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【じゅうに】好奇心は猫を殺す?

いや、はい。

テスト終わってないんですけれども……亀更新なんですけれどもっ!

見捨てないでください。ハイ。

 花粉症って辛いですよね。

 だけど、ファンテゥーヌには、花粉は飛んでいません!

 ふははは!やったぜ!

 これで抗菌マスクにのど飴、常備しなくて済むわ……!


 はい……毎度の事ながら、今村瑠璃さんです。


 今、私は自室で殿下とバトってます。

 やや、優勢……★

 疑問が二つあると言いましたが、リヒト様は正直に答えてくれるでしょうか?

 懐柔した自信はありまくるのですが……?


「まず、一つ目」


 探偵さんのように人差し指をピン、と立てる。

 いや~、やってみたかったんですよ。


「リヒト様とーリュンヌ様はー、何でそんなに仲悪いんでしょうかー?」


 昨日の険悪な雰囲気は一体。

 目の前に居る殿下はふっ、と目を伏せた。


「それは……」


 もうっ、さっさと白状して下さいよ~~。


「はい、3 2 1……!」


 これは個人差があるが、急かされ、カウントダウンされると焦って要らん事まで話してくれる人も世の中には居るのだ。

 案の定リヒト様は慌てて、


「リュンヌの恋人を俺が好きになった!……リリスと言う娘だ……今は愛人だが、ゆくゆくは王女だ」


 ほほー。

 我等が魔王様に恋人が……。


「しかし、そんなに簡単にリュンヌ様の恋人 リリス様はリヒト様に心変わりしたのでしょうか?」


 まぁ、誰でも抱く疑問でしょう……?

 しかし、それに答えた(?)のは、紛れも無いリュンヌ様……張本人だったのです。

 最近では自分で言語魔法が使えるようになったので余り傍に居なかったのがあだとなりましたね。


「それに答える必要はありません、リヒト様。 また、貴方が答えてよい話ではありません」


 紅い瞳を冷たい怒りで覆い隠すその様は正に悪の魔王様。

 美形が怒ると本当に怖いです。

「そう、だな……すまない、ルリ……」


 しょぼん。という表情でわたしを見る。

 わたしは、


「いえ、いえっ。詮索した私がいけませんでした!」


 と謝っておこう。

 しっかし、どうするかなぁ?

 やっぱりこの二人の過去は知りたいし……。


「瑠璃……お前も首を突っ込むな。良いな?」

「……はい、申し訳ございません」


 でも元はといえば貴方がわたしに“アルと呼べ”なんて言うからいけないんですよ?


「リヒト様。最近……城内が荒れておりますので処置を、と国王陛下が……」

「……! そうか、分かった」


 国王陛下直々の御達示か……。珍しいのだろうか?

 動揺しているように見えた。

 そそくさとこの部屋から出ていこうとするリヒト様を見送ってから、


「リュンヌ様は、何か御用でしょうか?」


 いつまでも部屋に立っているリュンヌ様を見かねてわたしが声を掛けると、


「ああ……」


 なんとも歯切れの悪い……。


「リュンヌ様はわたしに正しい答えを下さいました。それだけで十分なのです」

「正しい答え……?」


 眉を顰める。

 その動作でさえも美しい。


「はい……詰りの言葉、と」


 あの時からわたしはリュンヌ様の心の傷を抉る事にしていたんだと思いますよ。……はい。


「……それは救いになったのか?」

「ええ……ありがとうございます」


 ああ、段々キャラが崩壊していく……。

 でも、それでも……私は知りたい。

 リリスというこの美形たちの心を掴んで止まない女性の事を。

 丁寧にお辞儀をするとリュンヌ様は出て行った。



 † † †



 さて……。 

 早速、調査だ。

 最近、インドアになっていたので気分転換に城の中を歩いてみよう。

 と、いうのは8割正解で、2割ハズレです。

 本当の目的は――聞き込み。

 いやね、こういういかにもなゴシップは民衆には隠されても侍女さんたちには隠せないものなのですよねー。


「アンナさん、私……少し散歩してきてもいいでしょうか?」


 空気を呼んで奥の部屋に退室していたアンナさんに告げると、


「はい、余り奥には入らないで下さいね?」


 と念を押されました。

 この城は、奥に行く程偉い人のお部屋になっている。

 だからでありましょうね。


「はーい」


 元気な返事をすればほっ、としたような空気が室内に流れる。

 

「では、いってらっしゃいませ」

「いってきます、夕食までには帰ってきますので……」


 そう言って私は“二の部屋”の扉を開けた。

 左右を確認して、大理石の廊下を歩き始める。


「そういえば、外を出歩くのは街に行った時以来でしょうか?」


 書庫には行かなくても、リュンヌ様のお部屋にある本で足りまたし……。

 そう思うと、柄にもなくわくわくしている自分がいることに気づいてちょっと笑えた。



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