23話 ダブル神さま
「どうしたんだい?随分と騒がしいけど」
泊莉は神さまを見ると目を輝かせる。
「む!お主、こんな所に居たんじゃな!マリア様がお怒りのようじゃったぞ!」
「えっ、本当?不味いな……」
「ふむ……お主、まさか聖女と暮らしてた、なんてことは無いだろうな?」
「うっ……天界に行ってくるよ。それで、泊莉は何でこんな所に?」
「儂はこれからルナと暮らすのじゃよ!加護を与えてやったからな!」
「いや……それこそマリア様が怒るんじゃ……?」
「定期的に天界に行くから大丈夫じゃ。お主みたいにはならんようにな」
泊莉が悪戯な笑みを浮かべる。
何か……わたしとルカ置いていかれてる?
すると泊莉がこちらを振り向く。
「それに儂が加護を与えた人間、聖女となったらましてや、護ってやらんとな」
「……分かった、取りあえず部屋は増やしておくから、後はルナ達に聞いてね」
「うむ!分かっておるぞ!マリア様の機嫌を損ねぬように頑張るのじゃよ!」
「痛いとこ突いてくるな……」
そう言って神さまは淡い光に包まれ、消えていった。
「というわけで、一緒に住んでも良いか?」
「オレは構わないが……ルナはどうだ?」
「わたしもいいよ!だって聖獣の生みの親なんでしょ!?断る訳無いじゃん!」
「……!ありがとう、なのじゃ!」
こうして、また一つ屋根の下で暮らす仲間が増えた。
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「っていうか、泊莉はどんな加護をわたしにくれたの?」
「うむ、儂がお主に与えたのは、状態異常無効化、ステータスアップ、スキルアップ、そして……妖術の素質じゃよ」
「妖術の素質?」
何か難しそうだな……。
「妖術というのはじゃな……約1000年程前、人間共はとある妖怪に頭を困らせた。人間の殆どは諦めたが、そこで一人の若人が其奴に挑み、勝ったのじゃ。勝った理由は、妖怪に流れる妖力を利用した技だったこと。そこからその技は、妖術と呼ばれるようになったのじゃ。妖術は並大抵の者じゃ習得なんざ不可能。儂はその妖術を使える素質を与える神なんじゃよ」
「なるほど……」
あれ、じゃあわたしすごいんじゃ……?
「とまあこんな感じじゃ!深いことは気にせんでいいのじゃよ」
「は、はあ……」
泊莉ってどこか欠けてるんだよな〜……。
まぁそのうち気にしなくて良くなるか。




