LⅩⅩⅩⅩⅠ Ⅱ NERIHSONUOAM (魔王の試練 Ⅱ)
魔王の試練に使うダンジョンは実は一般公開されている。
ダンジョンを攻略できたら魔王になれる、という目的のためにダンジョンに潜り込み撃沈し命を落とす愚か者達は数多い。
このダンジョン最大の特徴は、「魔王になる者以外にも自分の勢力の人間をつれていける」というルールだ。神であるサタンやレイの協力は、それが起きた段階でベルフェゴールが試練を受ける意味がなくなってしまう。
それぐらいに邪神の力は強大だ。
今回の試練では、挑戦者が邪神である上、それ以上に強い戦力や、人数があったら試練にもならないだろう。だから今回は生物兵器を連れていくことになったのだが……
「これなら大戦力や邪神を引き連れてるのとかわらねーだろ」
「やはり貴様もそう思うか………小僧も本当に何を考えているのか………」
ダンジョン第一層。
トラップが多用されるこの層だが、ここに仕掛けてあるトラップを見つけるのは決して容易ではない。
魔力が動力源ではない。
かと行って科学技術かと言われれば思えばそうではない。
たとえここが魔法と科学の世界でも、魔法でも科学でもどちらでもない方法をマモンはとっていた。
彼曰く、「魔力は、実力者には看破される。それこそ魔王になれるような人間なら。それに、科学技術も対策のしようはいくらでもある」とのことで、並のセキュリティじゃ満足できないようだ。
科学でもなく、かと言って魔法でもない。
魔王の試練のダンジョン第一層に仕掛けられた罠はーーー
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「ザガンさん!ここからの道、我々で乗り越えましょう!」
「あの国王に一泡吹かせましょう!」
「そして我々が魔王軍としてあの邪神どもを殺すように仕向けるなり命令するなりしてこの世から脅威を取り除きましょう!」
なにやら不穏な言葉を発しているのは、劇団『大罪の余韻』の〈怠惰座〉座長の配下達だった。
ザガンは、魔王軍の新魔王の座にベルフェゴールがつくことをありえないと思う男、そして配下たちは、ベルフェゴールがかつて統治をやめた国、ドルスヘルムの国民達だ。
「あぁ、そうだnーーー」
途中で、ザガンの声が聞こえなくなった理由は単純だった。
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科学でもなく、かと言って魔法でもない。
魔王の試練のダンジョン第一層に仕掛けられた罠はーーー
ーーー落とし穴だった。




