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【ろく】魔法=魔王

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ありがとうございます!

ご機嫌いかがですか?皆さま。

私 今村瑠璃15歳はすこぶる元気です。馬鹿王子に無理やり連れてこられた町デビューから1日が過ぎました。馬鹿王子は視察に行くとかで数日間帰ってきません。ひゃっほーい!……。


さて、今日は“魔法”についてお話ししようかと思います。

“魔法”と一口に言ってもいろいろありますが……。

今回は、今リュンヌ様に教えてもらっている“言語魔法”をご紹介しようと思います。

“言語魔法”は、私が今掛けてもらっているものですね。違う異文化とも即座に交流できる便利なものです。

ドラ○もんです。ほぼ。ほんやく○ンニャクみたいなものだと考えて頂ければよいです。

これは、自身に掛けるのは理論構築が簡単なので初級魔法に分類されるのですが、他人に掛けるのは困難とされている魔法なのだそうで……。それが出来るリュンヌ様はやっぱり王直属魔導師だなぁ、と思ってしまったり。

でも、これは掛けている術者には負荷が結構かかるのだとか。

それはリュンヌ様も同じなようですのでやはり大変疲れるものなのだと……それを聞いて私は一目散にリュンヌ様のもとに飛んでいき、裾をぎゅむ、と掴んでお願いしました。


「私に“言語魔法”を教えてください!」


少しでもリュンヌ様の負担を失くしたくて。

すると、リュンヌ様は面食らったようでしたが何も言わずに立ち去ってしまいました。

やっぱり駄目だったか……と、思いましたが、暫くすると私のもと……正確に言うと私の真上に……本が落ちてきました。

広辞苑より分厚い本でした。それが、なんの嫌がらせか角が突き刺さるような方向で無数にばらばらと落ちてきやがったのでした。うゼー。

でも、その本の背表紙を見て私はおどいたのでございます。

【魔法初級】【魔法のススメ】【理論構築~基本編~】などなど……、ああ、これはきっとリュンヌ様からだ。と憤っていた記憶など遠い彼方に押しやって、黙々と勉強を始めたのでした。当初の狙いの帰る方法も分かるかもしれません。

この世界の魔法はほぼ基本となる魔法円があるのですが……やはり私もそれを書く作業からスタート致しました。もちろんこの世界にはコンパスもなければ定規もありません。あー、嫌だ嫌だ。

さて、そろそろ魔法円の練習の時間なので、今日はこれくらいで終わりにしておきましょう。



† † †



あいつはイレギュラーだ。

私の、過去を揺さぶって止まない。

つい“――”と被る。あいつと“――”は似ても似つかぬはずなのに……。

いつまでも過去に囚われる私は愚かだ。

あいつはもう私の世界に居ない。もう諦めた、昔のただ一人心を許せた少女。

嗚呼、あいつがいなくなったのは私のせいなのか?

だれか……だれか、教えて――…。


日も沈みかけた“黎明の部屋”。

一見、美女にも見えるその男――べリアル・リュンヌ。

この世界でも片手に数えられるほどの魔術の才を持ち得ながら、その力を使わないもの。


彼が渇望するモノは“愛情”なのかもしれない。



† † †



私は今日も、リュンヌ様の元に分からない所を質問しに“黎明の部屋”から“黎明の部屋”まで走りました。 え?何故、同じ部屋なのに、走るのかって?馬鹿作者……脳を作り直してきてもらいましょうね。あ、そうそう、で何故そうなのかというとめちゃくちゃ広いから、です。めちゃくちゃ広い、んです。大事な事なので二度言いましたよ?

しかも、リュンヌ様は何処に居るか分からないので幾つにも分裂しているので本当に分かりにくいのです。嫌がらせだとしか思えません。


「はっぁ……はぁ……」


どこにいるのですか?

リュンヌ様?


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