14話 月夜の空で
「というわけで雪はスノーキングフォックスになりました〜」
「「「………え?」」」
みんな揃って間抜けな声を出す。
その姿が少し面白く、笑いそうになる。
「えっと……名付けをした影響でブリザードフォックス……雪は進化したと?」
「そう!凄いでしょ!」
「何でルナがドヤる」
ぽかっとルカが頭を叩く。
別に痛くはないよ、だってルカは優しいから。
「だから一つ屋根の下での仲間が増えたんだけど……いい?」
断られたらどうしよう。
でもみんなは優しく笑う。
「もちろんです。断る訳無いじゃないですか」
「別に断る理由も無いしな」
「お友達増えるのは嬉しいね〜」
「ルナの料理の腕はいいぞ〜」
みんな快く迎えてくれて良かった……!
チビ丸はわたしを褒めただけだけど……いいよね!
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「ん〜……眠れないぃ……」
何で?いつもならぐっすり寝れるのに……。
とりあえずホットミルクでも飲もーっと。
リビングに向かうとそこには雪がいた。
雪はこちらに気がつくと、手を振る。
こんな時間にどうしたんだろう?
いや、これはわたしもか。
「雪、こんな時間にどうしたの?」
「あ…えっと……眠れなくて…」
「そっかー…わたしと一緒だね!……良かったら、月でも見ない?」
「い、いいよ」
「やった!」
二人で一緒にベランダへ向かう。
夜風が頬を掠める。
とても心地が良い。
「……気持ちがいいね」
「ね〜」
ただの会話、それ以上でもそれ以下でも無い。
でもこんな日常がたまらなく好きだ。
「雪はさ、月は好き?」
「……?うん」
「そうなんだ」
二人の間に沈黙が流れる。
するとルナは顔を埋める。
「うぅ〜〜!!……あはは、ごめんね。こんなこと聞いて」
「い、いや……大丈夫。……そういえば、ルナって月のことだったよね……?」
「……うん」
今はそれ以上は答えたくなかった。
それ以外の言葉が思い浮かばなかった……の方が正しいだろうか。
「……じゃあ、わたしはもう寝るね。雪も、あんまり夜更かしは良くないよ」
「うん」
雪は少し心配そうな顔をしていた。
それを無視し、ルナは部屋へと戻り、ベッドに顔を埋め、そのまま眠りについた。




