【にじゅうはち】過剰ですよ。
評価などなどありがとうございます。
それが私の主食となっておりますw
★-(・ε・`ALL Thank You!´・з・)-☆
おはようございまーす。
きょうも元気な今村瑠璃さんでぇす!
んん? なんでハイテンションなのかって?聞きたいかい?君。
うんうん。聞きたいよねぇ……。
じ、つ、は、ね!!
なんと攻撃・防御魔法が使えるようになったのです!
魔法円は書かないといけないのですけれど、私はそれでも満足です。
だって戦える!いざという時にアル様の足を引っ張らずに済む!
それだけでも、るんるん♪ものです!
スキップをしながらアル様を起こしに部屋をでる。
嬉しい。
「あ~る~様っ!」
むぎゅっとベッドの中にいるであろう細っこい体を抱き締める。
「……ぅ」
布越しに伝わる獣の呻り声のような声。
布団から覗く病的なまでに白い手足。
薄く開いた唇。
何もかもが官能的に見えてしまう……。くそぉ!
「あ~~る~~様!」
あらん限りの叫び声を上げて、起こします。
それが低血圧で朝に弱い、アル様に出来る細やかな気遣い?
「っ……!!!」
目を見開いて、瑠璃を確認すると深い溜息をついた。
「瑠璃……私の了承なしに部屋から出る事を禁じる」
「???」
「この部屋にはいくつものトラップが仕掛けられている」
淡々と語るアル様。地味に恐ろしいです。
「は?」
「お前が何度も通過すると……爆発する」
………怖っっ!
いやいやいやいや!!
爆弾ですとー!?
「ああ、だから私が解除してから通れよ?」
「………はーい」
といいながら解除しているアル様を見ていました。
私は、その時私が習得した魔法の事を言うのをすっかり忘れていたのだった。
* * *
「ルゥー!」
声がしたかと思ってそちらを見ると、すでに塞がる私の視界。
また……出やがった。
「やめてよして触らないでー」
いやいやと、首を振りながら小さく聞こえないように言う。
そう。カスファイノの第3王子は、なんと滞在期を伸ばしまくってあれから2週間がたった今でもファンテゥーヌに滞在しているのです!
そして、私の事を“ルゥ”などというふざけた名前で呼び腐りやがりまして……。
「こんにちは。リクシャル様」
因みに私は言語魔法で会話中です。
ファンテゥーヌとカスファイノでは公用語が違うそうです。
まぁ。私には日本語にしか聞こえませんが……。
「ルゥ!会いたかった!100年会っていない気がする!」
いや。昨日会ってないだけじゃないですか……。
リヒト様よりも過剰なスキンシップ。
ウザいですの。そこはかとなく。
「アル様~、こんにちは」
「リュンヌか……相変わらずの無表情だな!」
私がお昼の挨拶に行くと、決まってついてきて嫌味を言う。するとアル様の手によってどこかに飛ばされて帰ってくる。
「…………転移」
いい気味だと思ってもバチは当たらないでしょう。
最近はアル様にだけ本当の気持ちを打ち明けられているのでなんだか……不思議な気分です。
自分の気持ちって小さな金平糖みたいなすぐ溶けるけど、硬くて、落としやすくて、尖がってるのが私の気持ち。
だからそれを、大切な自分の金平糖をアル様に手渡すような……そっ、とあげるような。
恥ずかしいけど、嬉しい……そんな私には似合わない胸がじん、とするような複雑な気持ちになるのです。
「ぁ、ありがとうございます」
「敬語……二人きりだ」
「! は…うん!」
忘れていたのはご愛嬌……ってね。
「え、えと……魔法見てくれない?」
あー、敬語ないと疲れるかも。
いいや。慣れだ!
「あぁ。見せてみろ」
そういってベッドに座るアル様。
うー。緊張するなぁ。
そう思いつつも魔方陣が描かれた用紙をそっ、と床に置きイメージする。
鋭くて、硬くて、貫くものを。
――パキッ
なんとも形容しがたい音が響いて……。
「痛っ!」
左手に赤い雫。
はてさて失敗したみたい?
「大丈夫か……見せてみろ!」
ぐいっとですね…引っ張られて……嘗められて
「治癒魔法を掛けた……」
き、キスまですることないでしょう!!
キス魔!
「……あ、ありがっ……痛!」
まただ。
頭痛、がする。
「どうした?」
外傷ではないからアル様はよく分かっていない。
「いやぁ、なんでもないでーす!」
とりあえず誤魔化して……。
「嘘だ」
はい無理っしたー。
「い、いや……すこぉし疲れたなーと。そ、それで頭痛が。」
「…………そうか」
うわー、ぜぅたい疑ってますよね?
「と、と、と、とにかくっ!私もっと精進しますんで……」
失礼しまっす!と言って部屋を出ました。
そこには………リクシャル様が居ましたと……っちゃんちゃん
ってちがーーーう!
【次回予告】
仮タイトル
拉致られちゃいました★