52話 喜びは食と紙一重
シータはアルファとベータに手を引かれて宿屋へと連れて行かれた。
もちろん目隠しをして。
「な、ななななんですか……二人揃って来いとは……」
「いいから!付いてきてください〜!」
「そうそう!ベータの言う通り!大人しく付いてきてくれ!」
「ええぇぇ〜〜……?」
お、3人の声が聞こえて来た!
最終確認をしよう!
料理よし!デザートよし!装飾よし!完璧!
「……よし!シータ、もう目隠しを外していいですよ〜!」
「もう……急になんですか……って、え?」
お!驚いてる〜〜。
その反応が見たかったんだよね〜、正直なところ。
「シータちゃん、いらっしゃい!これから精一杯、わたし達がシータちゃんをおもてなしするよ!」
「お、おもてなし……?」
「そうよ。私達と一緒にご飯を食べるのよ、わかった?」
「そうです!あるでしょう?オムライス!」
「オムライス……わぁ…!ま、マカロンも……え!?イスパハンも……!?」
目がキラキラしてる……さっき必死で土下座してる人と同じとは思えないな。
まぁいっか!
「「「いただきます」」」
シータが一口食べたところを見てルナは緊張した。
美味しくできたかな?
喜んでくれるかな?
うぅ〜〜……緊張するよ〜〜。
「……ん!美味しいです!」
「……!よ、良かった〜……」
なーんか緊張すること多いなー、最近。
「ん、いつもより肉が多いな」
「流石はルカ!よく気づいたね!」
「まぁな、いつもルナの料理食ってるし」
「これはサイドカーですか?」
「そう!巨峰のね!」
「酸味がちょうど良くてとても美味しいです。毎日飲みたいくらいです」
「えへへ!ありがとう!」
というか、サイドカーって酸っぱいんだ。
わたしでも飲めるかな?
成人が楽しみ!
でも一番楽しいのはみんなでご飯を食べてる時なんだけどね。




