5話 照り焼きを作った
少し文字(?)のテイストを変えます。初めての料理回です。
「……腹が減った」
「はいはい。今つくるよー」
毎度毎度こんな調子のルナたち。
ルカはちょっぴりわがままだけど、すごく優しいんだよね。
「今日の晩飯は?」
「今日は照り焼きだよ♪いいお肉が入ってね」
照り焼きという言葉に耳が少しピクッと動いてたな。
そうとうお肉が好きなんだろうね。
「よーしっ!それじゃ始めますか!」
まずはフライパンで鶏肉の両面をこんがりと焼く。
皮目に凹凸があるから、ここでときおり抑えておくと皮目全体にきれいな焼色がつくよ。
キッチンペーパーなんかで油をすうとカリッとした仕上がりになるんだよね。
いやー、こういうものがあるから料理も捗るんだよねぇ。
そこに醤油、みりん、酒各大さじ1と1/2、砂糖大さじ1/2を混ぜた照り焼きのタレを投入。
タレが煮立ってきたらそれを鶏肉にからめて完成。
「できた!」
「やっとできたか」
「あれーいいのかなー?そういう事言うフェンリルには、照り焼きはないねー」
そう言ってススス…とお皿を下げていく。
ルカはビクッと焦った表情を見せた。
ま、取るつもりはないんだけどね。
「……悪かった。くれ」
反省したならよろしい。
「はい。どーぞ」
「ん。ありがとな」
「いつにも増して素直だよね。隕石でも落ちてくるのかな」
「お前……」
ぷっ……。
悔しがってる……!
「「いただきます」」
二人して出来立ての照り焼きを一口食べる。
「ん~~……!おいしい!」
「……まぁ、うまいな」
そう言って、すっごい幸せそうな顔してる。
手も止まってないし。
ルカってこういうとこあるよね〜。