜るほどぉ。じゃあ今からケイン様のところへ行ってその言葉を言って頂きましょう!姫さまはケイン様の態度がはっきりしないのでうじうじしている!と私が申し上げますわ!ササッ!行きましょう!」

プレーナムはジャスミンの返事も聞かずその手を取って部屋を出ようとした。

その時、何者かが2人の背後から襲いかかり布切れで口を覆った。アッという間もなく彼女達は悪者の手に落ちてしまった。

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