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10人の英雄  作者: 照山/松佳
第1章 
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第6話 コードネーム《S-4》 file 安達水崎

悪戯者(キャンサー)との戦闘終了後、女子部屋へと戻りシャワーを浴びたあとに部屋のみんなでトランプをしたりと遊んだのと水崎(以下私)は自室の布団の中へと潜り込んだ。


「(本当に私の能力は役に立っているのかな・・・?)」


そのように考え込んでいた。だがしかし、今日の悪戯者(キャンサー)との戦闘ではシャッターを降ろしての立てこもりであったため私の特殊能力(エキストラスキル)重装甲(ヘビーボディ)によって突入による成功によって目標を確保することができたため個人的には好きな能力である。


だがしかし、水崎にとってこの特殊能力(エキストラスキル)は過去の嫌なことを思い出させる能力でもあるのだ。


「(重装甲(ヘビーボディ)か・・・昔は苦労したなぁ)」


と考えながら私は眠りについた。


しかし私はあまり見たくなかった小学校の時の夢を見てしまった。それは小学校の6年生の時の梅雨の時期であった。



当時私はこの年で特殊能力(エキストラスキル)の発現が始まっていた。しかし、小学生での能力の発現は体力と反比例するため体に負担が来るという研究が発表されており、英雄(ヒーロー)本部が行った会見では【能力の発現(スキルオープン)が確認された場合、適性を調べるため発現から1ヶ月以内に本部へ】という内容が発表されている。


「水崎、英雄(ヒーロー)本部に行くよ?」


「うん・・・分かった」


その後私は母親に連れられて英雄(ヒーロー)本部へ赴いた。私たちは2人で受付へ行き、事情を説明した。


「予約した安達です。娘に能力の発現が見られたのですぐ診てもらえませんか?」


「予約していただいた安達水崎様ですね?すぐに能力研究・開発室へご案内します」


受付で自分の名前を名乗った後、母と私は【能力研究・開発室】へと連れられ、研究室長の乃木に挨拶した。


「本日安達水崎さんの能力発現に関することについて担当いたします乃木です。どうぞよろしく」


「よろしくお願いします・・・!娘は一体どのような能力を持っているのですか!?」


「ひとまず落ち着いてください。娘さんからいただいた事前資料・能力指紋・実際の能力使用の映像を見させていただきました」


英雄(ヒーロー)本部へ行く前に私は家に来た英雄(ヒーロー)調査官に能力指紋・通常指紋・能力使用映像などを提供した。


「それで能力の方は?」


重装甲(ヘビーボディ)という能力が確認されました。これは使い方が難しい能力です。上手く使いこなせれば便利な能力なのですかどうですか?能力の削除を行いますか?」


乃木研究室長は優しい目で私を見ていた。しかし、私の能力(スキル)重装甲(ヘビーボディ)という能力について説明してくれた。母は乃木研究室長の話をメモを取りながら話を聞いていた。


「そうですか・・・この能力を持っているかたはいらっしゃるのですか?英雄(ヒーロー)の中に」


「現時点では2人の重装甲(ヘビーボディ)の能力保持者が北海道支部と広島支部にいらっしゃいます」


乃木研究室長の話を聞く限りこの能力はあまり保持している人が少ない能力なのである。


「水崎さん、君はこの能力を伸ばしていってみないか?」


「待ってください研究室長さん、水崎の能力は誰かを怪我したり物を壊したりしませんか?」


能力制御(スキルコントロール)のことですか?」


「多分そうです」


能力制御(スキルコントロール)は自信が持っている能力の暴走などを抑える制御(コントロール)する力のことを意味する。まだ重装甲(ヘビーボディ)の能力は微弱とはいえ、硬い果物などを押し潰してしまうほどの力を持ってしまったため能力制御が出来るのかどうかの心配を母はしていた。


「ご安心ください。我々は英雄(ヒーロー)として娘さんを最大限サポートします。1日1錠の能力制御薬をお渡ししますのでそちらを能力暴走(スキルバースト)の際に服用していください。通常時に飲みますと能力が強化され体に強い負担がかかりますのでご注意ください」


「分かりました。ありがとうございます」


「それでは以上となりますね。他に何かございますか?」


乃木研究室長の問いかけに私は質問をした。


「もし、もしも能力で相手を怪我させて締まったら私はどうすれば良いですか?」


「その時はいつでも英雄(ヒーロー)本部へお問い合わせください」


「分かりました・・・ありがとうございます」


こうして私は家へと戻った。しかし、学校では私に対するからかいが多かった。


「なぁ安達~お前重くになったんだって~?」


「違うよ・・・」


「なぁなぁ今日からお前は重」


「やめて!」


私は何日も続いているからかいに耐えられずクラスの男子をビンタしてしまい、私は泣いてしまった。


「先生大変です!安達さんが泣いてます!」


「大丈夫安達さん。これは・・・」


目の前には私がビンタした男子たちの頬は大きく腫れてしまい泣いていた。


「すぐに救急車呼びます!それと安達さんは職員室へ!」


「はい・・・!」


その後私は職員室へ行き、先生は私にこう伝えた。


「もうすぐ英雄(ヒーロー)本部の乃木という方が来るらしいが知ってる?」


「私の能力の相談をしてくれた人です」


「そうか。なら安心だね」


その後、母と乃木さんがダッシュでやって来て私に優しく怒った。また、先生方もその後の対応を上手くしてくれたため警察沙汰にはならなかった。しかし、私の能力は日に日に能力が強くなっていってしまっているため乃木研究室長と校長はある決断をした。


「安達さん。あなたを英雄(ヒーロー)育成小中学校に行ってもらうことになりました。2学期からなので準備はゆっくりで大丈夫です」


「分かりました。ありがとうございます」


私の2学期からの転校が決まり、クラスはお別れ会をした。からかってきた男子は1ヶ月程度の怪我であった。また、お別れ会の時に私に謝罪してきたため私も謝った。


「安達、ごめん」「俺もごめん」


「私も怪我させてごめんね?」


お別れ会終了後、私は母と帰宅し2学期に向けて準備をした。


「水崎?能力の制御だったり頑張ってね?」


「うん!」


そして2学期に入り、私は英雄(ヒーロー)育成小中学校に通うことになった。そこで私は同じような境遇を持った仲間と出会い能力の制御であったり能力暴走(スキルバースト)、コミュニケーション能力を高めた。また、卒業後は英雄(ヒーロー)育成学校へと入学できる。


「乃木さん、ありがとうございます・・・私はみんなと頑張っていきます!」


師匠とでも言える乃木さんがいなければ私は今も能力制御(スキルコントロール)に悩んでいたに違いない。いつか会えたら感謝を伝えたい。

次回9月21日投稿予定

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